2014年5月6日(火)午後3時9分 長野県塩尻市・木曽平沢駅

10.木曽平沢15:10発→中津川16:51着 普通1832M/中津川行き クモハ313-1312
 来たのはワンマン2両なので、後ろの車両はドアが開かない。やはり目論見が当たったのか、後ろの車両は空いていた。

 

 トンネルを抜け、あっという間に1駅戻る。奈良井で通過待ちのため停車。
たかし「…寝なくていいのか?」
めぐみ「まだ見たいし…。」

 特急は10両で通過。結構乗っているようにも見える。


 複線ながら上下線で分かれる箇所もある。眠ければ寝てもいいのだろうが、やはり景色は一応見ておいたい…。

 木曽福島からもワンマン扱いは変わらないものの、車掌が乗り込む。もうすぐ夕方4時、初夏のこの時期は日が長い。中津川の到着は16:51で、旅行班の考え方からすればそのまま名古屋直行というのは早く面白みもない。そこで2つの案が浮上した。
めぐみ「…ダメ?」
たかし「いや、別にいいけど…。」

 1つはそのまま名古屋直行だが、ライナー用だった313系8000番台を狙うというもの。もう1つが"中山道クルーズ"という名の下、美濃太田を回るというもの。ただいずれもそれだけでは終わらない…。
たかし「まあ名古屋港から関行って、バス乗って帰るだけのことはあるからな…。」
めぐみ「関じゃないけど。」
たかし「関行けとか言ってねえよ。」
めぐみ「…美濃赤坂に最近行ってないのよ。」
たかし「…美濃赤坂って大垣からちょっと出た?」

 長らく出向くことのなかった、大垣から盲腸線として分岐する美濃赤坂である。ワンマン化された美濃赤坂線に乗ればもう十分だろう。可能ならば日の沈まないうちに制しておきたいが、果たして…。
ももか「楽しそうデスね…。」
めぐみ「あ…、おはよう。」
ももか「美濃太田回って美濃赤坂なんだって?」
たかし「お前よくそれ…。」
ももか「私を誰だと思ってんの。」
さくら「騙され芸人。」
ももか「もう騙されないっての。」


 列車は十二兼へ。名古屋まで98kmとなり、ここからは全線複線となる。


 南木曽でもドア扱いは無人駅と同じ。次の田立を出ると長野県から脱する。岐阜県に戻って最初の駅となる坂下も無人駅扱いとなった。
めぐみ「…どうも合わないのよね。」
まき「別に無理しなくていいじゃないですか。」


 山間の路線は続くが、標高は下がってきた。
なぎさ「…どうだ?」
さくら「あ、起きたんだ。」
ももか「好きな景色だとかそういうのはもういいから。」


 もうすぐ中津川。名古屋行きの快速に4分で乗り換えれるのだが、どうなのだろうか…?

 中津川では地下通路を介して乗り換え。いたのは313系1100番台と211系5000番台なのでパス。
さくら「B6なのに?」
まき「やっぱりあの…、8000とかですよね?」
めぐみ「それそれ。」


 ライナーに使われていた車両は外観ですぐわかる。そのまま313系1100番台か211系5000番台に乗るのは面白みがないので、駅前をちょっと見ておくことにしよう。
まき「そうですよね…!」
さくら「…そうって、ここまで結構来て疲れてんのに?」
なぎさ「…お前一昨日バス乗ってないだろ。」
さくら「乗ってないけど…。」


 夕暮れの中津川。街にいながら山々が近く、結構画になる風景だ。

 夕方5時。このまま帰るわけにはいかないとばかりに『にぎわい特産館』を物色するのだが、一抹の期待と不安を覚えるものが約2名ほど。栗きんとんソフトは残金の都合などあって、味わえずに終わってしまった。


11.中津川17:16発→多治見17:57着 快速5750M/名古屋行き モハ210-5046
 その結果、遅らせたのが裏目に出た。8000番台はまだ横にとどまったまま。先に出る特急はやや遅れ気味…。
ももか「そううまくいくわけないのに…。」
めぐみ「でもまだ特急とか…、乗ろうと思えばだけど。」
まき「特急?」
ももか「やめといたほうがいいんじゃない?」
めぐみ「まあお金もないし…。」

 見たところ指定席は埋まり、自由席は立ち客もいるようだ。
ももか「ほら…。」
たかし「また俺だけ座らせて何かしようってか?」
ももか「そんなのアンタの勝手よ。」


 こちらも発車。快速を名乗りながら多治見までは各駅に停車する。
ももか「だったらもうここで決着つけて…。」
たかし「決着って…、それ食えってか?」
なぎさ「またか…!?」


 


(現)森の水鏡(満天星一休) 190円
 要するに水まんじゅうと栗きんとんが合わさったもの。甘さは抑えめ…。
さくら「…あれ、一瞬?」
なぎさ「これぐらいで負けるわけには…!」
ももか「…でも1個じゃ画にならないね。」
なぎさ「こっちの身になってみろよ。」
めぐみ「一応、お金がなかったってことで。」

 期待を込めて、多治見で太多線に乗り換えるも…。
ももか「はい、また残念でした。」


12.多治見18:11発→岐阜(19:31)19:33着 普通3647D/太多線経由岐阜行き キハ11-204
 いたのはキハ11。岐阜まで直行するので40タイプには乗れない。だがよく見ると…?
さくら「…204?」
めぐみ「これ当たった!?」
まき「当たったって?」

 美濃太田のキハ11は100番台がメインな中、東海交通事業が所有する200番台が2両混じっている。ただし城北線専用の2両とは仕様が異なっており、この204は城北線を走ったことがないという。
ももか「そんなことは乗るだけの身には関係ないでしょうに。」
めぐみ「一応…、せっかくだし。」

 

 夕暮れの太多線は標高も低く、今日乗ってきた木曽路とは趣が異なるもの。そして日が着実に沈む中、美濃太田に到着し11分停車。そして旅行班の思惑が、またしても混乱を招く―
(つづく)