2012年8月27日(月)午後5時35分 京都府南区/九条河原町

現在地を調べたところ、最寄駅は地下鉄の九条駅と出てきた。
めぐみ「…間違っちゃってた。」
ももか「間違って、迷ったらそれだけ余分に歩くことになるのわかってるはずよね?」
"四条"河原町に向かわなければならないところを間違って"九条"河原町に着いてしまった。まあ仕方ないので、とりあえず駅まで歩くことにしよう。幸い時間はたっぷりある。
ももか「せっかくさ…、アンタだって明るいうちに嵐山回りたかったんでしょ?」
めぐみ「嵐山…。」
ももか「…まさか、回りたくもないのに考えたの?」
めぐみ「いや、回りたかったけど。ひょっとしたらまだ間に合うんじゃないかなって…。」
京都市営地下鉄烏丸線、九条駅に着く。ここから四条河原町は…。
ももか「四条で乗り換えれるけど…。」
なぎさ「まあいいだろ座れなくても。」
めぐみ「まあね…。」
ももか「…悪いけど席空いたら私だから。アンタ立ってて。」

地下鉄の四条駅と阪急の烏丸駅は、改札こそ出るが直接乗換ができると言ってもいい。九条から四条まで210円で、当時はバスと同様に手持ちのどちらのICカード(JR東日本,名鉄)も使えなかった。現在はいずれも使用可能。
ももか「いい?これでまたジュース2本ぐらい余分に使ったことになるのよ?」
めぐみ「わかってますけど?」
ももか「わかってるとかじゃなくって、今度またやったら…。」
なぎさ「それぐらいにしてやれって。」
ももか「アンタまで…。」
めぐみ「乗りたかった?」
なぎさ「違う、ビジターはダメなんだって。」
ももか「それ歩きで?」
なぎさ「まあ…、細かいとことか。」
反対方向に入ってきたのは、近鉄『シリーズ21』の新田辺行き普通。
ももか「何、アレ来たらいいって?」
めぐみ「だってアレ名古屋ないじゃん。」
なぎさ「いつもの赤と白のだよな。」
めぐみ「そうそう。」
なぎさ「それで、乗れるからいいのか?」
めぐみ「まあ一応乗れるんだし…」
ももか「いいんじゃない?」

11.九条17:48発→四条17:53着 普通/国際会館行き 京都市営1702
やってきたのは、京都市営地下鉄オリジナルの10系。初期編成であり、2021年から新車の20系によって順次置き換えられることとなる。
めぐみ「…まあ結果オーライということで。」
ももか「"ということで"でまた片づけるの?」
めぐみ「でもミスしてなかったら乗れてないんだよ?」
なぎさ「わかったから落ちつけって。」
乗車時間は5分で、眠くなることもない。ここで阪急電車に乗り換える。
なぎさ「京都も案外よそ者に優しくないもんだな…。」
ももか「後ろの"条河原町"で引っかけるなんてね…。引っかかった人ここいるんだけど。」
めぐみ「ごめんね。次こそ気を付けます…。」
阪急電車は烏丸から嵐山まで220円。ついでに乗り場の数え方が"号線"と、JRとは大きく変わっている。
12.烏丸18:01発→桂18:08着 快速急行/梅田行き 阪急7854
まあこの時間に河原町から乗れなかったので、座れないのは当然か。それより気になるのが車内の日よけ。いつものロールカーテンがなく、アルミのそれになっているのは有名。
ももか「初めて見たけど…。」
めぐみ「…いつものほうがいい。」
7分で桂に到着、急いで嵐山線に乗り換えよう。ここまで乗車した快速急行について、2022年12月改正からは停車駅そのままに『準特急』となった。
13.桂18:12発→嵐山18:20着 普通/嵐山行き 阪急6902
元々京都本線を走っていた2ドア車両。6300系は特急用とあって造りがよかったものの、出入り口が少ないので混雑には対応できなかった。

3ドアの新型特急車両に置き換えられることとなり、6300系はリニューアルされて嵐山線を往復するだけの列車となった。併せて、日よけが他所と同じロールカーテンに交換されている。
ももか「…乗りたいだけでしょ?」
めぐみ「乗りたかったよ。」
ももか「いや…、さっきもだけど。1回京都駅戻ってJRにしときゃ、大したこともなく済んだんでしょうに…。」
めぐみ「つまんないじゃん。」
ももか「…なぎ姉こそ何か言いなさいよ。」
なぎさ「何もないんじゃつまらんからな。」
転換クロスシートも新型車両と同じものに交換されており、8分だけでは物足りない車両であった。

阪急の嵐山駅に到着。特徴的な形をしているホームの明かりは、トンネルの明かりのようなオレンジ色。思っていた電球色は、写真写りによるものに過ぎなかったのだ。

駅の前も趣があり、照明も落ち着いた暖色系。
なぎさ「すっかり暗くなったな…。」
ももか「アンタが余計なことしなきゃ…。」
計画には嵐山で嵐山公園,法輪寺,野宮神社,天龍寺をざっくり見学とだけある。阪急の嵐山から離れているJR嵯峨嵐山から帰ることになるので、最低でもそこまではまた歩くことになる。
めぐみ「まあ一応歩いてきゃいいよね…?」
ももか「別にそれでいいんじゃない?」

とりあえず渡月橋は押さえておきたい。流れる水の音は安らぎを与える。

嵐山公園、渡月橋のあたりの建物の明かりも落ち着いた色合いだ。
めぐみ「ごめん、ぶれた。」

もう1枚撮り直そう。暗くなってきているので、早いうちに渡らねば。

渡月橋を渡る。
めぐみ「…川の流れっていいよね。」
ももか「…それで?」
なぎさ「それだけなんだな…?」

それだけ。川を渡ったところで渡月橋の姿をご覧いただこう。ここでは4枚撮影し、3枚目を採用した。
ももか「…面倒だとかもうアレね。」

続いて正面から。
めぐみ「…今フラッシュありで撮ったんだけど、ちょっとよくわかんないかな?」
ももか「暗くてわかんない。」
なぎさ「次フラッシュなしで撮ってみろよ。」

フラッシュなしでもう1度。
めぐみ「あ、これなら大丈夫。」
ももか「本当、見える見える。」
めぐみ「ずっとフラッシュなしでやろうかな…。」
(2012年福井・京都旅行 つづく)

さくら「二年坂,三年坂,清水寺,嵐山…。もう11年半前になろうというんで、今どうです?外国人客ばっかりでしょうよ。アレがアレしてああなった時期は、こっちもこっちで。で、まだ話は終わりません。」