2023年2月11日(土)午後4時19分 愛知県東海市・太田川駅

9.神宮前15:44発→榎戸16:47着 普通/常滑行き 3553
 太田川では一転して、後続からの待避をすることなく発車。次に常滑線で待避可能なのは西ノ口となる。


 古見の付近までは貨物専用の名古屋臨海鉄道が並行している。もっともあちらは名古屋南貨物駅から先、知多へは休止路線として扱っており列車が一切走っていない。


 西ノ口は中部国際空港開業に合わせ、橋上駅舎と2面4線の島式ホームへ造り変えられた。ここで待避する6本目がミュースカイであり、普通は常滑まで先行することとなる。常滑で準急に乗り換えれば、空港線まで各駅停車が成立するのだ。


 神宮前からじっくり1時間以上かけ、現在は普通のみ停車する榎戸に到着。当時はここから常滑まで高架化工事を行っており、代行バスに乗り換えることとなっていた。


 ホーム構造そのものは当時と変わらず、シンプルに2面2線の相対式となる。本数そのものが急行と普通、毎時2本ずつ(+全車特別車特急が一部時間帯に毎時1本以下)だったため単純折り返しで必要十分だったのだろう。


 ホーム幅は当時の雰囲気そのままに結構広い。跨線橋は継続的に使用するため、当時からあらかじめ用意されたのだろう。


 改札など諸設備は無人化されており、広いスペースに往時の面影を感じさせるか感じさせないか。少なくとも旅行代理店の支店が仮にあったことは、現状から想像できなくなっている。


 改札の外へ出よう。当時はそこそこ取られた敷地に仮設構造物を建ち上げ、主要な終着駅として機能させていた。常滑へ向かう代行バスも、改札は出口と分けられていた。


 代行バスのホームは上屋をそのまま残し、現在は自転車置場として活用されている。バスの停留区画は歩道となった。


 鉄道としては全面的に閉鎖されたことから、線路を塞いでホーム間の平面移動が可能となるよう通路を形成。実質の頭端式ホームとしていたほか、改札を追加で設けていた。現在それらの設備跡は花壇となっている。


 踏切を渡って反対側に回ろう。こちらにある花壇も2003年当時、仮の無人改札を設けていたと記憶している。


 名古屋方向は当時代行バスが面しておらず、当初から無人運用が前提だったのだろう。敷地は明らかにこちらが狭い。


 改めて、ホーム構造そのものはシンプルに2面2線の相対式。原則として毎時2本の普通しか停車しなくなった現在、各種設備面でも無人駅用に必要十分なものとなった。当時の雰囲気をできるだけというならば、アングルは失敗だったか。


 さすがに駅名標は両方向とも記載があり、駅番号も進行方向のみ記載がある。榎戸から常滑(,中部国際空港)まで高架へ移行した以上、ここが更なる工事で暫定終着駅となることは金輪際ないだろう。


 そんな駅の正面には、LIXILがビルや工場を構えている。定期利用の多くが勤務者となっており、便宜を図ったのか朝1本だけ急行が停車している。

 ということで今回、事前に計画を立てていたのはここまでとなる。2003年当時は代行バスで常滑へ行った後に折り返し、榎戸から佐屋まで普通が直通していたことからそのまま乗り通して終わっていた。

(つづく)