2015年5月23日(土)午後1時7分 長野県飯田市・飯田駅
東日本、長野所属の211系3000番台も乗り入れてくる。高崎線で活躍していた当時のままオールロングシートとなっている。かつて長野まで乗り入れていた313系1700番台ならともかく、これで長時間移動は御免だ。
ではお約束の駅写真から。拠点となりうる飯田は赤い屋根が印象的な、やや大きい平屋建ての駅舎。売店はこじんまりとしたものが1か所あるだけ。立ち食いの店は閉店し、観光案内所が入っている。クーポン付無料小冊子をもらっておこう。ここでは1時間ほど取っている。
さく「とりあえず昼じゃない?」
もも「ま、そうしましょうよ。もう何だっていいわよ。」
駅前を散策しながら、ランチとして店を探そう。ほぼ飯田線と並行する国道151号は駅の手前で唐突に始まり、終わっている。
もも「道路とかさ…、もういいんじゃない?」
めぐ「せっかくじゃん。」
さく「それもだけど、昼何したい?」
めぐ「何でもいいんだけど、…今日米食べてないんだよね。」
かといって、それほど時間があるわけでもない。駅に近い店でとりあえずとなれば…。
なぎ「ラーメンか?」
もも「それでいいんじゃない?」
というわけで、価格も安いことから駅前の食堂でラーメンに決定。入ってみると、狭めの店内は地元の方でほぼ埋まっている。
(現)中華そば(新京亭) 600円※クーポン利用50円引き
やわらかめの平打ち麺と、あっさりしたしょうゆ味のスープ。特徴はそれぐらいしかないけれど、こういうシンプルなラーメンがよかったりするんだ。餃子も人気なそうだったが時間などの都合でパス。
ところでこの店には音楽など全く流れていなかったのだが、途中から何やら聞こえてきた。テレビというわけではない。何かと思えば、駅前でキリスト教会の宣伝やらしていたのだった。基本的に浄土真宗であり、地元民でもないのでスルー。
さく「せっかくだし何か買っとく?」
もも「そうね…。さっきも買おうとかしたのって?」
めぐ「あ…、じゃあたまにはね…。」
(現)りんごクッキー(多月堂) 18個入り540円×2箱
今回は比較的予算が抑え目なので、浮いた分を使って差し入れておこう。2015年当時の関係各位、お土産として差し入れたリンゴクッキーはいかがだっただろうか?
飯田からは2駅進み、伊那上郷へ向かう。青空フリーの範囲からは外れるため、運賃の140円は別に必要となる。
もも「ひょっとして有名なアレだとか言うのよね?」
さく「何だと思う?」
もも「歩きじゃなくって?」
さく「歩きだけど。」
18.飯田14:08発→伊那上郷14:12着 普通1511M/駒ヶ根行き クモハ213-5002
今日、往路全て213系。ワンマン運転を行わない列車の場合、無人駅で車掌が集札作業をも行うため結構大変だ。ドア扱いは運転士が行う。車内はそこそこな混みよう。
4分で着いた伊那上郷も、単式ホームの無人駅。周囲は住宅が目立ち、乗降客はそれなりにいる。
振り向くと山々が美しい。実は下山村からここまで回り込む形をとっていたのだ。天竜峡行きの、特に飯田で長時間停車する列車ではここから下山村まで歩いてショートカットできてしまう。
もも「でも道わからなかったらダメでしょう?」
さく「そう。それで道も覚えて。」
めぐ「景色とか…。」
もも「はいはい。」
今日は40分あるので、景色を見ながらゆっくり歩いて向かうとしよう。こちらからは下りとなるため、景色にも期待できる。逆方向は上り坂なので、散策ならともかくショートカットにはあまり適さない。
突き当たりの駐車場からはさっそく絶景が広がった。
めぐ「これ駐車場越しなのがもったいないよね。」
もも「本当、勝手に入ったりとかして怒られたりとか。」
めぐ「そういうのやだよ。」
信号を越えると急な下り坂となる。これは期待せざるを得ない。
もも「いいけど、足元気を付けてよ?」
少し道をそれてみよう。斜面に建つ住宅が見ていて画になるというのは、平地に住む人間だからだろうか?
さく「あま市って海抜0m地帯とかでいいんだよね?」
なぎ「…お前はわかってるだろ絶対。」
さく「わかってるけど、ブログ初めて見る人だっていないわけじゃないんだし。…で?」
めぐ「0mより低いとことかあるよ。」
そしてここは標高概ね500m程度の飯田市。その景色を見たいからといって、無断で私有地に入るわけにはいかない。木々に阻まれて景色が見渡せずとも、ある程度妥協しなければならない。
もも「この辺だけじゃないでしょ。」
めぐ「まあ…、そうかな。」
戻ってすぐに道が分かれており、右は坂を下っている。
もも「どっち?」
さく「右だよ。」
めぐ「右だけど、左も雰囲気いいかも。」
左を見るとこの景色。田んぼには水が入り、木々が迫る。遠くの山々とともに、田舎の風景は見ていて癒されるもの。特に低地の人間としては、標高の高い盆地というものにどうしても興味を持ってしまうものと…。
もも「いいけど、時間大丈夫?」
めぐ「これだけ押さえさせて。」
再び信号のある交差点となり、右は飯田駅へ向かう道。川が流れており、橋がかかっている。
さく「…また上がって戻ったりとかってどう?」
めぐ「そんなのしないよ。」
そして正面からは、窪地のようないい景色を遠くまで見渡せる。実はこのような景色、旅行班が感じたのは新鮮さだけではない。どこか懐かしさをも感じさせるものであった。
堤防の幅に対して小さな川。段差が小さな滝をつくり、涼しげな音をたてて流れていく。ありのままの景色でいいってか、ありのままがいい。
めぐ「こういう…、滝っぽいの?がいいのよね。」
もも「そうそう…。」
めぐ「…滝ってどうなのかな?」
もも「滝ぐらい、…ね?」
(つづく)