舞「何がきっかけで注目されるのかわかりませんよね…。あ、名古屋の基幹バスレーンについてです。2号系統は大津通から引山までが"中央のレーン"を通ってまして、名古屋市バスと名鉄バスが共同で運行しています。」
名古屋市営バス(市バス基幹2号系統)は名古屋駅~猪高車庫系統と、栄~四軒家系統に分けられる。両者共通となるのは大津通から茶屋ヶ坂までであり、前者は茶屋ヶ坂から分岐していく。
名鉄バス(本地ヶ原線)は名鉄バスセンターから三軒家まで共通のルートを辿るほか、大津通までの経路が市バスと異なる。三軒家から先へは藤が丘,トヨタ博物館前,尾張旭向ヶ丘,愛知医科大学病院,菱野団地,瀬戸駅前と、いずれもそこそこな距離を有する。
前回は市バスで名古屋駅からナゴヤドーム(バンテリンドームナゴヤ)へ向かっている。今回は"後半戦"として、名鉄バスで引山を経て三軒家から先に進もう。バスレーンの説明上、今回のほうが時系列は先となる。
2016年10月15日(土)午後4時20分 名古屋市千種区・古出来町交差点
歩道橋から降り、横断歩道の途中にある停留所に到着。基幹バスの中央走行区間であり、停留所も路面電車のような安全地帯となる。中央走行部分はあくまでバス優先扱いであるため、一般車両も何事もないかのように通り抜ける。
なぎ「またもうちょっと待ちそうだな…。」
そして屋根のある停留所には、広電や新交通システムのように接近案内装置も。3つ前の停留所を出ると黄緑色で表示され、1つ前の停留所を出るとサイン音が鳴ってオレンジ色。考えれば、北鉄バスにも形態は違えどあったり…。
なお後に装置が更新され、2023年現在は液晶画面式となっている。
時刻からすれば菱野団地行き(現:35系統)のはずだが、来たのは三軒家行き(現:30系統)。どうやら遅れているようだが、名鉄バスの全便が(終点含めて)経由するところ。それに、津島営業所管内では見られなかった黒サッシのエアロスターノンステップ。
もも「…別に乗ったっていいのに。」
めぐ「…お金?」
今回は三軒家から先へ向かうこととしたい。そのため結局、三軒家から先へ向かう名鉄バスはさらに12分待たなくてはならなくなった。
4.古出来町(16:25)16:39発→瀬戸口町着 基幹バス/菱野団地方面 名鉄バス1274
来たのは同じく、黒サッシのエアロスターノンステップ。座席がほぼ埋まる程度の乗車振りなので、とりあえず空席を適当に…。
さく「よかったじゃん、新車で。」
めぐ「もう新車じゃないよ、これ2012年で。2016年だと4600とかそういう番号だし。」
もも「本当、どう違うかわかんないけどさ。」
遅れていたのは『名古屋まつり』によるものであり、混雑だけでなく迂回運行が大きい。栄までは大津通りが通行できないため、高速バスのように伏見通り(国道19・22号)を経由だったかと…。
さく「まーたかぶった。」
なぎ「狙ってるわけじゃないんだろ?」
路面電車のような、新交通システムのような。ガイドウェイバスとはまた違った、名古屋市の基幹バス。出来町通(愛知県道215号)は茶屋ヶ坂まで、片側3車線の中央寄りがバス"優先"レーン。専用の道路を通るのは、鉄道扱いながら鉄道として復旧を断念した宮城・岩手の沿岸。
めぐ「…BRTの話する?」
もも「何をこんなところで…、前が詰まって乗ってるとこから進まないからって。」
さく「ああ、これとガイドウェイバス乗ったから今度東北行って乗るんだね。」
なぎ「お前こそ何言ってるかわからん。」
茶屋ヶ坂からは片側2車線の右側がバスレーンとなり、余計に混沌とさせてくれる。
先を行く市バスと共に、片側2車線となってやや詰まりつつ。20分で引山の"ターミナル"に入り、中央走行区間が終わる。バスターミナルとは言いつつも大屋根はなく、バス乗り場ごとに屋根付き待合所がある程度。名鉄バスセンターのように案内装置があるわけではない。
国道302号と交差してからは国道363号となる。しばらくは中央走行区間と同じく、片側2車線となっている。三軒家までは本数が多いと同時に、1年半前に乗っている区間。
めぐ「…ああ、ここ守山区だったね。」
もも「…それで何よ?」
さく「前に来たとき、名東区ってしたからそれの訂正ってこと?」
もも「それなら随分遅い訂正かも知れないわよ。もう1回ぐらい見直したら?1回やったの、リターンズとかでまた流すってんだし。」
めぐ「それちょっと直してて…。」
なぎ「そのままじゃダメだよな?」
その先はまだ乗っていない区間。東名高速をくぐり、四軒家までは市バスの一部が乗り入れてくる。10月中旬の夕方5時過ぎとなれば、すっかり日が暮れている。車内もいつしかかなり空きが多くなっている。
なぎ「…何かまた言いたげだけど。」
めぐ「いや…、この国道363?」
さく「また原付で走ろうって?」
もも「いいんじゃない?私にはそんな関係ないことだし。」
尾張旭市に入り、片側2車線はそのままながらも中央分離帯がなくなる。名鉄バスの路線名称が正式には『本地ヶ原線』となっているように、『本地ヶ原』のバス停を通る。国道363号自体は引山から尾張瀬戸駅付近を経て、中津川市まで続く。
めぐ「…248もちょっと通りたいのよ。」
瀬戸市に入ると片側1車線対面通行となり、車線幅は広くなる。次第に郊外らしい風景となっていき、起伏も目立ってきた。
もも「…本当、こういうとこ好きね?」
なぎ「…暇か?」
もも「まあね…、景色見たいって言ってるんだし。」
西原町2丁目で右折し、国道363号から外れる。
めぐ「ここからだとどうかな…?」
もも「どうって…、アンタがまた原付とかで通るなら別にいいんじゃない?」
古出来町から1時間経ったか経たないか、すっかり日も落ちて暗くなった瀬戸口町で下車。名前のとおり瀬戸口駅に近い停留所であり、さらに菱野団地まで乗り続けるとなれば鉄道との接続がない。
夕焼け小焼けで日が暮れて、遠くない位置に瀬戸のデジタルタワーが見える。少し標高の高い位置に建てられた、高さ245mの地上デジタル放送専用電波送信塔。NHKと民放5局が電波を送信する。
さく「それ…、もうちょっと大きくできない?」
めぐ「一応やってみようか?」
携帯端末では拡大すると粗くなるので、デジカメでズームアップ。アナログ放送時代(VHF波を用いていたNHKと民放3局)の名古屋テレビ塔と異なり、あくまで電波送信に特化しているため展望台がない。
なぎ「なかなかいい形してるんだ。」
もも「ま、誰とは言わないけどケーブルとか…。」
今回は三軒家から先へ向かうべく、時間の合った菱野団地へ向かうバスに乗ったということ。他は瀬戸駅前(現:36系統)やトヨタ博物館前(現:32系統)、尾張旭向ヶ丘(現:33系統)に藤が丘(現:31系統)がある。愛知医科大学病院(現:34系統)へは古出来町に来ていた時点で、既に向かうバスが終わっていた。
(名古屋の基幹バスレーンについて おわり)
舞「下手なまとめでしたけど、以上となります。名古屋にはもう1つ基幹バス1号系統がありまして、そちらは通常とあまり変わりなく左側にバスレーンを備えています。…はい。」