2024年1月8日(月)午後2時9分 愛知県豊川市/豊川稲荷駅
今回は名鉄豊川線の終着駅となる、豊川稲荷を見ていこう。駅番号(TK04)は国府(NH04)の次、八幡(TK01)から付けられている。
1面2線のホームは6両編成まで対応する。そこそこ広いホームも先端に向かって狭まり、屋根も設けられない。ホームの床面は改良されており、車両との間に段差は生じなくなった。
屋根はおおむね2両分とされ、通常使用されるワンマンの編成と一致する。屋根柱は古いレールを用いた古典的なもので変わらないが、ベンチを線路から見て横向きとしたのが興味深い。
駅そのものは以前の姿から大きく印象を変えた。終端部に改札を置く"頭端式"であることから上下移動はなく、階段とともにスロープを設けることで段差を解消。トイレもバリアフリー対応で完備する。LED式の発車案内はこれまでになかったものだ。
主要な終着駅らしく、窓口を有する有人駅なのは変わらない。券売機は2つある区画を1つのみ設置し、もう片方は案内板としている。自動改札は有人窓口を兼ねた幅広な1通路と、通常幅が2通路。他に初詣客に対応すべく、臨時スペースも確保されている。
現在の駅舎は2020年に完成し、引き続き1階部分のみで一般客の利用は完結する。デザインは隣接するJR豊川駅の橋上駅舎に合わされており、波打つような曲線が目を引く。
駅前広場も同じくJRの西口と共有しており、名鉄の駅に近いほうはタクシー用となる。隣り合うほうにはバス乗り場があり、数は少ないものの発着があるようだ。
駅前からは豊川稲荷に向けて、広めにとられた車道とアーケード付きの歩道が続く。店もそれなりにみられ、特に三が日は賑わうことだろう。
続いてJRの駅を見よう。トイレの付近から地下通路があり、自転車を押し歩きできるようにスロープ状となっている。今回はJRの東口も見て回りたいので、通っていこうか。
地下通路の幅は狭く、天井も低めなので頭上などには気を付けよう。側面の照明が間接風となるも白色で、全体的に飾り気はあまりしない。
東口の駅前広場に出てきた。こちらはバスの発着がほとんどなく、タクシーも見かけない。周辺は集合住宅がある他、ドラッグストアとなぜかネットカフェ(利用する系列ではない)がある程度。他に店は見られなかった。
東西自由通路のある橋上駅舎となったことで、豊川の駅に東口が設けられることとなった。ガラス面が大きくとられており、曲線を多用した外観と合わせて近代的な印象だ。
とはいえ、完成から25年以上が経過。壁面の柱には錆び付きが現れ、天井の壁紙もめくれ始まるなどヨレてきている。そろそろデザイン的な変化も込めて、何らかの修繕は必要だろう。
改札まで来た。券売機は近距離用となっており、長距離や指定席などの購入は窓口からとなる。改札は有人通路のほか、幅広な自動改札。通常幅の自動改札は通常型とICカード専用、それぞれ1通路ずつとなる。改札に面した発車案内は液晶画面式となった。
JRのホームは2面3線となり、側線を有する構造。3番線は豊橋から豊川までの区間便が折り返すために使用される。ホーム有効長は6両分と思われる。豊川から先、岡谷に至るまで全て単線だ。
改札内にエスカレーターはなく、エレベーターによって段差が解消される。現状運行されるのは3両以下がほとんどであり、屋根がホーム全体をカバーできずとも問題はないだろう。豊川から豊橋まで、飯田線では唯一の複線区間となる。
(豊川駅 おわり)