2023年1月9日(月)午後2時32分 長野県木曽郡木曽町・木曽福島駅
旧宿場町の玄関口にして主要駅らしく、趣ある2階建ての駅舎を有する。駅前にはバスやタクシーなど発着可能なスペースを有しつつ、ロータリーにはなっていない。
せっかく木曽福島を訪れたうえに、時間も1時間以上空いた。ならば散策なり観光なり、ある程度はすべきだろう。過去訪れた機会は当時運行されていた臨時快速から特急への乗り換え程度であり、しかも早朝だったことからほとんど観光などしなかったのだ。
案内図があるので見ておこう。時間を多く有しているとはいえ、迷って駅へ戻れなくなってはいけない。
駅前からは高台を下る格好となり、木曽福島のまちを"切れ間"から見下ろすこととなる。こうして見るとなかなか眺めがいい。真下に位置する新聞店も、どこか風情ある外観だ。
駅からの道はセンターラインを有していた。この長野県道269号は『木曽福島停車場駒ヶ岳線』とあり、単なる停車場線ではなさそうか。
木曽福島の"まち"に入ってきた。古くからの店も多く連ねており、なかなか雰囲気がいい。
すると二手に分かれる箇所があった。直進すると250mで『上の段』なる古いまち並みに差し掛かるが、駅からここまで500m進んでいたことから実際の距離はどうなのだろうか。左は橋を渡っている。
直進して少々。滑り止め用の砂箱を見つつ、左に折れた先はどこか雰囲気のありそうなところ。これが『上の段』だろうか。
古いまち並みと共に、なかなかきつい上り坂だ。この日は路面に雪などなかったのだが、雪が残っていれば大変だったことだろう。出歩く人は全くと言っていいほど見かけない。
突き当たったところに、これもまた雰囲気のよさそうなベンチ小屋があった。ここで少々休もうか。
ベンチ小屋の中から、ここまで通ってきた宿場町を振り返ってみる。脇には雪が残り、空模様も怪しく雪が降ってきそうだ。ここからはそのまま戻ってもいいだろうが、どう回っていこうか。
せっかくだからと、違う道のりで駅へ戻ることとしたい。眼下にはいきなり急な下り坂が入り、雨も雪もない乾いた路面でよかったことだろう。雪が多くあるような状況ならば、まともに進むことはもはやできないな。
下っていくと『喜又橋』と共に何やら門がある。関所の跡はここからまだ離れた位置にあるため、この門は何だろうかと…。
少し広い道に出てくれば、こちらもまた山間のまちらしい雰囲気だ。センターラインのない車道にして交通量は結構多い。先ほどまでは中山道を通っていたようで、どうも外れたらしい。
本町親水公園の足湯があった。
信号の手前にある案内標識は古めかしく、左に示す行先は『駅』とだけあり大雑把。直進の中津川、右の高山も結構遠く大雑把だ。ここはかつての国道19号だろうか?
左に進むと先ほどの橋を渡り、往路で通ってきた道へ戻る。この橋は行人橋でなく、行人橋は先ほどの信号を右へ進んだ橋であった。
橋からは細くも清らかな川流れがある。木曽川への合流はもうすぐ…。
あとは駅まで戻るだけ。二手に分かれるところは左へ進み、駅まで長い上り坂だ。
駅前まで戻ってきた。かつてはここからスキーリゾートへのバスが発着していたこともあり、土産物店や喫茶店。観光案内所などが並び観光地らしくなっている。
少々早いがホームへ上がろう。1面2線式という至極シンプルな構造ではあるが、側線は結構多く広々と設けられている。付近を跨いでいる道路橋は、国道19号へ結ばれているようだ。
ホームから遠めにみられるのが、現在の国道19号となる。木曽福島のまちを外すよう、やや高い位置に通された。
先に入ってきたのは、松本へ向かう2両のワンマン普通であった。
(つづく)