2018年7月26日(木)午後6時22分 三重県尾鷲市・尾鷲駅
雨も上がり、遠くに見える山々が美しい。仮にほぼ定刻で進められたところで、駅周囲等の散策が有意義に出来たかはわからない。次に来ることがあると、期待するしかないか…。
駅に戻って、2面2線の相対式ホームとなっている尾鷲。紀勢本線南部は全列車本数が少ないこともあり、駅舎に近い1番線を多く使用している。
30.尾鷲(18:18)18:33発→四日市(20:14)20:43着 特急南紀8号/名古屋行き キハ85-2
先頭車が前面展望構造となっているにも拘らず、自由席となっている『南紀』。入ってきたキハ85は側面の号車表示が単色LEDとなっている初期車両であり、車内は空席が結構多かったりする。
さく「これ、逆に適当ってパターンもアリかも。」
もも「まあ景色見れりゃいいって人いるからね…、ここに。」
尾鷲では15分の遅れ幅となっている特急南紀8号。見れば車内のLED案内装置は初期型ながら、"粒子"が交換されて明るく光っている。時計も従来の7セグメント方式から、311系と同様にドット式へ切り替わった。
さく「あ、そうなの?」
めぐ「前に乗ったらそうなってた。」
高架線路のようなところから、引き続き海に面したほうの景色を見る。
なぎ「…遠い?」
もも「…またタイミングとかじゃない?」
紀勢自動車道は三重県内において現状、勢和多気から尾鷲北までが開通済。未開通だったわずかな区間は2021年に開通した。それを挟んで尾鷲南から熊野大泊まで、熊野尾鷲道路として開通。この付近は通行無料となっている。
船津を通過する頃、日没を迎えた。山々は霧がかっており、なかなか幻想的。
この1日で紀伊半島を1回りし、天候が変わりながらも海を見続けてきた。そろそろ夜7時になろうという時間、デジカメ補正でなんとか見られるレベルになってきた。目的を果たすまで、あと少し。
午後6時54分、紀伊長島に停車。ここからは2015年4月に乗っており、景色も見られなくなる時間なので流そうか…。
さく「…おやすみなさい。」
なぎ「また…。」
特急のリクライニング席に揺られ、そこそこ寝たらしい。多気からは参宮線共々、本数が多くなる区間。特急南紀8号は、定刻より27分遅れて発車。
めぐ「…トイレいい?」
なぎ「…ついでにいかんかい?」
平成初期に導入された車両とあって、トイレは狭い和式であった。用を足すついでに2号車のLED案内装置を見たところ、やはり"指定"の緑色は明るく濃くなっている。足したところで松阪に着き、最終の快速『みえ』に間に合わなかったと確定。
津からは伊勢鉄道に進むため、計画当初から別料金を必要としていた。平日夜の帰宅時間帯からか、伊勢鉄道の普通は座席が埋まっている。
途中でキハ75とすれ違う。
めぐ「鈴鹿で乗り換える手もあるにはあって…。」
もも「もう遅い。」
これがそのまま2023年6月末に至り、キハ85を『南紀』として乗車した最後の旅行となってしまった。キハ85への最終乗車は『ひだ』として、2023年1月となる。JR東海では臨時用に少数だけ残す方針だったようだが、2023年7月初旬での引退に至ったらしい。
また引退後、京都丹後鉄道が先頭車4両を継承。KTR8500系として運行を開始する予定だ。
31.四日市(20:43)20:46発→名古屋(21:31)21:32着 普通350M/名古屋行き クモハ313-1302
結局、四日市には28分遅れて到着。隣には普通が"待機"しており、そのまま乗り換えられる。前方のワンマン非対応編成に乗ろう。特急が発車して"信号が開き"、普通も3分遅れて発車。
さて今年からJR東海でも路線色と駅番号が導入され、関西本線がJR難波寄り(大和路線)に合わせたのか緑色。富田はCJ09となった。駅表示は完了したといっていいだろう…。
さく「することもないし、寝て…。」
当初計画していた快速に乗り換えるパターンより、遅れること20分。長居から491.8kmという行程を終え、旅行班は名古屋に帰ってきた。
なぎ「考えたらあっという間に終わったよな。」
さく「帰ってこられてよかったよ、あの大雨からさ。」
10番線では383系、ホームライナー中津川3号が待機している。
もも「はいはい、明日休みじゃないんだし。さっさと済ます。」
めぐ「で、夜どうしようね?」
さく「…もう1勝負しようよ。」
せっかくなので"打ち上げ"も兼ねて、太閤通口にあるあんかけスパゲッティの店で締めくくろう。
めぐ「なんか…、地元なのにないのもどうかなって。」
もも「あれ、アンタなかったの?」
(現)スペシャルR(スパゲッティハウスチャオ) 680円
特製あんかけソースに、今回は麺を330g。トッピングは赤ウインナーとコーンだけで勝負。正直これだけでも戦力として十分なのだが、後で思えば野菜も欲しかったか。有名な『ミラカン』か、もしくは別でコールスローを追加すべきだったか。当時写真を収めなかったのが悔やまれる。
もも「考えてわからないようなことは最初からしないの。」
なぎ「あんかけはどうした?」
さく「トマトにコショウかな?甘くて辛い、みたいな。」
2018年夏、熱帯の紀伊半島を1周する旅。これにて解散!
(2018年夏、熱帯の紀伊半島を1周する おわり)
時は流れて2023年7月9日。キハ85の引退走行は2日間にわたり、デビューした高山本線で実施。高山から名古屋へはキハ85らしく凹凸が目立つも、堂々たる10両編成で晴れ晴れしく。有終の美を迎えた。
めぐ「考えたら30年はスターの座を…、はい。最後に1回乗ることができて、よかったと思います。今回もここまでご覧くださいまして、ありがとうございました。そしてキハ85、お疲れ様…。」