(1)第2回北陸地区521系分配ドラフト

 


 北陸新幹線敦賀開業により、JRの北陸本線が県ごとに第3セクターへ移行。合わせて運用されていた521系電車も、それぞれ移行されることだろう。ではどの編成が、どの第3セクターへ分配されるのだろうか?以下編成は全て2両単位。車両番号は統一されているので、番号のみで記載する。


初期型:1~5
 2006年の敦賀駅直流化に合わせ、5本が投入された。現状は全てJR西日本が所有し、滋賀県内へ乗り入れるのも初期型のみ。これは滋賀県と福井県が製造費用を負担したためであり、福井県並行在来線準備改め『ハピラインふくい』が5本全てをプロテクトとみてよさそう。


中期型:6~35
 2009年からは老朽化した国鉄急行電車を置き換えるべく、製造費用含めてJR西日本によって30本が投入される。2015年の北陸新幹線金沢開業により、JRの北陸本線が県ごとに第3セクターへ移行。後述する後期型で事実上置き換えられる形となり、第1回分配ドラフトにかけられる形となった。

 あいの風とやま鉄道は6~9,11~13,15~18,21,23,24,31,32(、および国鉄電車5本)を継承。後述する独自増備へ移行したため、521系はこの16本で打ち止めと思われる。

 IRいしかわ鉄道は10,14,30を継承。2015年時点では該当区間が短かったため、中期型は3本のみという中途半端ぶり。第2回分配ドラフトでは、中期型も再度分配されるだろうか。

 ということで19,20,22,25~29,33~35が、2015年の第2回分配ドラフトでJR西日本に残留した。この11本が今回、分配ドラフトの対象となる。



後期型:36~58
 2013年からはさらに国鉄急行電車を全廃し、先述した中期型の第3セクター移行を念頭に再増備。後期型ではフロントマスク等が変更され、2022年時点で合計23本が該当する。

 ただし例外として55,56は、2015年時点でIRいしかわ鉄道が継承している。この2本は譲渡を前提としていたらしく、JR西日本での営業運転実績はなかったと…。あいの風とやま鉄道は国鉄電車(413系)5本を継承したことから、同等とみていいのだろう。

 また2021年には57,58をJR西日本は増備。こちらも譲渡を前提としたらしく、IRいしかわ鉄道とハピラインふくいが1本ずつプロテクトしていると考えてよさそう。この2本は後述するあいの風とやま鉄道による独自増備編成と同様、行先表示類が全てLEDとなっている。

 ということで36~54が、今回の分配ドラフトの対象となる。該当する19本はどのように分配されるのだろうか?



100番台:101~118
 参考までに七尾線向けで異なる仕様となった、100番台についても触れておこう。101~115はJR西日本が投入し、これまで運用してきた国鉄電車と本数が一致。七尾線はJRのままと思われ、引き続き保有する。

 単純に編成当たり2両へ減車となるのでどうするかと考えたところ、116~118がIRいしかわ鉄道の名義で投入された。JRが関与したという話は聞かなかったことから、独自増備と思われる。


あいの風とやま鉄道独自増備編成:1001~1005
 もうひとつ、あいの風とやま鉄道による独自増備がある。こちらは旧式たる413系を継承していたため、老朽化のほかワンマン運転も不可能だったようで…。結果日中に運行可能とすべく、独自に増備するに至ったらしい。(※1005は2022年4月以降に投入予定。)

第1回北陸地区521系分配ドラフトを踏まえた考察
 あいの風とやま鉄道とIRいしかわ鉄道。2015年に分配された編成の番号を見るに、法則性はなさそうだ。よって2024年予定の第2回分配ドラフト、どうなるか…。
(おわり)