2023年2月11日(土)午後3時4分 愛知県犬山市・犬山駅
せっかく特別車フリーの権利が16時まである以上、無駄にしたくはない。よって常滑線へ直通できる準急を外し、特急に乗ることとした。LED式となった犬山の発車案内は島式ホーム1面2線分で共有するため、上下で特急と快速特急になっている。
8.犬山15:07発→神宮前15:39着 特急154/豊橋行き 2201
ということで、本日4本目の特別車は2200系。最近では特別車の行先表示がLED式に交換される編成も目立つところ、この編成は反射デバイス式のまま残っていた。
布袋で当時急行が特急を待避していたことなど、ほとんど覚えていないだろう。年月をかけつつ高架駅へと移行し、風景共々昔話が遠くなる。
この2200系や2000系では前面展望が利かなくなった代わり、ライブカメラ方式で車内案内の液晶画面に映し出すこととなる。おそらくこれを理由に『パノラマスーパー』の名称を使用していないだろうが、正直なところ名鉄特急として『ミュースカイ』に並ぶ"ブランド"として尊重してほしかったり。
上小田井で地下鉄鶴舞線が分岐。ここで一旦"都会"たる名古屋市に入っており、高架から下った下小田井で抜けている。
名古屋本線と合流し、庄内川を渡ると一気に景色は大都会。栄生にかけてカーブが多いこともあり、じっくりとなめ回すかのように都心へ近づいていく。
名古屋ではある程度の乗客があり、指定を受けず座っていた席は指定席の客へ明け渡すこととなった。今回は常滑線へ向かうべく神宮前で降りるので、適当なく席に座っておく。まあ1人用の"0A"は番号からして予備席だろう。
32分で神宮前に到着。時間からして午後4時は近く、目的地を考えても特別車フリーの権利はここまでだ。この直後、金山始発の常滑行き普通がある。
9.神宮前15:44発→榎戸16:47着 普通/常滑行き 3553
今回は概ね20年前の乗車経路をたどっており、次に向かう先は当時代行バスへ乗り換えとなっていた榎戸。この普通であれば時間こそ多くかかれど、乗り換えることなく進められそう。来たのは3500系の初期型で、機器更新がなされていた。
ではここから何本待避するのかを含めて、じっくりと常滑線を進めていこう。
大江で最初の待避を行うべく、2面4線式の内側へ入る。1本目は河和線へ進む2200系の特急で、車内からでは河和行きだと判別できなかった。2023年3月改正では、毎時2本ある双方が河和行きに統一される。
2本目は犬山で選択しなかった、3100系特急色と3150系の準急。今回は準急の停車しない駅が目的地であるため、準急を選んだならば大江で乗り換えることとなっていた。
3本目のミュースカイは、先に抜かした準急を聚楽園で抜かすこととなる。普通はこれらに続いてようやくの発車だ。
大同町は大学や高校が立地しており、学園都市の様相をも見せている。都心部から近いことで通勤にも至便であり、利用が多いことから準急が停車するようになった。
名和を前にして名古屋市から外れていく。国道247号はこの付近で旧道(現道)とバイパス(西知多産業道路)が分岐、合流する。名和ではきついカーブが1つあり、通過する準急以上では速度を落とさなければならない。
聚楽園の大仏を見ながら浮かぶのは、偕楽園(水戸市)やら後楽園(岡山市)やら。さて太田川方向は新幹線駅に多い通過線方式となり、停車する準急や普通は全て待避線へ入ることとなる。
ここでも待避を行う普通。4本目は河和線へ進む9500系の急行で、外へ出たため河和行きだと判別できた次第だ。2023年3月改正では特急と同じく、毎時2本ある双方が河和行きに統一。これも準急と同じく、犬山線から直通するものとなる。
5本目となる2200系は空港へ向かう特急でいいだろう。名古屋方向は通常の島式ホームであり、太田川で緩急接続が不可能となった分を代替すべく平日朝時間帯には快速急行も停車する。
(つづく)