「お待たせしました。今回から青空フリーパスを再開します。」
2023年1月9日(月)午後0時47分 名古屋市中村区・名古屋駅
(現)JR自由席特急券:名古屋→木曽福島 1860円
当初計画ではランチタイムにしっかり時間を取っており、その時間を短縮したため午後の出発が早まることとなった。木曽路へと向かおうと、立っているのは10番線。
隣の11番線からはひだ11号が発車。編成を見るからに先ほど下呂から乗った編成が折り返して、再び富山へ向かうのだろう。
5.名古屋13:00発→木曽福島14:24着 特急しなの13号/長野行き クモハ383-17
10番線に入ってきたのは、長野へ向かう特急の383系。この編成は4両と2両を連ねており、1号車(グリーン車)の前面展望性にはやや難が生じることとなる。自由席は後部2両で固定されており、2両編成が該当。乗る客は多いようだ。
発車して早々、特急は千種に停車する。名古屋市内の都市部から抜けておらず、下車はもちろん乗車も見られない。
新守山で普通を抜かした。振り子式特急らしく車体を傾けて、カーブでもあまり速度を落とさずに進んでいく。名二環の高架下を潜るのはこの日3回目であり、往路だけでも2回目となる。
高架から下って少々し、神領の車両区に差し掛かる。いたのは315系のうち4両編成で、2022年投入分は連なっていた2本が全てだ。周辺の風景もあっという間に郊外らしく、住宅や農地が目立っている。
高蔵寺で快速を抜かし、山間部へと入っていく。この先は標高を次第に上げていき、盆地こそあれど平野部はないようなもの。日本海へ抜けた上越妙高か、関東平野は高尾になる。
多治見で少々の乗車があった。ここから土岐市,瑞浪と、中規模な市ごとに駅を設置。その市街や駅の間を山々が隔てている。
瑞浪から恵那にかけ、国道19号のバイパスは工事が進められる。見たところではまだ形が浮かばず、完成までにはもっと時間を要しそうだ。この区間は古来の対面通行で残っているばかり、各種リスクが潜んでいるのだし。
この便は恵那に停車するのが特徴的。一部便は選択停車という方式がとられ、恵那はそのうちの1駅に該当する。そういえば明知鉄道に乗って、早くも1年以上になるか。
そろそろ中津川。リニア新幹線とおぼしき工事現場を横目に見るも、やはりタイミング悪く写真に収められない。中津川では降りる客も少々いるようだ。
午前に飛騨川を上っており、午後は木曽川を北上する。両者は美濃太田辺りで合流し、日本ラインや木曽三川公園を経て伊勢湾へと注がれるのだ。
南木曽は前述した選択停車(恵那,南木曽,上松,明科,聖高原)に含まれ、この便は(恵那に停車したこともあり)通過する。木曽川に沿って、まさに新旧の中山道が並走していると言えようか。ここを少々見て回ったのも、すでに7年以上前という昔話だ。
十二兼からは単線になっている。
やがて雲が多い空模様となり、辺りには雪も残っている。冬になると雪景色を求めて、木曽路やら北陸やら定番だったっけ。長野まで153km、松本もまだ78kmの距離を残す。
上松町に入って、倉本からは複線区間となる。
そのまま左手に『寝覚の床』を眺められる。午前に見た飛騨川の『飛水峡』みたく、こちらも川の流れによって岩々が風化してできた地形らしい。日本五大名峡の1つに数えられ、国の名勝にも指定されているそう…。
名古屋から木曽福島は思ったより近く、乗ること84分で到着した。自由席から降りた客は他にいないようだ。
中央西線には名古屋をCF00として駅番号が割り当てられ、中津川から先には特急停車駅(南木曽,上松,木曽福島)のみ表記がある。木曽福島のCF30が現状、表記される最大番号だ。
特急の全て停車する駅にして、ホームはシンプルに1面2線でまとまっている。通路に下る階段からはエレベーターを眺められ、広く開放的な印象。
木曽福島は自動改札機を有しておらず、駅員による古典的な手動式が残る。改札の上にある発車案内装置は液晶画面式となっていた。この他に窓口と指定席券売機、売店と待合室がある。
(つづく)