2023年2月11日(土)午後1時57分 愛知県犬山市・犬山駅を出発
6.犬山13:57発→小牧14:13着 普通/平安通行き 321
犬山を出て小牧までは単線で進んでいく。線形はあまりよろしくないようで、高速域になるとジョイント音も大きく余裕をあまり感じさせない。
程なくして国道41号を高架で跨いでおり、その箇所が五郎丸信号場だ。上飯田連絡線開業以前は20分間隔で運行されていたところ、この信号場によって開業後は15分間隔の運行が可能となった。2003年当時は開業直前だったこともあり、20分間隔だったダイヤを現在まで調べられていない。
味岡からは高架区間となる。小牧原からは新交通システム『ピーチライナー』が並行しており、2006年に廃止された後も多くの構造物が残ったままだ。
高架から地下へ進み、犬山から乗ること16分で小牧に到着。地下に2面3線のホームが設けられている主要駅で、雰囲気は当時からあまり変わっていない。本来ならばこの先上飯田まで乗るべきだろうが、今回は小牧の駅を視察したかったこともあって下車した。
改札周りも全体的には当時の雰囲気が色濃く残っている。変わったのは自動改札や券売機など、ICカード関連で対応させるモノぐらいだ。
改札を出て割と殺風景で無機質な空間も、ほとんどは当時の雰囲気そのまま。発車案内装置は後になって交換されたモノだろう。店などの入る区画は空いており、各種設備の工事が予定されているのか単純に埋まらないのか。
せっかく小牧に来て、地下の駅で終わるワケにいかないだろう。今回は時間を遅らせてもあまり影響のない行程を組んでおり、外へ出て駅前を見ておくのも礼儀と言える。周辺は再開発が進んでおり公共施設のほか、信用金庫の支店がビルを構えている。
小牧の駅ビルは古めかしくも重厚感ある佇まい。低層階はフィットネスクラブが入り、高層階は名鉄小牧ホテルとなる。
小牧は『名古屋コーチン発祥の地』らしく、ニワトリ2羽と鶏卵の銅像があった。
反対側の駅前へ出よう。新交通システム『ピーチライナー』が廃止された跡地は、暫定的に仮の駐輪場として使用している。奥のほうはまだ構造が解体されずに残っていた。
バスは東口の広場から各地へ出ており、2023年現在は名鉄バス,あおい交通,こまき巡回バスが発着。以前にJR春日井から小牧までバスに乗っており、現在もその路線は名鉄バスによって運行されている。
路線図も見ておこう。桃花台地区へ向かう『ピーチバス』は、新交通システム『ピーチライナー』が廃止されたことにより設定された路線である。岩倉への路線も、1964年に名鉄岩倉支線が廃止されて設定された路線だ。
小牧から犬山への"復路"を1本遅らせることとし、ホテルの中を少しだけ見ていこう。1階の広間には誰でも演奏できるフリーピアノが置かれていた。
地下にある駅へ戻ったところでもう1つ。駅から直結する形で自走式の駐車場が、地下2階にわたって設けられている。駅前の公共施設も地下駐車場を有しており、やはり自動車利用が優勢なのだろうとも…。
ホームへ出よう。上飯田線から来る犬山行きは1番線から発車し、この目線ならば単純な相対式ホームに通ずるように見られた。名古屋駅へは直通の高速路線バスがあることから、次に機会があればそちらも乗ってみたいところだ。
7.小牧14:45発→犬山15:02着 普通/犬山行き 322
小牧線は原則として300系で固定運用が組まれ、共通設計の地下鉄7000系がごく一部に入る程度となる。よって往路とタイプは同じ。上飯田連絡線開業以降はワンマン運転となり、後の名鉄特急などとやや異なる自動放送が流れるようになった。
豊年祭で有名な田縣神社の最寄り駅、田県神社前で列車交換を行う。それにしてもこの小牧線沿線。大縣神社や間々観音も含めて、色々とアレな神社仏閣が目立って仕方ないような…?
羽黒は1面1線ながら、かつては『明治村口』と名乗っており特急も乗り入れていた。今となっては敷地や線形に名残を残す程度らしく、往時の賑わいを感じ取るには難しい。
17分の乗車で犬山へ戻ってきた。ここから2003年当時は常滑へ向かうべく、犬山線の急行に乗り換えていたところ。今回もその系譜を引き継ぐ準急がありながら、ここはあえてもう1勝負。
(つづく)