2015年8月8日(土)午後7時45分 富山県富山市・富山駅

 あいの風とやま鉄道の改札口は、第3セクターとならなかったJR高山本線と共有する。高架化工事が完成していないため、新幹線側と比べて簡素な造り。完成後はどのような形になるのだろうか?


 高架下まで直接乗り入れるようになった市内電車。高架化完成後は反対側から発着しているライトレールと直結し、相互乗り入れも開始される予定。ついでにライトレール、市内電車とも運賃は均一で1乗車200円。
もも「なんだかんだ言ってこれでしょうに。」


 現在は行き止まりとなっている北口方向。完成後はどのような姿を見せてくれるのだろうか?
さく「…普通につながるんじゃなくって?」
めぐ「そうじゃなくって、実物どうなるかって。」


 富山の駅を外から押さえておこう。新幹線開業と共に、これまでとは雰囲気が一変している。闇夜の中に佇む真新しい構造物は、明かりが灯ると美しく輝く。
もも「随分きれいになっちゃって…。」

 

 では、新幹線高架下に完成した『とやマルシェ』へ。黒かった金沢カレーに続いて、待ち受けるはこれまた黒い富山の名物料理。選んだのは『西町大喜』とやマルシェ店。駅から近いため、選んだというのが最大の理由である。
もも「じゃあ金沢もゴーゴーカレーでよかったじゃないのよ。」
めぐ「…でも東京未進出ってなってたし。」


(現)中華そば・並(西町大喜) 750円
 富山ブラックラーメンの元祖を名乗るだけあって、メニューには中華そばと記載。ドリンク以外で他に注文できるのも、ライスとおにぎりぐらいしかない。食べてみて驚いた…!
なぎ「からっ…!」
もも「なにこれ!?」


(現)ライス(西町大喜) 160円
 元々ライスの分も予算に組み込んでおいたのだが、ライス1杯では足らないのだ。ラーメンそのものはどうかというと、とにかく濃すぎるぐらいの醤油味。そんなスープと硬いストレート麺、塩気の強いメンマとチャーシュー。そして荒く切られたネギに猛攻を仕掛けられる。
さく「ふはははは…。」
もも「ご陽気ね、ビールも進んで…。」



 富山ブラックは想像以上のものであった。福井から乗車券を細かく分けるように購入し、金沢観光の時間を実質的に削ってまで味わう価値はやはりあったのだ。
めぐ「東京からこれだけ食べて帰るってのやる人いる?」
もも「さあ…、いるにはいるんじゃない?」
さく「でもさ?それだけでさ?帰るなんて?つまんないじゃ~ん?」
なぎ「まあ…、せっかく来たならな。ここからまだ回るんだろ?」
めぐ「回るよ。」

 さて、夜も8時半。とやマルシェも飲食店を除いて閉店時間となる。新幹線はというと、最終のはくたか590号/長野行きを残すだけ。旅行班は結局、タイムリミットとしていた最終便に乗ることとなった。
めぐ「…もうちょっと乗ろうよ。」
もも「じゃあ…。」
なぎ「いいだろ、何もなしで帰るよりかは。」


 市内電車に環状ルートが完成した際、投入されたのがライトレールと同じ2連接車両。用いられるのは環状系統だけではないようで、『南富山駅前』などはピンク色で表記される。
もも「…乗ればいいのに。」
めぐ「行けるかどうかわかんないし。」


 程なく入ってきたのは、数少ない最新の3連接車両。
めぐ「これ乗る!」
もも「え…、ちょっと…!」



21.富山駅20:42発→南富山駅前(21:01)着 南富山駅前行き T101
 せっかくなのでしばらく乗ることとしよう。先頭部分が1人がけのボックス席、中間部分がロングシート。案内は液晶画面式。その上に広告用として、1回り大きな液晶画面がある。
めぐ「…カメラ電池ないかも。」
もも「こんな時に…、予備は?」
めぐ「ないから携帯のなのかなって。」

 新車らしからぬ振動とジョイント音が伝わる車内。床が低いため、昔ながらの軌道から振動とジョイント音が伝わりやすいのだろう。外の景色もよくわからないので、"スマートな携帯端末"で時刻表を見ておこうか…。
めぐ「…いけるかも。」
もも「何が?」
めぐ「最後まで乗っちゃって、そのまま帰っても乗れそう。」


 富山駅から乗ること20分ほどで到着。連接車両はそのまま引き上げていった。
めぐ「…もうちょっと乗りたかったんだよね。」
もも「それより新幹線大丈夫なわけ?」
めぐ「たぶん、遅れなかったら大丈夫。」


(現)ジョージアすっきりアイスカフェオレ(コカ・コーラ) 160円
 暑い中、水分が取れなかった中で飲むコーヒー牛乳は甘く感じられたもの。ただ、このコーヒーはさほど甘くない。
めぐ「…まあいいや。」



22.南富山駅前21:12発→富山駅21:34着 大学前行き 8001
 復路は床が高い従来型の単行車ながら、比較的新しめな型の車両。車内はロングシートで統一されている。
めぐ「…これだと元名鉄の780みたいな?」
もも「…何言ってんのアンタ?」

 とにかく、車内は冷房がしっかり効いていてよかったということ。
めぐ「…行き先大丈夫かな?」
もも「アンタわかってるんじゃなかったの?」
なぎ「アレだろ?さっき乗ったとこ入ってくかとか。」


 車内にはバスと同様の降車ボタンがあり、この車両のそれは押すと"チン"と金属音がする。市内電車は富山駅に全て乗り入れるため、問題はなかった。
めぐ「…これやっぱり携帯じゃあんまり画質よくない。」
さく「そうじゃなくって、もうちょっとそういうとこ確かめてから乗ったら?」

 富山からはいよいよ北陸新幹線に乗る。上越妙高までの運賃は1940円であり、自由席特急券は2590円。実際には富山20:09発のはくたか578号/東京行きという計画もあり、これを選んだ場合は"キャンプ地入り"が早すぎるという問題もあった。

(つづく)