さくら「鉄旅リターンズプラスです。今回は2012年夏、…不在なまま進んだ福井と京都です。前半は北陸新幹線に関連して、福井への旅を見ていきました。後半は京都…、どうします?外国人の多すぎなかった頃、今となっては貴重なんですが。」
2012年8月27日(月)午後3時4分 京都市下京区/京都駅
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福井から178分かけて到着。
ももか「とうとう駅の前に出ちゃったわね…。」
めぐみ「それぐらい…」
ももか「アンタら今まで京都さんざんすっ飛ばしてきてよくまあそんなことを。」
なぎさ「でもさすが世界的な観光地だよな。」
めぐみ「…バス座れるかな?」
ももか「またアンタは…」
めぐみ「あ、飲むやつなかったんだ。」
なぎさ「早く買ってこいよ。」
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特徴ある駅ビルは横方向の規模が大きいもの。水分も余裕がなくなっているので、早いタイミングに買っておきたい。ICカードの当時使えなかったワンマンのバスなので、小銭にも替えておかねば。
9.京都駅前15:08発→祇園15:23着 バス急行100 京都市営バス
とりあえず、座れるときに座っておきたい。
ももか「で…、アンタ清水寺は?」
めぐみ「小学校の修学旅行。」
なぎさ「修学旅行…、二年坂三年坂も?」
めぐみ「そう、歩いて行ったけど…。」
もちろん当時京都で見て回ったのは清水寺だけではない。二条城、金閣寺、銀閣寺とバスで回り、円山公園から清水寺まで歩き、さらに三十三間堂まで歩いて向かった記憶がある。
ももか「で…、今さらまた見たいとかってわけね?」
なぎさ「今さらって…、前からだろ?」
ももか「何、アンタも?」
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15分か20分ほどで祇園に到着、バスは基本的に市内均一料金で220円。祇園はこれまで来たことがなく、どこに何があるのかというのはよくわからない。
めぐみ「気にはなるの。」
なぎさ「今日は降りたら二年坂三年坂清水寺って決めてるから他はどうでもいいとか思ってないだろうな?」
ももか「嵐山は?」
なぎさ「二年坂三年坂清水寺と嵐山以外で…。」
これまで、旅行班は京都をまともに観光していない。そのためイメージはともかく、何があるのかしっくりこない。
めぐみ「…まあ行こうよ、時間そんなにないし。」
ももか「時間ないのは福井見てたからじゃなくて?」
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円山公園に入る。木々が日差しを遮るが、蒸しっぽいため涼しくない。
ももか「地図ないの?」
めぐみ「地図ないの。」
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園内には石畳に沿うように、カフェやちゃんこ鍋屋などが立ち並ぶ。ここをたどればいいだろうか?
ももか「…入りたいの?」
めぐみ「入らないよ。…入りづらそうだし。」
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知恩院や八坂神社に隣接し、枝垂桜の名所として知られる日本庭園。それにしても灰色の鳩が多い。近くで見ると体毛が緑っぽくも見え、どうも好きになれない。
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円山公園を抜け、京都らしい町並みに出てきた。
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道には石畳が敷かれ、自動車は一方通行となる。
ももか「車大丈夫?」
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ねねの道をマイペースで歩く。趣ある石畳と側壁、その両端から木々が高くそびえて薄暗い。
めぐみ「道合ってるかな?」
なぎさ「…とりあえず落ち着け。」
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何せ残暑厳しい京都だ。
めぐみ「…冷やし飴?」
ももか「欲しいの?」
なぎさ「そう言ってお前…。」
(現)冷やし飴 150円
せっかくなので1杯味わってみよう。生姜の風味が入ることで、ただ甘いだけの冷えた水あめで終わっていない。
なぎさ「…でも甘いな。」
めぐみ「ダメ?」
なぎさ「…どうだろう。」
ももか「アンタこそ。」
汗をかいてから甘いものを飲むと、いつもより一層甘く感じるもの。
めぐみ「なんでかなって…。」
ももか「何それ、どこ?」
めぐみ「最初ナゴヤ球場で…。」
なぎさ「アレか?」
暑い外のナゴヤ球場でポテトとともに飲んだコーラは、なぜかいつも以上に甘く感じた。カロリーゼロではないので砂糖のせいかと思ったのだが、塩気も要因の一つのようだ。汗で出るのは水分だけではないのが、一応これで証明している。
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汗と糖分の話をこのぐらいで切り上げ、先に…?
めぐみ「入っていい…?」
ももか「よけりゃいいけど。」
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風情ある、クランク状の細い路地を発見。どこにつながっているのだろう?
めぐみ「夕方でもよかったかも…。」
ももか「アンタこういうとこの明かり好きそうだもんね…。」
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狭く、生活感のある道を通る。同じく自動車に対して一方通行規制が取られ、休日は自動車の通行ができなくなる。
ももか「わざわざこっちじゃなくたって…」
めぐみ「でもたまにこういうのあってもいいでしょ。」
なぎさ「悪くないな。」
"本来通るべき道"と合流し、寄り道しつつ歩を進める。
ももか「狭いとこ好きなの?」
めぐみ「狭いのってなんとなく気にならない?」
ももか「…なぎ姉は?」
なぎさ「…どこ見て言ってんだ?」
ももか「いや…、私より狭く見えるのかなって…」
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やがて登りに差しかかる。さあ、ここからが本番…。
ももか「カキ氷ダメよ。福井で食べたんでしょ?」
めぐみ「食べたけど…。」
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階段を上がった先で突き当たってしまう。そこで道は左右に分かれている。
なぎさ「登ってく方だろ。」
めぐみ「…まあそうだけど。」
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左に進むとまた登り坂。人力車も登る。
ももか「大変そうね…。」
(つづく)