2023年11月11日(土)午後4時 三重県鳥羽市・中之郷駅に到着


 今回は近鉄で鳥羽から1駅先、中之郷にて降りてみるとした。2面2線の相対式ホームと橋上駅舎を持ち、なかなか設備などしっかりしていそうだ。


 もっとも現状は普通しか停車しないため、ホーム長さは2両分しか設けられず短い。鳥羽からここまでは複線となるため、3両以上で停車させる際もドア扱いしなければよさそうか。


 ホームから鳥羽水族館へ直接出られるよう、スロープ付きの開口部が設けられていた。ICカード用の改札端末機も、それぞれここに置かれている。ICカードがなく乗車券もないならば、同じくホームで乗車票を取っておこう。


(M)近鉄運賃:近鉄名古屋発→中之郷 2090円
 …危なかった。思いの外ICカードの残額がきつく、なんとか収まったぐらい。復路はJRで帰ろうと考えているので、鳥羽までならば十分となりそうだ。


 ということで橋上駅舎をパスし、最短で鳥羽水族館や伊勢湾フェリーへ出られた。駅そのものの視察は後に回し、本来の目的を優先しよう。



国道42・259号 鳥羽水族館入口(鳥羽市)→伊勢湾フェリー(鳥羽市)
 5月初旬の大型連休に進めた"原付合宿"で、国道42(・259)号から伊勢湾フェリーで伊良湖岬へ渡っている。その際国道が最短経路だったところ、鳥羽水族館への動線が優先されていた。


 このため厳密には、特に国道259号を完全制覇できていない。そこで今回は鳥羽水族館付近の短い区間のみ、徒歩でクリアしようということだ。案内標識にも鳥羽水族館入口から最短で結ばれる経路が、国道42号として示されている。


 徒歩ならば早々にクリアできる距離であり、フェリー乗り場の入口で完全制覇となった。5月に乗船する際も時間があれば可能だったところ、早めの便に乗れてしまったため制覇できなかったのだ。地図によっては迂回経路を国道とするものもある。


 出港を待つフェリー。次に機会があれば鉄道やバスなど乗り継ぐか、原付で逆方向から攻めていこうか…。


 往復も早々に徒歩で終了。案内標識もやはり鳥羽水族館入口が基準になるようで、右折方向にのみ国道42号と表記。左折は国道167号であり、伊勢市からここまで重複してきていた。国道259号は鳥羽水族館入口が起終点となる。


 しかし少し離れて迂回した経路へ進めば、その箇所にある案内標識も国道42号の表記があった。確かにすぐ先が国道42号となるので、便宜上の表記とするならば納得できよう。


 国道の補完事項はここまでとして、改めて中之郷の駅を見ていこう。橋上駅舎を設けることで自由通路の役目を担っており、線路を挟んでどちらからも往き来できる。


 ただ中之郷の場合はすぐ近くに踏切があるため、あまり必要性を感じないのが実情だ。近鉄志摩線はここから先、しばらくは単線となる。


 国道と反対側は丘陵にある住宅地。駅前広場はなく、バスは鳥羽水族館に近い国道から直接乗ることとなる。こちらにもホームの開口部があり、スロープで直接出入り可能となった。


 橋上駅舎に上がってみよう。エレベーターは当初から設けられておらず、開口部がなければバリアフリーに難あるままとなっていた。エスカレーターもあったところ使用されなくなり、稼働しても片方向しか対応しなかっただろう。


 無人化をもって窓口は閉鎖され、開くことは今後もなさそうだ。改札は有人用のラッチが残されたのみで、現在は自由に往き来できる。ICカード用の端末機など、改札機能は各ホームの開口部に移されたらしい。


 橋上駅舎が無用の長物となったわけではなく、トイレはそのまま使うことができた。手入れは行き届いていたようだが、やはり無人化後は管理も行き届きにくいのだろう。火の不始末など多いという。


 このほか通路には飲料の自動販売機がある。ホームへ下りるエスカレーターも使用されなくなり、現在は撤去もされず閉鎖されたまま階段しか使うことができない。エレベーターはこちらも元々設けられていない。


 ということで無人化以降、橋上駅舎を有する意義のほとんどが失われてしまった中之郷。志摩線で運行されるのは通常、普通が毎時2本。特急は名古屋線系統と大阪線系統が1本ずつといったところか。


 通過するということなので何かと思えば、大阪難波行きの『しまかぜ』であった。土曜日の夕方に見たところ、比較的空席が見られるようだ。予算は必要となるが、日を見つけて狙ってみるのもいいかもしれない。


 続いて通過するは、こちらも大阪難波行きとなる特急。大阪線内の停車駅は"名阪特急"と比べても多めに設定され、榊原温泉口,榛原,大和高田(,布施)には"名阪特急"が停車しない。車両はこちらも比較的古いタイプだ。


 で…、回収されなかった特急券が手元にある。復路はJRに乗ろうと考えており、ひとまずは鳥羽まで近鉄だ。鳥羽で回収されればいいだろう。

(つづく)