めぐみ「3月の東北旅行が終わり、あとは秋に予定される諸行事のついでに少々とするはずだった2012年。予想に反して青春18きっぷを使えることになり、8月の終わりに福井と京都を回ってきました。ここまで色々なことがありましたが、帰りもそう簡単なものではありませんでした。」

 

 2012年8月27日(月)午後6時53分 京都市右京区/臨済宗天龍寺派大本山


 8月下旬とあって、この時間でも辺りは暗くなってしまった。嵐山を一通り回る計画だったのだが、残暑やら失態やらで体力はほとんど残っていない。
ももか「…正直帰りたいんでしょ?」
めぐみ「まあね…、今日結構歩いたし暗くて見えないし…。」
なぎさ「…帰るか。」

 嵐電も今回は残念ながらパス。JRの嵯峨嵐山までは、そこからもう少し歩かなければならなかった。
めぐみ「…本当はもうちょっと見たかったけどね。」
ももか「何を、アンタが余計なことしなきゃもっと見れたはずよ。」


 天龍寺から11分歩いて到着。今日は本当によく歩いた。
なぎさ「お疲れ…。」
ももか「もう早いとこ京都駅行っちゃいましょうよ。」

14.嵯峨嵐山19:13発→京都19:29着 普通272M/京都行き モハ221-42
 8両で空いていた。結局この時点では延長どころか、予定より13分早く出発となった。
めぐみ「夜どうする?」
ももか「早いっちゃ早いし、別に好きにしてくれていいけど…。」
なぎさ「まあな。」
ももか「なんなら早いとこ食べといて、好きにすりゃそれでいいわよ。」
めぐみ「…本当いいの?」
ももか「いいって言ってるじゃない。」

 京都駅までの16分は、眠いので寝るだけ。さあ、何を食べようか。
なぎさ「…うどんでいいか?」

(現)ぶっかけ冷やしうどん普通盛り+コロッケ+かき揚げ天+昆布おにぎり(麺倶楽部) 合計610円
 『麺倶楽部』で適当に組み合わせる。そこへ自由に使える天かすとネギを適当にかけ、おにぎりを合わせよう。
ももか「またやらしい合わせ方ね…。」
めぐみ「どうして?」
なぎさ「いいだろうよ、自分で選ぶんだし。」


 美味しくいただいたら、好きなタイミングでそのまま帰るだけ。今回は歩行距離が今までより長かったので、いつもの日帰り企画より疲れている。
ももか「散々余計なことしてきてさ。またってなったら、…私アレだからね。」
めぐみ「聞いてなかったとか…、そういうの?」


 ではいつものように、新快速で帰ろう…。
ももか「また座れりゃいいって思ってない?」
めぐみ「50分立ちっぱなしはきついよ。」
ももか「…いいけど、たまには席かわってよ?」

 帰ればいいはず……。
なぎさ「…来ないな。」
ももか「何かまたあったとかじゃなくって?」
めぐみ「よくわかんないけど。」
案内放送「お客様に…。」

 あれ………?
なぎさ「…なんだって?」
案内放送「人身事故が発生いたしました…。」

 …………事故!?
ももか「…あのさ?」
めぐみ「これは違う。」
ももか「そうだけどさ?あれだけやらかしといて、…最後にこうなるんだもん。」

 何もなく旅行を終えるのは確かにつまらない。今回の場合、『四条河原町』と『九条河原町』を間違えたのは失態であった。ただ、人身事故は不可抗力である。
めぐみ「じゃあそうしたら…?」
なぎさ「新快速がまだとかなら…。」

 大阪から京都へ向かう線路で事故があったとのことで、新快速は運転の見通しは立たないとのことだ。対して普通列車は、遅れているということもないようだ。
ももか「ここは賭けよ。どうするの?」
めぐみ「…とりあえずちょっとでも先行っておこうよ。」
なぎさ「乗るってことだな?」

15.京都20:22発→野洲20:56着 普通820T/野洲行き クモハ223-3040
 山科から入ってきて、折り返しで使われるようだ。乗り込んだらとにかく座っておこう。
なぎさ「やっぱり乗ってきたな…。」

 野洲で乗り換える列車では、座れなくなるかもしれない。今の寝れるうちに寝ておこう…。確かに福井へ行かなければ、京都観光に多くの時間を割くことができたはずであった。ただ、やはり18きっぷらしい旅をしたかったもの。目をつけたのが福井鉄道だったのだ。

 34分で到着。乗り換えるのはその次に出たという、30分遅れている列車。現場の被害がどうかはわからないが、利用者からみてとりあえず最悪の状況は避けられたようだ。
なぎさ「ああ…。」
めぐみ「でもちょっとでも寝れてよかったよ。」
ももか「まず座れなきゃ何も意味ないってのに。」

 そこから16分間一歩も動かないのは、結構体力,気力ともに使う。でも帰れればいい…。

16.野洲(20:46)21:12発→米原(21:21)21:46着 普通822T/米原行き モハ223-2166
 座れないのは想定していたこと。ただ、そこまで乗っているようでもない。
めぐみ「まあいっぱいいっぱいじゃなかっただけ…。」
なぎさ「そうだな…、京都からだったらアレだ…。」

 仮に大阪方面からであれば京都の時点でそれなりに乗っており、そこに先ほどと同じぐらいの乗車となれば…?
めぐみ「結果作戦成功ってことで…。」
ももか「別に?」

 そして座れてしまった。もう勝ったも同然なのであとちょっと寝ておこうか…。

 では実際問題、福井へ行かなければ京都をじっくり満喫できたのだろうか?答えとして、必ずしも満喫できたとまでは言えないだろう。これは旅行班が観光地慣れしておらず、おまけに残暑厳しいとなれば意欲も削がれるためである。

 いい具合に寝れたところで、米原に着く。
なぎさ「着いた…?」
めぐみ「着いたよ。」

 


 この普通は大垣まで行かないので、ここで乗り換えとなる。待っていたのは、117系の堂々たる8両編成。
(つづく)