2015年7月9日(木)午後5時59分 大阪市西区・京セラドーム大阪
さて、福岡ソフトバンクホークスの先発は"外国人枠の犠牲者だった"バンデンハーク。4月のナゴヤ球場で完投勝利を挙げ、1軍昇格後も好投を続けている。対する東北楽天ゴールデンイーグルスの先発は菊池。いよいよ試合開始だ。
めぐ「なんか不思議。」
現在の大型映像装置は2008年に新調したもの。その年の開幕以降、表示のレイアウトが度々変更されてきている。新調時点で中央に寄せられた選手表示は、"全体を分けた左側"へ左右分けて表示。ポジション表記が数字表記でなかったのは2008年開幕前ぐらい。選手成績や球数は選手表記の間の下部へ。他を主にあげるならば、ビジョン内にあった時計がビジョン上に独立して設けられている。そして2011年からカウントのコール順が変更されたことにより、ボールが上に来る"BSO表記"に改められている。…ぐらいにしておく。
試合はというと、2回裏に中村晃の犠牲フライでホークスが先制。続く3回裏には李大浩の2点タイムリー2ベース、松田にもタイムリー3ベースが飛び出した。結果として、攻撃の見せ場はこれで終わってしまう。ゴールデンイーグルス先発の菊池は5回を4失点。
さく「…あれ?」
なぎ「…落ち着かせてくれ。」
気づけば、ビジター席にあたるレフト2区画分を除いてスタンドが黄色く染まっている。前日の段階で"残りわずか"とあったのは正しかった。
もも「…ってか、本当は雰囲気重視で試合は二の次なんでしょ?」
めぐ「え?そう?」
もも「とぼけたって無駄よ、何アンタらも周りに合わせて旗振ってさ…。顔見られたくないからってそれで隠さなくたっていいの。」
なぎ「そういうのがあったか…。」
もも「…なに?」
本来本拠地として構えているオリックス球団から間借りするような形で用いられた、京セラドーム大阪。観衆35714人という公式発表のように、大阪近郊はもちろん福岡からも多く来場があったそうなこの日。内野も空席はほとんど見られない。だからと言って間借りしただけの格好となるのに、完全を求めるのも酷だろう。
めぐ「…これ目に悪い。」
さく「それ言っちゃう?」
さて、ホークスの選手が打席に向かう際の演出は2通り。1つは登場曲の歌詞がカラオケのように出されるもの。もう1つが登場曲のリズムに合わせてボールを打ち返すというもの。バンデンハークは6回を無失点も、ペーニャの故障退場を含めてデッドボール3つは多い。
そして恒例、7回の風船飛ばし。
もも「最初に買っときゃよかったってのダメよ、もう遅い。」
9回の五十嵐がややよろしくなく、1点を返されるも"劇場"として見ればそれまでということで…。
めぐ「楽天って9年みてなくて、その時多分点取ってないから…。」
さく「…そんなこと今いる?」
福岡ソフトバンクが東北楽天に4対1で勝利し、大阪での主催試合は2連勝となった。試合時間は3時間15分。勝利の風船飛ばしは球団によってタイミングが異なるようで、ここでは終了直後ではない。
さく「なんか間違えたとか?」
もも「ま、ちょっと乗り過ごしたあそこじゃない?」
改めて、勝利の風船飛ばし。試合終了後には『ルミカライト』を用いたイベントが行われる…。
さく「まだ早いまだ早い。」
お立ち台は打点を挙げた3選手。無失点の好投を見せた投手でないというのは、ホームかビジターかという違いなのか。それとも、球団の選び方なのか…?
さく「ビジターが1人だけとかじゃなくって?」
めぐ「…たぶんそうかも。」
3選手は決めポーズの後、場内を1周。そしてテニス選手のように、カメラレンズに向かってサインを書き入れる。どうやらレンズ越しにプラ板らしきものを設けているようだ。指示を待たずして使用を開始する客も見られた『ルミカライト』は、その後で袋から出す。『鷹の祭典』のラストを飾るセレモニーの始まり。
照明が落とされた中、公式セレモニーソングである『勝利の空へ』に合わせて球場内を黄色く光らせるというもの。
めぐ「…あれ?」
さく「…それ設定合ってる?」
デジカメを3M画質にしてみる。暗闇の中、手持ちのライトで黄色く光った様が集まって美しい…。
めぐ「…これフラッシュ入れちゃってる。」
さく「それ、ちょっと変えたら?」
デジカメを発光禁止モードにしてみる。敗れたビジターファンはそそくさと帰ったため、その区画だけ暗いまま。
さく「ほら、やっぱり。」
めぐ「…ま、肉眼には勝てないし。」
もも「本当、行くってなったら写真必要になっちゃうし。それで多くなってブログに手間かけるってなって…。」
そして最後は『いざゆけ若鷹軍団』。『鷹の祭典』はこれにておしまい。勝利の2次会が応援団によって行われる。
使用した『ルミカライト』は"大閃光"とあり、発光時間が15分程度と短いタイプ。
もも「…結局アンタは何が目的だったわけ?」
めぐ「雰囲気って気づいちゃった。野球そのものより球場とか…、そういうの。」
だんだんと客が家路につき、2次会が執り行われているライト下段を除いて空いてくるスタンド。そしてゴミだけが残っていく。
めぐ「それですぐだとアレだから、もうちょっと見てからかなって。」
もも「…今日どこよ?」
めぐ「京都のネットカフェ。最終で組んだからもうちょっと大丈夫。」
なお2022年の『鷹の祭典』は6月27日に東京ドームで始まり、7月8日から6試合が福岡PayPayドーム。7月20日の北九州市民球場、そして8月29日に京セラドーム大阪。合計9試合で開催される。
(つづく)