2018年7月26日(木)午後1時20分 和歌山県東牟婁郡串本町・中華ダイニング龍伯

 駅前には小さな中華料理屋があったので、昼食としよう。店内に入るとさすがに冷房が稼動している。テーブル席があり、その奥にカウンター席とテーブル席。地元の方に向けているらしく、午後1時を回ってほとんど客がいなかった。
なぎ「…最初から狙ったとか?」
めぐ「いや、さっき駅前から出たとき見えたの。」


(現)焼豚玉子とじ丼(中華ダイニング龍伯) 702円
 少し考えて、気になったものを注文。まずはミニわかめスープが"前座"として提供される。メニュー写真を見ずに文字と税抜価格だけで選んだため、想像とは結構違って出てきた1品は…?

 

 ご飯と焼き豚、そこへ熱々の中華風玉子とじあんかけがたっぷりとかかっている。全体的な味は焼き豚が担い、玉子とじあんかけはあっさり薄味。飾ってないのがいい。
さく「次あったら、これにしようかな?」
めぐ「…他のも結構気になるのよね。」


 ご馳走様。この店にして、よかったものだ。
もも「本当、アンタの選球眼?」
めぐ「たまたま…、いいのがあったってことで。」
なぎ「次、あったらどうだ?」
さく「その前に来れるかわかんないよ。」


 食後少し休んで店の外に出ると、雲行きが怪しい様子。もう少し時間があるにしても、大きく見て回るまでの余裕はない。
めぐ「ごめん、トイレどこ?」
さく「さっき店でたっぷり時間あったじゃん。」


 改めて、食べた店の外観を収めよう。
なぎ「忘れんなよ。」
めぐ「ごめんごめん…。」
さく「ブログやってんだから、広められるじゃん。」


 駅前に戻ると、本州最南端の駅であることを示した石碑が目に入る。
めぐ「…トイレないことはないんだけどね。」
もも「ここでなんてこと言うのよ?」


 駅前にはパチンコ店があり、トイレへ入らせてもらう。
めぐ「…なんでかな?」
なぎ「何か問題でもあった?」
めぐ「この辺、シャワー?名前。」
さく「お尻洗うのがなかったってこと?」
もも「でもセーフだったんでしょ?」
めぐ「それは大丈夫。でもなんでかな?コンビニにもなかったし。」


 本来の本州最南端たる潮岬は、ここからもう少し遠くに位置。バスに乗って向かうような場所だ。調べたところ潮岬へは串本の駅からコミュニティバスに乗り、17分ほどと出てきている。
さく「ああ、雨降ってきた。」
もも「写真いいけど、そこそこにしてよ?」


 串本からは新宮を挟んで、尾鷲まで普通に乗ることとしている。反対側の普通は"中線"へ、遅れて入ってきた。雨になってきたので、駅で待つとしよう。
めぐ「…またなんかアウェーかも。」
さく「特急じゃなかったらこんなもんだよ、たぶん。」


 ここしばらくの猛暑ぶり、昼食前までの晴天から一転。大雨模様を見せる本州最南端の駅、何かが起こりそうな予感…!?



28.串本14:50発→新宮15:56着 普通2333M/新宮行き クモハ105-4
 この区間は105系3ドアリニューアル車2両、ワンマン運転のオールロングシートで統一。いくら空席が多いとはいえ、これでは旅行気分が削がれてしまう。
もも「さっきの特急って、オールロングから逃れるためでしょ。」
めぐ「…わかっちゃった?」
もも「そんなもんわかってたわよ、アンタの畜生ぶりとか。」
めぐ「最近、自覚?」


 おまけに大雨では、景色を見るのも苦しい。ただ向こう側を見れば、空が明るく見えるきのくに線(紀勢本線)。
さく「…普通に橋だし。」


 岩場の海岸線を見ながら走っていく。雨はどことなく弱まってきたようだ。
めぐ「で…、帯広だっけ?」
もも「アンタまた何いきなり大脱線してんのよ?全然関係ない北海道なんか。」
なぎ「ああ、海見た話か。」


 下里に停車した105系。左側に見られる山々の景色も忘れてはいけない。
めぐ「…次、どうぞ。」
さく「パス。」


 太地は特急が停車する駅ながら、ホーム1本だけというシンプルな構造。鯨の壁画があり、後で調べれば捕鯨で栄えた地によるためらしい。


 湯川は特急が通過する駅ながら、島式ホームの交換可能駅。ここからも海がよく眺められる。
なぎ「また怪しくなったな…。」
もも「何か起こ…、まさかね。」


 串本から42分、紀伊勝浦まで来た。主要駅らしい規模をもつのは、串本以来だろう。JR東海のキハ85は特急としてここまで乗り入れる。終点でない以上、まだ乗り続ける旅行班。


 那智で外国人観光客らしき方々を中心として、結構乗ってきた。熊野那智大社や那智滝といった観光地の最寄でありながら、特急も停車しない無人駅らしい。
めぐ「なんか…、名前が引っかかるのよ。」
さく「そう?別に気にならないけど。」


 もうすぐ夕方4時だというのに、雲が多く薄暗い。青緑らしい色をした海は少々荒れている。


 オールロングシートの普通に66分乗って、新宮に着く旅行班。乗る予定としている、JR東海の普通は隣にいた。
もも「で…、またアンタらの畜生ぶりがアレするわけね?」
めぐ「こんなとこにロング入れちゃダメなのに。」


 ここから乗るキハ25は先程の105系と同じく、運用実態に全く似つかわしくないオールロングシート。真価を発揮するのは利用客が多い、熊野市花火大会とF1日本グランプリ(伊勢鉄道:鈴鹿サーキット稲生)の両日ぐらいだ。
さく「乗る人いないじゃん。」
なぎ「…おい、いいけど待て。」

 


(つづく)