2016年4月9日(土)午後1時33分 大阪府泉南郡田尻町・関西国際空港第1ターミナル
展望ホールとの無料連絡バス。復路の乗車時間も5分ほどとなった。
もも「もういいよね?」
めぐ「まあ、色々時間とか貯金とか…。」
もも「いいけど、次って和歌山のどこよ?」
さく「あれ、いつもの見たんじゃなくって?」
もも「見たはいいの、御坊ってどこかってこと。」
めぐ「海南のもっと南。」
バス通路を見下ろしつつも、並行する歩道橋にさえぎられるという画。これをもって関西国際空港から離れることとし、次は和歌山を経て御坊へ向かおうか。
もも「…大雑把に?」
めぐ「なんとなくってか、行ってない人。」
先発する281系特急『はるか』は、新大阪を経て京都へ向かう。海外からの方が多く乗るようで、6両中3両ある自由席は結構な混雑模様。
さく「あのルートもう1回とか。」
もも「まあ、アンタらの懐にもよるわね。今年は遠慮するとして。」
旅行班が乗る関空快速は、223系でも0番台のみで構成された4両。種別表記はこれまでの青バックから、大阪環状線直通であることを示す[O]の入った黒バックのものとなった。こちらは特急で通らない大阪駅を通るため、ある種使い分けをなしているというか…。
さく「あったら乗るよ、多分。」
めぐ「乗るほうに1票。」
さて阪和線系統の車両で、2列1列のクロスシートを採用したのは223系0番台が最初。これは空港アクセス路線向けとして、荷物スペースを確保したものと思われる。戸袋窓があって2列側のドア間座席数が221系と同じ12人となり、ノルウェー製座席と共に個性を見出していた。
ただ空港路線という性格上転換回数も増え、座席の損傷が目立ったもの。このことから固定座席を除いて、国産座席へ交換済み。
もも「はいはい、相変わらずのバカなこと言わないで。座れたらそれでいいでしょ。」
めぐ「…気にならない?」
10.関西空港13:47発→日根野14:01着 関空快速4166M/大阪環状線外回り モハ223-4
それなりに座席が埋まったところで発車。外に出てしばらくは道路部分と同じ高さとなり、やがて道路部分が弧を描くようなアップダウンとなる。鉄道部分はフラットな構造であり、道路部分の下を高速走行することとなる。
橋の構造により、線路部分を支える鉄骨が"K"の文字に見えてしまう。渡る際の騒音は車内外とも大きく、このうち外は陸地がないことから問題にならない。これらは瀬戸大橋にも一部通じるものがある。
めぐ「昔、ビデオで見たときからかな…?」
さく「気になった最初?」
りんくうタウンでは時間調整のため停車時間が長くとられ、ドアがボタン開閉式となる。発車すると、左右にある南海の線路が離れていく。
さく「…言葉が未来的でいいよね。」
なぎ「未来な…。そんなもん、昔に置いてきたからな。」
南海本線の線路をまたぐJR。高架上で立体交差する線路も、瀬戸大橋の坂出側で見ることとなる。それと比べると、こちらはシンプルな構造と言えようか。高架下の風景も、昔からある泉佐野市のそれとなってきた。
もも「それで住宅地がー、とか言うんでしょ。」
そして日根野の手前で一旦停止を繰り返し、踏切を過ぎてすぐに日根野のホームとなる。
空港から14分。ドアが開くのは、連結作業が終わってからとなる。和歌山行きは往路と同じく反対のホームで、関空快速として連なってきた8両のうち紀州路快速となる後方の4両。乗り換えは階段を介する上、時間があまりない。
もも「なんか…、アンタが急ぐとこ想像できない。」
なぎ「悪かったな。」
この列車は前後とも225系。実のところ新車(5100番台)が投入される前の段階で、関空快速用車両のうち225系5000番台は半数近く存在していることとなる。阪和線では珍しいというわけでもなかったのだ。
223系0番台と比べて1両あたり6席少ないこともあり、和歌山行きはなかなかの混雑模様を見せる。新快速用車両にある補助席もなく、その位置には避難用梯子が置かれるようになった。
なぎ「適当になるんだよな、これ?」
さく「別にそれでいいでしょ。」
11.日根野14:06発→和歌山14:37着 紀州路快速4559H/和歌山行き モハ224-5014
とりあえず適当に空席を見つけ、座っておこう。和歌山方向へは日根野から各駅に停車していき、自動放送もない紀州路快速。225系投入とほぼ同時期から、阪和線では遠近分離を明確化する意味合いで停車駅の再編がなされた。
長滝、新家は快速が通過していた駅。和泉砂川は以前より快速が停車し、一部ながら特急も停車がある駅。景色としては、和泉砂川付近に集合住宅群のあるもの。乗客は段々と降りていき、空席が多くなってくる。
次第に山めいた景色となる。大阪府は面積が小さく、大阪市が日本第2の都市というイメージもあって山間地帯が連想しにくい。
さく「調子どう?」
めぐ「なんか…、寝てない疲れ?」
山中渓は大阪府最後の駅にして、大阪府内唯一となるJRの無人駅だとか。周辺の美しかったであろう桜は見ごろも過ぎ、散りゆく一方。
もも「何、降りるの?」
なぎ「降りないだろ?これ目当てじゃないんだし。」
(つづく)
「ということで、午後の行き先は御坊となりました。2008年1月には海南まで到達しており、以降は全くの未到達のまま。到達を果たしたのは2018年7月となります。とりあえずここで1区切りとしましょうか。続きはまた後日。」