2012年8月27日(月)午後4時8分 京都市東山区


 石畳に沿うように古い建物が立ち並ぶ。すっかり観光地の様相を見せ、観光客と共に土産物屋も多い。と…。
めぐみ「生八つ橋いい?」
ももか「…好きなんでしょ?」
なぎさ「……。」

 せっかく京都に来たからには、生八つ橋に触れておきたい。『本家西尾八ッ橋』産寧坂店で"試食"としよう。種類は豊富で、定番から変り種まで種類は豊富。お茶までいただける。
ももか「そういきがらなくたっていいのに…。」


 お土産として"ラムネ"と"もも"のセットを購入。では、先に進もうか。
ももか「本当アンタどうしちゃったのよ?」
めぐみ「いや…、試食あんなにしてお茶まで頂いちゃったし。お礼として…。」
なぎさ「…好みだろ?」
めぐみ「それもだけど…。」

 まだまだ階段が続き、登らなくてはならない。どこまで二年坂で、どこから三年坂だろうか?
なぎさ「さあ…?」
ももか「さっきのとこじゃない?」


 しばらく進むとまた突き当たるので、ここも左へ進む。さあもう一登りだ。
ももか「本当…。今までこんな、歩きのなんかしようともしなかったのに…。それもこの暑い日によ?」
なぎさ「…氷欲しいんだろ。」
ももか「…別にいいって言ってるでしょうに。」


 かき氷の誘惑に駆られつつ、清水寺の入口に着く。『清水の舞台』へはここから、まだまだ登らなければならない。少し登ったところで振り向くと…。
めぐみ「あらもうこんなに?」


 京都タワーをはじめとした、市内中心部が一望できてしまった。円山公園からここまで、勾配を結構登ってきているのがよくわかる。さあ、『清水の舞台』まであと一息だ。
ももか「どうなの?今ならまだ間に合うわよ?」
なぎさ「そりゃ行くだろ、ここまで来たんだからな!」


(現)清水寺 拝観料300円
 広隆寺,鞍馬寺と共に、京都では数少ない寺院の1つ。古都京都の文化財として、ユネスコの世界遺産に登録されている。(Wikipediaより引用)


 長いような坂や階段を登り切り、『清水の舞台』に立つ。手前の木々、少し離れた街並み、そして遠くに見える山々。
めぐみ「どれぐらいあるかな…?」
ももか「高さ結構あるんじゃない?」
なぎさ「数字見たら案外大したことなかったりとか…。」
 

 こちらからは緑多き山々が見られる。落ちたらまさしく死にそうだ。
めぐみ「…やめてよ。」
ももか「いや、落とさないっての。」
なぎさ「冗談やめろよ…。」


 その名に偽りはなく、"舞台"のような…。はたまた"古の展望台"のような『清水の舞台』。
ももか「ここで満足してない?」
めぐみ「…満足?」
なぎさ「もうちょっと見て回ろうかって。」
 

 ではもう少し奥へ進み、『奥の院』からも見てみよう。
なぎさ「これが…。」
ももか「見たことあるのってこれよね?」


 よくある『清水の舞台』のアングルは、『奥の院』から見るこの風景か。やはり結構な高さがある。


 『音羽の滝』は真下にあるので、そこまで回りこむように降りる。その道のりは森林の中の、整備された遊歩道そのものだ。蒸し暑いので木の陰でも涼しくない。


 こうして着いた音羽の滝は客が多く並んでおり、色々と面倒なので外から見るだけで終わりにしておく。
ももか「…気が向いたら私一人だけでも行きますよ。」


 ここからまだ階段を下りる。カキ氷には騙されない。
めぐみ「せっかくならさ、もっとふわふわの食べたいよ。」
ももか「そう?」
めぐみ「きめの細かくて、ふわふわの…。よくない?」


 "坂"に戻ってきた。ここからは長い長い下り坂。『本家西尾八ッ橋』清水店など、まだまだ気になる店はある。
ももか「またお茶もらっちゃって…。」
めぐみ「一応中身ピンチなのよ?」


 "合流点"を過ぎてさらに下ると左右に分かれ、右の清水坂を下ると雰囲気は一変。路面は石畳からいつもの舗装路となり、人力車は通るものの観光客は少なく落ち着いている。
めぐみ「清水寺の近く住んでるのってどうなんだろうね?」
ももか「私に聞かれても…。」
なぎさ「住むにどうだ…?」
めぐみ「でも裏の顔っぽい…?」
ももか「まあ住みやすさはこっちのほうがあるわよね…」


 坂の途中にある路地を覗くと、非常にのんびりした家並みがあった。
なぎさ「これも私好きだな…。」
ももか「やっぱり?」
めぐみ「気になるよね。」


 手持ちの水分に余裕がない中で、長い坂を下りてきた。下りも楽じゃない。高低差がこれだけあっては登りは大変だろう。
めぐみ「やだよ、今からまたってなら…。」
ももか「次よ次。」
めぐみ「次あるかわかんないよ?」
なぎさ「お前さっき一人だけでも行くって言ったろ。」
ももか「私は基本呼ばれて付いてくだけです。」


10.清水道(17:15)発 バス207 京都市営バス
 ここからバスと電車を乗り継ぎ、嵐山に向かおうか。だがそこに罠が潜んでいた―


 バスから降りたのだが…。
なぎさ「河原町…。」
ももか「河原町?」
めぐみ「…どこ?」
なぎさ「私に聞くなよ。」
ももか「私知らないけど?」
なぎさ「見せてみろ。」
めぐみ「今日の?」


 ここは九条河原町だが…。
なぎさ「…四条と九条、間違ったな?」
めぐみ「そうかも…。」
ももか「いや、間違ったでしょ?」
めぐみ「…また使うの?」

 EZナビウォーク!…なおスマートな端末ではGoogleマップ。
(つづく)

さくら「あ、やっちゃったヤツだ。」