2023年7月18日(火)午後6時42分 山口県周南市
1.名古屋16:10発→小倉19:13着 新幹線のぞみ41号/博多行き 786-2277
すっかり夕方となり、コンビナートに明かりが灯ってきた。このまま日が沈み、夜になればさらに美しくなっていくことだろう。徳山には半径の小さいカーブがあるため、通過する際も減速していく。
なぎ「工場夜景ってヤツか。」
もも「アレいいよね、どこかない?」
ということで、この便は徳山に停車。停車する『のぞみ』はこの41号を含めて比較的少なく、九州へ直通する『みずほ』は停車する便がない。新幹線の途中駅によくある2面2線と通過線という構成で、ホームドアは設けられていない。
もも「これだけ大きく徳山って出てりゃ。」
めぐ「そう。目立つからね、これ…。」
山陽自動車道や国道2号が並走している。道路も道路で、なかなか高規格らしい。山陽新幹線は東海道新幹線と異なり直線主体になっており、最高で300km/hを出して突き進む。
この便は徳山に停車した代わり、新山口を通過していく。待避していたのは500系、こだま857号であった。
めぐ「これあんまうまくいかない。」
さく「別にこれ、無理して合わせなくても。」
厚狭は現在に至るまで原則として『こだま』しか停車しない。ここまで来ると、北九州は完全に射程圏内だ。
なぎ「なんだ、まだあった。」
さく「どこだと思った?」
新下関を通過すると、すぐに新関門トンネルへ入っていく。かくして旅行班は、住み慣れた本州から九州へ…。
めぐ「さ、そろそろだよ。」
もも「アンタ早くない?」
さく「入って、出たらもう着くからね。」
地上へ出ると、そこは九州。山陽新幹線は全て小倉に停車する。
名古屋から3時間3分かけ、のぞみ41号は小倉に到着。次は終着となる博多だ。2面4線で待避することは可能ながら、ここで行うことは基本的になく。小倉から博多の折り返しが一部時間帯で見られるといたところ。
さく「いい旅だった。」
なぎ「いや、始まってもないだろ。まだ初日の1本目。」
反対側に入ってきたのはのぞみ64号で、新山口,徳山,福山,姫路のいずれも停車することなく最速で結んでいる。N700Sでも番号が後ろのほうであったことから、かなり新しい編成だ。
めぐ「なんかすごいカッコよく見えるんだけど。」
もも「本当…、あ。そういえば。」
エスカレーターを下ったところの"大広間"は、1975年開業当時からさほど変わっていないようで古めかしい印象。売店等とカラーLED式の発車案内だけが、最新式といえようか。改札は出口と在来線乗り換えで分かれており、間違えないようにしよう。
もも「で、今日は…?」
さく「一応、ここで重要なブツ買って。」
JR九州の『みどりの窓口』は、ガラス仕切りと自動ドアで隔てられた空間にある。内部は窓口のほか、指定席券売機を有していた。
もも「買えた?」
めぐ「バッチリ。で…。」
さく「特急のを指定とかあるし、それもどうしようと思ったけどあんまり。」
(現)ぐるっと九州きっぷ(JR九州):窓口発売 15800円
今回は連続した3日間が乗り放題となる、このフリーパスを使うこととした。特急や新幹線は特急券の追加で利用できるため、今回は19日から存分に使っていこうと思う。またこちらは当日の購入も可能となっている。
もも「特急って…、今回何も決めてないわけ!?」
めぐ「決めてるけど、いくつか。」
なぎ「…ま、食べてからにするか。」
今回は3日間でいくつかプランを用意している。ひとまず最重要物件は購入したため、とりあえず夕食会にしたい。
さく「何かいいのある?」
なぎ「いや、調べろ。」
ビエラ小倉で何かあるかと見て回った中、選んだのはカレーなどインド料理の『スパイスマスター』。北九州市でカレーといえば門司港の焼きカレーが有名だが、明らかにこのインドカレーは系統は異なる。注文は卓上の端末から操作して行う方式。
(現)バターチキンカレー・辛さなし+シークカバブ(スパイスマスター) 1475円
今回は辛さ控えめでまろやかな、バターチキンカレーにしよう。なんだかんだで"本体"より、添えられたサラダを先に手出ししてしまう。かかっているソースというかドレッシングというか、緑色をしたそちらも辛くカレーらしい。
さく「あ、確かに辛いよ。」
なぎ「これさ、ほうれん草のカレーとかあるだろ。そういう?」
ということで、バターチキンカレーは辛さなしで注文。クリーミーでまろやかなのは、確かにどこかで食べたことあるようなお味。サフランかターメリックの黄色いご飯なので、それだけでもほんのりスパイシーになる。辛さそのものは激辛まで選択可能だ。
もも「ってか、どこよ?」
めぐ「松屋のマイカリー食堂で、トマトクリームの。」
今回はシークカバブを1本添えてみた。粗挽き肉と野菜を共にスパイスと混ぜ、串に巻き付けて炭火焼き。肉だけじゃない独特な食感だったのは、野菜入りだったためか。
めぐ「…まあ、これはこれで。」
なぎ「こういうもんだろ、野菜も。」
めぐ「じゃなくって、後味?」
全体的には満足なバターチキンカレーをご馳走様。このカレーが、この九州旅行で大きな影響を及ぼそうとは…。
(華麗なる九州~2023年夏、ぐるっと周遊旅~ つづく)