2019年11月10日(日)午後0時25分 石川県金沢市/金沢駅前

 金沢駅前のバス降車スペースに到着。乗車前に方向を誤ったという波乱含みではあったものの、乗ってしまえば概ね順調に流れていたバス1本目。
さく「案外さ、結果オーライでよかったりして。」
もも「いや…、さ?そもそもは買う段階で間違えたりしなけりゃ、こう。」


 金沢市内は4年前。2015年の夏休みにそこそこ観光しており、時間の都合上軽く流す程度としている今回。とりあえず来た以上、シンボルになっている大門を欠かさず押さえたい。
もも「で…、今日は観光もなしで食べたら終わりって。」
なぎ「終わるよな。次の北陸新幹線も。」


 駅の高架下にある『あじわい小路』へ。今回は北陸新幹線で都内に入ることも目的としていたため、金沢では観光もなく昼食のみで終わることとなる。金沢のカレーで筆頭格といえる『ゴーゴーカレー』があり、名物のカレーを食べて終わるようなものだ。
めぐ「ここも一応ね…。」
もも「もうわかったわかった。これ以上言わなくてよろしい。」


(現)ロースカツカレー中盛(ゴーゴーカレー) 800円
 黒くドロドロしたカレールーとともに、キャベツを添えて金属皿で出されるのが金沢カレー。ロースカツにもソースがかかっており、申し出ればマヨネーズも用意してくれる。やはり偽りなく、濃厚な味わいだ。
さく「本当はもっと欲しいんじゃない?」
もも「いいけどダメよ。さっきおにぎり2個と、肉巻きもこの人…。」


 金沢らしいカレーをごちそうさま。ついでにこのゴーゴーカレー。その"母"となったのが、4年前(2015年8月)の金沢観光で食した『ターバンカレー』だったりする。次に来る機会があれば、もっとじっくり堪能したいものだ。
もも「…次って何分よ?新幹線の。」
なぎ「…どうだったか。なんか本数減ってるとかもあるっていうし。」


 さて金沢の駅ではC58蒸気機関車、140号機の動輪が保存されている。現役当時は七尾機関区に所属し、北陸地方をメインに活躍したという。動輪を収めるカットも、人が多いところでなかなかタイミングをつかみづらいもの。
さく「…はい。」
なぎ「いや、何かあるだろ。」

(現)JR乗車券:金沢→海浜幕張 7700円
 自由席に座りたいので、早々に新幹線改札口へ向かう。まずは今回、海浜幕張までの乗車券をあらかじめ購入していたということ。上野からは総武線を経由(秋葉原→西船橋→京葉線)して計算し、営業キロは478.8km。4日間有効となる。


(現)新幹線自由席特急券:金沢→上野 6160円
 改めて、今回の企画は決まったのが11月3日。行程の組成はそれ以降となり、6日に新幹線の特急券を購入した段階で指定が満席。かつて2日間有効だった自由席特急券は、利用当日のみの有効となっている。
さく「…56分のってあった?」
めぐ「…わかんないのよ、臨時あってもない日かもしれないし。定期のしか調べてないし。」


 駅名標のフォーマットは在来線と同等にしてラインカラーを用いないため、山陽新幹線と同じくJR西日本の青色でまとめられている。一方でフォント等は、この北陸新幹線から一新されていた。現時点では金沢が終着駅となるため、隣は新高岡のみを表記。


 新幹線のホームは、全便の停車する主要駅らしく2面4線式。2015年に開業した当初からホームドアを設け、ホームの利用客と車両を隔てている。豪雪対策もあって大屋根がかかっており、近未来的な雰囲気を見せる。屋根柱の中部には金箔が張られ、金沢らしい。
なぎ「これ結構いいかも。」
めぐ「いいよね…。空気もちょっと冷たいぐらい?が、気持ちよくて。」

 富山までの短区間往復便『つるぎ』を見送る。これはまた時間を余らせる、恒例のパターンになってしまったか…?
もも「出たよ…。アンタらのそういう悪い。」
なぎ「いや、今日はわからんぞ。」

 しかしそうでもないらしい。当初目をつけていたはくたか568号より前に、臨時ではくたか594号がある。何せ指定は満席となっており、選択肢は4両分の自由席しかないのだ。
めぐ「東室蘭の…。」
さく「ああ、座れなかったってアレだね。」


 発車が近くなった頃。乗り込む『はくたか』594号は折り返しでなく、車両基地から入ってきた。暫定ダイヤにおける臨時便であり、飯山しか通過しない"ひねくれ者"。
さく「せめて釧路のように座ろうよ。」
もも「そうよ、最初誰も乗ってないのに。」


 共通設計で内装の造作等に違いはないが、今回は"E"が付くことからJR東日本の車両となった。釧路と同じパターンで座席を確保し、いきなりトイレへ入っておく。秋田のE6と同じく、デッキの雰囲気がいい。
もも「普通に座っておいてこう…。」
めぐ「いいじゃん、トイレぐらい入れるとき。」


 車内は天井周りにLED照明を採用し、白色の反射タイプとなる。赤褐色系の普通車座席は全席に上下可動式枕を備え、全席にコンセントを装備。車内放送は上越新幹線と共通化されており、E7を増備するにあたっても新潟への乗り入れが予定されていた。
さく「釧路のパターンだったね。」
もも「そりゃ最初から並んでさ、途中からじゃないんだし。座れて当然でしょうよ。」
なぎ「いや、他だったらわからんぞ?」

 波乱の予感は気鬱か正夢か、北陸新幹線の旅が始まった…。
(つづく)