2015年7月9日(木)午後9時51分 大阪市西区・京セラドーム大阪

 ホーム側から全体を見る。ついでに人工芝も2007年当時から張り替えられており、色合いや質感と合わせて天然芝に近くなった。なお2018年に更なる張替えが施されている。
なぎ「ここだと3000円ぐらいだったか…?」
めぐ「今日はもうちょっと高かったんじゃないかな?」

 


 さらに下りてみる。バックネット裏は個別に冷房吹き出し口の付いた、背もたれの高い座席。ここでもかなり快適そうではある。
さく「ないよ、お金とか。」
もも「ま、アンタらには何も期待なんてしてないし。」

 


 前列はクッション付きの椅子に交換された。前後間隔もより広く、これならば長時間座り続けても疲れにくいだろう。
めぐ「…ナゴヤドームのファームちょっと行くとか?」
なぎ「それぐらいしかないかもな。」


 ということで、旅行班の『鷹の祭典』はこれにて本当におしまい。隣接する商業施設の看板と、ビルの夜景。美しく輝く歩道橋は渡ることができない。とりあえず時間があるので、大正の駅まで歩こうか。

 


 夜景を見つつ、デッキの上を歩く。近くを川が流れていることに改めて気づかされる。
めぐ「…全然覚えてないんだよね。」
さく「…ってか、前って下歩かなかったっけ?」

 


 デッキは程なく途切れる。足元は何にも照らされないので、つまずかないように気を付けたい。
めぐ「何か買っていい?」
もも「まあ…、何も買ってないんならちょっとぐらい…。」


(現)三ツ矢サイダーグリーンレモン(アサヒ飲料) 128円
 ということで、コンビニでドリンクを1つずつ。最強の酸っぱさ…、かはわからない。とりあえずこれでしばらくは大丈夫。

 大正からはJR大阪環状線か、大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線か。どちらを選ぶこともできるはず。
めぐ「…乗りたいもの乗ろっか。」
もも「今までそれでやって来たじゃない。」

 『みどりの券売機』には誰もいない。ここから名古屋を経て、201km以上は大阪市内発として扱われる。そして220kmまでは同額となり、蟹江から朝日まで3670円で変わらない。有効期間は3日。
めぐ「買えちゃった。」
もも「もう、これで後戻りダメよ。」

 


 あまり遅くなってもいけないし、何より蒸し暑く汗がまとわりついている。京都まで可能な限り急ごう。
なぎ「…225か?」
めぐ「…225。」



5.大正22:36発→大阪22:48着 区間快速2503Y/京橋行き クモハ220-10
 221系の4両を2本つないだ8両で、前はリニューアル。乗ったのは元のままの編成。座席は空きが見られる程度。
さく「…適当で。」

 快速運転があったところで待避線はなく、先行列車の間隔も短めなので速度は変わらずむしろ各駅停車のほうがスムーズなぐらい。快速の停車駅は改正のたびに増える傾向にあり、環状運転専用として導入予定の新車も片側3ドア。

 


 とりあえず、流れのまま大阪で乗換え。これまで"昭和レトロ"という言葉が似合った大阪環状線も、大阪駅の大屋根完成を皮切りに近代化が進行中。片側3ドアの新車も、転落防止のためにホームドアを設けることが最大の目的。
さく「今度こそ225!」
めぐ「…それもだけど321も気になっちゃって。」

 


 7番ホームの普通は207系で、リニューアルにあらず。8番ホームの快速は223系。平日の混雑時間帯、新快速は9番ホームから発車する。夜11時ともなれば野洲から先の新快速は終了。

 


 10番ホームへ大阪止まりの321系、福知山線快速が到着。207系と比べて液晶画面など車内案内が充実している反面、座りがよろしくないという欠点を持つ。



6.大阪23:00発→京都23:29着 新快速3544M/野洲行き サハ223-1040
 12両で前後とも225系にあらずも、後ろ8両は比較的少数派の1000番台。混雑する中、補助席へ…。
なぎ「大体、アレだけある中のちょっとだけが225なんだぞ。」
さく「そりゃわかってるけどさ、…乗ったんじゃなくって?」
なぎ「乗った乗れてないじゃなくって、選ぶ余裕なんかないんだって。」
さく「本当…、勝ったからっていい気になっちゃって。こっちは結構我慢とか…。」


 大正から53分で京都に到着。乗りたいものを狙ったつもりが当たらず、予定しているネットカフェも遠くなってしまった。
もも「…本当、なぎ姉怒らせちゃって。」
なぎ「……。」
さく「……。」
めぐ「でもやってみてってなったら、今日ぐらいしかできなさそうだし。」
もも「何が?途中下車?」
めぐ「途中…。あ、改札出れた。」

 


 改札を出て現れるのが、シンボルらしく蝋燭の形状として高さ制限も特例を受けた京都タワー。外から見るのは何度目だろう?
もも「地下鉄まだあるけど、どうするよ?」
めぐ「…せっかくだからちょっと見ときたいのあって。」
もも「こんな時間に?歩きで?」
めぐ「ちょっとあんまりよくないけど。」

 


 バスはもう終わってしまった。これで地下鉄を使わないともなれば、歩く以外に選択肢はなくなる。
なぎ「……。」
さく「……。」
めぐ「…あれ?」
なぎ「いや、関係ない。」

 雨は降りそうにないものの、雷注意報が発令されている。蒸し暑く、汗が蒸発しにくい夜の京都市内。
もも「見ときたいのってどこよ?」
めぐ「国道9号のとこ。」
もも「…地図ある?」
めぐ「一応ある。」

(つづく)