(4)実は異なる名鉄の都市型ワンマン方式

 この3月改正で名鉄のワンマン運転区間が、各務原線と知多新線にも拡大された。車内で運賃精算等を行わない方式はこれまで三河線のほか、尾西線と豊川線などに導入。実はそれぞれ詳細な方式は異なっているのだ。今回はそちらについて触れておこうか。


 尾西線と豊川線では2011年にワンマン運転を開始し、6800系後期車両を使用する。2023年現在ドアチャイムはなく、自動放送にも英語案内は含まれていない。ドアを開閉する前に注意喚起の放送は流れることとなり、後述する三河線にも後から追加された。


 三河線では2001年からワンマンを行っており、2023年現在はリニューアルされた6000系が主流。リニューアル以前からドアチャイムが設けられたほか、自動放送は2019年から英語案内が含まれるようになった。

 三河線のうち、先にワンマン方式が導入されたのは猿投へ向かう"山線"。こちらではホーム上にセンサーが取り付けられ、支障物に反応すると停止させるというモノ。どうも改正に先駆けて若林の工事で仮線へ移行した際、センサーは廃止されたらしい。


 また今回のワンマン方式で取り上げなかった蒲郡線と広見線(新可児~御嵩)は、車内で運賃精算等を行う方式となる。ただし一部除く駅に券売機が設置されており、改札のみが行われないこととなる。蒲郡線では1998年、広見線は2008年からこの方式だ。


 そして2023年から各務原線と知多新線でワンマン運転を開始。リニューアルされた3500系と9500系を使用し、ドアチャイムも設置済み。当初から自動放送に英語案内が含まれる。こちらは車両下部とホーム床下にセンサーが取り付けられた。

 このほか小牧線や築港線でもワンマン運転を行っている。小牧線は地下鉄上飯田線と一体運行されるための対応で、ホーム上のセンサーを省略した以外は概ね三河線を踏襲。築港線は大江から東名古屋港の1駅間のみであり、改札や運賃精算等を大江で集約して行っているため車内はそのまま。

 こうして見ると、やはり完全に統一した方式は確立していないんだと。

(おわり…?)


(5)不自然な系統分離とリニューアル改造の新たな疑惑

 6500系の初期型は4月に1本が廃車されており、先行きは長くない。そうなれば中途半端に1本だけリニューアルされたのが、余計に気になるところ。


 この3月改正で須ケ口から出る毎時2本の普通が、準急になっている。やはり岐阜から普通として入ってきたので、そこは以前と変わりなく継承されたとわかる。また準急が岐阜からの普通をそのまま仕立てたため、二ツ杁で待避すべく停車時間が生じた。


 6500系の後期型はリニューアルされており、三河線のワンマン運転にも対応するようになった。車端部の扉上を見れば、液晶画面を設けられそうな怪しいスペースがある。何か改造するならば、非常に気になる…。

(おわり)


(6)名鉄100系リニューアル車両の車内画像を使って、ちょっとアレンジしてみた話

 このところ思う。パノラマカーらしい内装を、可能な限り再現してほしいと。オールロングシートが幅を利かせつつ、カラーパターンを工夫するなどすればできるのではないかと…。


 ということで名鉄100系リニューアル車両の車内画像を使って、ちょっとアレンジしてみた。座席モケットを古来の赤色(優先席背もたれは青色)とすれば…、ちょっとレトロでリッチになったかも。


 さらにカーテンを青色にしようとしたものの、色が薄かったためかなんとなく1000系一般車のそれになってしまう。さらに外部サイトの手により、AIで高画質化もしてみた。床面は違和感ある加工がなされている。


 床面も赤色を混ぜれば…、もはやいつの時代だ。

(おわり)