なんか変な番号ついてるけど、通常の過去旅行記と区別するため。
鉄旅リターンズプラス・特別編~セレニアさんとキャンベルさんの小さなバス遠足~
外部作品から用済みとみなされ、立場を失ったキャラクターたちがいる。今回はその中から2人、セレニア(RPG不動産)とキム・キャンベル(SPY×FAMILY)を試そうと…。そして"試験内容"が明かされた。これから少し昔の旅へ出る。
2015年5月4日(月)午前8時15分 名古屋市中村区・名鉄バスセンター
ということで時は2015年、大型連休の最中となる5月4日。名古屋市は名古屋駅、名鉄バスセンターへ。ここからは周辺地区のみならず、ある程度遠方へもバスが発着する要所だ。
「これって…、どこ乗ればいいとかって?」
「…聞いてないし、好きでいいんじゃなくってか?」
1.名鉄バスセンター8:29発→三軒家9:19着 基幹バス/三軒家行き 名鉄バス1270
今回は名鉄バスセンターから基幹バス(名鉄バス本地ヶ原線)に乗るとした。当時津島方向では見られなかった2012年製造のエアロスターは、2010年以前と異なる黒サッシが特徴。他、ワンステップ車両ベースらしく"ゲテモノ"呼ばわりされているとか…。
「…空いてたから乗った?」
「すぐ行けるから乗った。」
下広井で2人下車。矢場町で1人下車し、1人乗車。かつて『エコハイブリッド』が"花形として"投入されていた基幹路線。『エコハイブリッド』は諸都合があって撤退し、現在投入されている新車は通常のディーゼル車両。他に一度は基幹路線から追われ、出戻ったであろう車両も見かけられる。
「…窓開けた?」
「開けた。外、結構気持ちいい。」
伏見通から錦通へ進む高速路線とは異なり、一般路線は大津通を進んでいく。歩行者天国が執り行われる際はこのバスも迂回運転となる。松坂屋前で1人下車。
「こういうとこ…、来たいとかってのは?」
「今日、雨っぽいし。」
伏見通から錦通と通ってきた、高速路線であるアウトレット号と交差。栄は高速路線などと異なる路上の乗り場であり、ここでの乗り降りはなかった。アウトレット号については、2021年7月から東濃鉄道による運行となっている。
車内は天井のLED照明といい、全体的に青紫な雰囲気。停車時に注意喚起のため、段差部分が赤と緑のLEDで光るのも興味深い。
大津通からは中央車線に設けられたレーンを走行し、その様相はまさしく新交通システムである。乗客のほとんどいない三軒家行きに対して、名鉄バスセンター行きは結構な乗車ぶり。
「トラム、これ。トラムの。」
「なんか不思議。」
清水口で1人乗車。当時の『エコハイブリッド』もそうだが、名鉄バスの車内で無料Wi-fiが使えたのはありがたかった。名鉄バスが委託を受け運行している『津島市ふれあいバス』でも使えるとは、正直思っていなかった。なお後に使用は停止されたようで、現在は対応しない。
基幹バスは国道19号と交差する。周辺を見ると都心部と比べてビルの数も多くなく、特別高いわけでもない。それでも都会らしく思えるのは通りが広いからであろうか?
「どれだけ進んだ?」
「…30分はないと思う。」
山口町で1人下車。徳川園新出来で1人乗車。古出来町で1人下車と、1人の乗車があった。ナゴヤドーム(現名称:バンテリンドームナゴヤ)の最寄りとなる萱場からは、当時の基準で初乗車区間となる。
地下鉄の駅がある茶屋ヶ坂で乗り降りはなかった。名鉄バスセンターを出てから30分ほど経過し、周辺の景色はすっかり宅地の様相。
「こんなパレスあったのか。」
「…これさ、どうなってんだ?」
汁谷で3人降り、他に乗客は誰もいなくなった。香流川周辺は縁もないのに、なぜだか落ち着く風景と思わせてくれる。実質の貸切となった車内で、後は三軒家までどれぐらいとなったか…。
引山は転回場を有するターミナルとなっており、ここまでが中央走行区間となる。近年の交通車両は全般的に緑がかった加工ガラスが窓に使われており、景色もやや暗く見えてしまう。
バスは国道302号を過ぎ、国道363号へ。丘陵地にあるためか、名二環の高速部分は国道の下を通っている。このバスは三軒家が終点であるが、さらに"通常のバスとして"瀬戸方向へ向かう便もある。
「で…、どうする?」
「…何かある?」
(つづく)