早いもので、北陸新幹線敦賀開業まで1か月。今回は2022年クリスマスイヴに敦賀を視察した話をプレイバック!2012年当時との変化を合わせてどうぞ。

 

 2022年12月24日(土)午後3時32分 福井県敦賀市/敦賀駅付近


 敦賀を前にして、新幹線駅の直下へ進む予定となる線路が分岐。北陸新幹線の車両基地(or留置線)も、すっかり形になって表れてきている。


 かつて交直流電車が発着した駅はホームの低い駅が多く、この敦賀も基本的に例外でない。例外は小浜線が専用で使用する1・2番線と、敦賀駅まで直流化した関係で再整備された4番線だ。


 隣(5番線)にいたのは芦原温泉行きワンマン普通で、521系0番台の中でも最新タイプとなる。先駆けてあいの風とやま鉄道が新規で投入した1000番台と同様、車外の行先表示はLED式。車内の照明もカバーの廃止されたLEDとなる。


 敦賀で2022年末現在使用している在来線ホームは、北陸本線が2面4線+切り欠きホーム1線。小浜線が1面2線となる。両路線とも色設定はないため、駅名標に入るのはJR西日本の青色。駅番号は柱に設けられた、縦型のモノにのみ記載される。


 ベンチで少々としたところに先客がいたと思えば、恐竜であった。これは福井県を"恐竜王国"として宣伝するため、福井県立恐竜博物館が設けた"オブジェ"だろう。


 ホームには階段とエスカレーターが設けられ、通路へ上がることとなる。


 通路の先が壁になっている箇所がある。ここから新幹線駅へ結ぶべく、通路を延長しているのだ。完成形はどうなるのだろうか?


 通路の窓から、米原・湖西線方向を眺めてみよう。北陸本線のホームは全体的にカーブしていた。新幹線は敦賀開業後も当面、ここで途切れることとなる。山々を覆う雲は明らかに怪しく、荒れ模様を予感させるもの。


 福井・金沢方向も眺めておく。新幹線の駅は複層構造となるようで、外観は概ね仕上がっていたようだ。最上部が新幹線ホーム、その直下に乗り換え専用ホームが設けられる。現在使われる北陸本線は開業後、第3セクター路線となる予定。


 通路には発車案内に使われる液晶画面が、各方向別に合計3面設置される。しかしながらその実態は、改札にある旧来のLED式装置を映しているだけ。せっかくならば活用してほしいところ、新幹線開業まではシステムを導入しないのだろうかと…。


 新しい通路も実態は跨線橋であり、橋上駅舎にはならなかった。これは駅改良計画の際に北陸新幹線が影響し、計画が変更となったことも関係している。


 以前の通路は線路下をくぐる形になっており、古めかしくなりつつ現在も現役で用いられている。手前側からは小浜線のホームにしかつながらず、北陸本線との乗り換えには距離が生じていた。


 ということで駅改札部分は旧来の構造から変わらず、新しく自動改札だけが設けられたにすぎない。LED式の発車案内も、以前から使用されているモノだ。自動改札は複数枚投入に対応した最新式であり、往路の乗車券と自由席特急券を重ね入れるとまとめて回収される。


 さすがに敦賀へ来た以上、駅前だけでも写真に収めておくのが礼儀というもの。ホテルが多く立ち並んでいるほか、大型スーパーも1つ構えているのが見える。ロータリーにタクシーが待機していたほか、ここから市内各地に向けてバスも発着しているようだ。


 在来線駅は以前からの駅舎を一部継続使用し、待合室部分を解体。新しく交流施設『オルパーク』が2階建てで併設され、1階部分が観光案内所と共に待合室とコンビニ売店になった。2階部分も合わせた、ガラス張りの外観が開放感を与えてくれる。木質調の壁面と暖色照明が落ち着く待合室で、少々の休憩…。


 2022年末時点で、新幹線駅へつながる通路も完成段階に見えた。既存の在来線ホームからも、動線はあまり複雑になっていないようだ。


 在来線ホームとの間には留置線が4線あり、その距離感をどう見るか。乗り換え専用ホームの構造次第ではあるが、既存の在来線ホームからでもなんとかなりそうに思える。
(2022年クリスマスイヴの敦賀駅 おわり)