2019年11月10日(日)午後1時56分頃 石川県金沢市/金沢駅を出発


2.金沢13:56発→上野(17:06)17:13着 新幹線はくたか594号/東京行き E725-9
 金沢ではある程度の空席を残して発車。やはり全ての客が金沢から乗り通すということでもないようだ。
もも「ほら、やっぱり釧路パターンよ。」
さく「考えすぎるんだって、こういう。」


 新幹線は順調に進み、そろそろ富山県に入った頃合いか。手持ちのカメラは昨年購入したものだが、高速走行もあってどうもピントが合ってくれない。
さく「それ、設定変えたりとかって…?」
めぐ「なんか…、変に変えちゃうとよくわかんなくなっちゃうかも。」
もも「そればっかじゃないのよアンタ、こう何も工夫もしないでさ。」


 新高岡はシンプルに2面2線の相対式ホームを有する。車内はもう少し埋まってくるが、まだ自由席に空きも見られる。


 新高岡を発車。新幹線の駅前に構えるイオンモール。最早カメラが自ら合わせないようにしているようにも…。
さく「もうさ、設定変えてやってみるよ?」
めぐ「…これでうまくいく?」
もも「ダメならダメで、また変えればいいじゃないのよ。」


 結局のところ、設定でおかしくなることを避けたい。そのために購入当初からオートのまま、カメラを動かしていたのである。
さく「ほら、うまくいった。」
めぐ「じゃあ、今度からこう…。」
もも「いや、今から設定変わってんの。」


 さて、もうすぐ富山。そびえる山々には雲がかかっており、美しい風景とまではならなかったか。


 乗り入れる新幹線の全列車が停車し、金沢からの区間便も設定される富山は2面4線式。最終の長野行きで上越妙高へ向かったのは、早4年前のこと。自由席はほぼ埋まったようだ。
さく「本当、早くなったもん。この前乗ったのに。」
もも「…どれぐらいよ。」


 山々のみならず、沿線も雲が多くなってきた。4年前は夜間で当然景色は見られず、昼間となる今回は景色を見たいもの。
なぎ「そりゃ…、な?」
もも「なぎ姉、ちょっとなんかコワい。」


 黒部宇奈月温泉は新高岡と同じく相対式ホームを持ち、同じく発車案内表示に3色LEDを使用。周辺は山々の多い景色になった。
めぐ「こことかだと、そんなに停まらないから十分みたいな?」
なぎ「わかりやすいこと…。」

 新潟県にかけてはトンネルが連続するため、景色はあまり見られない。ならば…?
さく「…寝ようか?」
なぎ「言うなよ、そんな投げたこと。」


 糸魚川の手前で川を渡る。海は左側だが、座っているのは右側。
めぐ「この景色いいかも。」
もも「アンタ絶対わかってた。」


 北陸新幹線における、西日本最東端の駅が糸魚川となる。ここで自由席は完全に埋まったとみていいだろう。
さく「作戦は成功と…。」
もも「そういうのなし。」


 長いトンネルを抜け、2面4線式の上越妙高からはJR東日本となる。空席ばかりだった富山からの最終便で降り立ち、第3セクターで春日山のネットカフェへ向かった開業初年。4年後は一転して、とうとう立ち客も出てきたか。
さく「ネットカフェからどう行ったんだっけ?」
なぎ「忘れんなって、長岡から回ってった。この前だろ。」


 雲の間から太陽光が差し込み、どことなく魅力的に感じてしまう景色。今日は日中に乗っているため、できるだけ景色を見つつ収めたい。乗務は長野までJR西日本が担当する。


 はくたか594号が唯一通過した飯山も相対式ホーム。雲が山々の下にかかって幻想的な景色になるも、やはりどうも…。
さく「やっぱそれ…、設定変えたら?」
もも「本当、さ?何もしてないってのに。」
めぐ「じゃあ…、するかな?」


 長野まであと少し。デジタルカメラをプログラムAEに設定し、撮影すれば特にピントが外れないらしい。
もも「ほら…、やっぱうまくいったじゃないのよ。」
めぐ「…そうする。」


 かつての終着駅にして全列車が停車する長野は、2面4線式でホームドアが設けられていない。ここからはJR東日本の乗務員が担当となり、交代時間を含めて停車時間が設けられる。
なぎ「おぅ…、乗ってくんぞ。」
さく「作戦は成功しました。」
もも「最初から狙ってたんじゃなくって?」


 一気に乗車し、自由席は通路部分まで埋まった。長野から各駅に停車するのは本来、区間運転便たる『あさま』が担うもの。実のところは長野まで定期『はくたか』のダイヤを使用し、長野からは定期『あさま』のダイヤを使用。組み合わせで成立させたという。
もも「…でもよくこんな。」
めぐ「…わかんないもん、定期しか。」


 長野からは1997年に開業していた区間となり、駅の雰囲気も少々年季あるものだろう。上田は相対式ホームでホームドアを完備する。すでに通路が埋まりつつ、まだ多く乗ってくる自由席。
さく「…なんか急にアウェーみたく。」
もも「アンタらがこっち選んだんでしょうに、また今更。」
めぐ「最初は今日の逆回る…。」
もも「だからわかった、それはいいって。」


 佐久平の手前。開通している中部横断自動車道は、新幹線を潜るために高さ制限が生じている。上信越自動車道から分岐している区間は長野県内で完結し、山梨県へは2019年現在事業化もされず計画段階のままとなっている。
もも「…そんなに気なるんならさ、免許。」
(つづく)