2014年8月31日(日)午後0時4分 山梨県南都留郡富士河口湖町・西湖(水面の標高900m)
17.河口湖駅12:10発 西湖周遊バス F6462(西湖レトロ264)
西湖の景色も進行方向右側。それでも正面から望むことができたのは、最前席を確保できたからであろうか。
もも「…寝てないわよね?」
めぐ「…眠いけど寝たくないし。」
湖畔はカーブがきつく、それなりに揺れる。やがて湖畔を離れ、木々に覆われた中をバスは走っている。樹海とはこういうものか…。
もも「…さっき寝てなかった?」
めぐ「…ちょっと覚えてない。」
富岳風穴やコウモリ穴といった箇所で乗り降りする客が見られるも、旅行班は"泣く泣く"パス。それでも1回降りたほうがいいだろう…。
めぐ「…西湖見よう。」
河口湖駅を出ておよそ1時間。『西湖いやしの里根場』を回ってから、根場(ねんば)民宿で下車。
もも「昨日から全然寝てないんでしょ?」
なぎ「…お前どうなんだよ?」
もも「私は寝られるときに寝ておくからね…。」
さく「…昨日寝れる時間あった?」
もも「昨日は…、五合目からの帰り?」
日付が変わってから徒歩移動と"河口湖散策"、さらに山中湖等をバスで周遊しつつ接続も良好であった。眠気の観点からも限界となっており、少し体を動かして目を覚ましたい。
根場浜の最寄となる、次の『根場入口』はすぐ近くだった。
さく「歩きにもならなかった。」
最大のお目当てとなってしまったであろう、根場浜から見る西湖の景色。そういえば、絶滅種とされていたクニマスが発見されたのも西湖である。レジャーに勤しむ人の車がそこそこ停まっているように、キャンプ地としてはいいのだろう…。
めぐ「…景色だけで終わっちゃダメよね?」
なぎ「…とりあえずトイレ入っとくか。」
トイレの手洗い場の水は相変わらず冷たい。トイレにはチラシ類が置かれている。
さく「いやしの里ってさっきのだよね?」
めぐ「…せっかくだし見るってのもありかなって。」
なぎ「今、時間余らしたとか?」
もも「それ先言わないの。」
では見に行ってみよう。バス停に根場"民宿"とあるように、辺りは民宿が多い。体育系の合宿で使われるなどしており、企業の保養所が点在する山中湖とはまた違った雰囲気を持つ。
もも「また歩くんだもん…。」
めぐ「でもこれで目が覚めれるからいいんじゃないかな?」
なぎ「そりゃ目は覚めるけどさ。」
もも「…アンタらが見当違いだったんじゃなくって?」
なぎ「いい加減そういうのやめろよ。」
めぐ「…あれ、こっちでよかったっけ?」
なぎ「また迷ったとか?」
今回は下調べもなく、この場で決めたのだから少々迷っても仕方ないのかもしれない。それでも案内があるので、『西湖いやしの里根場』に着くことはできた。
(現)ソフトクリーム 350円
『まかいの牧場』の牛乳を用いているとあって、濃厚な感があるソフトクリーム。なんだかんだで最終的にはシンプルなミルク味に落ち着くのだ。3つ買うと1000円になる。
もも「ソフトクリームはみんなして好きなんだもの…。」
なぎ「いかんのか?」
時間もあるので…
(現)西湖いやしの里根場 入場料350円
昭和41年の台風災害で失われた茅葺き集落を再生した、"昔懐かしい、ふるさとの原風景"。入場料の一部は建物の保存のために使われるとのこと。(持ち出したチラシより引用)
もも「こんなとこあったの…。」
名所など全くと言っていいほど調べてなかった旅行班。いきなり訪れるというのは結構新鮮なこと。
めぐ「…ちょっと休みたい?」
もも「…何を?」
めぐ「歩きっぱなしだったじゃん。」
ということで、その名も『ごろ寝館』。内部は少々広く、ミニコンサートなどにも利用可能とある。
さく「くつろいじゃってる…。」
もも「言うけど、ここまでロクに休んでないのはアンタら全員同じよね?」
なぎ「それにこっちは前乗りして来てんだ。」
さく「あ、18きっぷ1回分なかったんだっけ?」
もも「…ってか、こんなとこで何してんのよ?」
くつろぎながらも時間は気にするもの。
めぐ「次だけど、とりあえず15分のが35分にまた来るからそれ乗って…。」
なぎ「ああ2回通るから1回目スルーってことだな。」
さく「…景色いいの?」
めぐ「起きてもよくわかんないし。それで、河口湖の駅に着くのが10分。そうすると25分のでふじやま温泉に行けるの。」
さく「またつながった。」
もも「温泉いいけど、いくらなんでも都合よすぎない?」
ごろ寝館を後にする。
さく「…でもやっぱりちょっと癒されたよ。ノープランでもいいね。」
なぎ「ノープランとか関係ないだろ。」
いやしの里はくつろぐだけに終わらない。砂防資料館や食事処もある。各種体験もできるというが、もちろん予約などないので何もできない。
『見晴らし屋』は高台にあり、2階からの景色がいい。ただ今回通じて雲が多く、残念ながら富士山の姿は見えなかった。
めぐ「…もう1回来れるかな?」
もも「…来れるかじゃなくって。来たかったら予定に組み込んじゃえばいいんだし。」
そしてお土産屋…。
もも「試食ばっかり…。」
めぐ「おいしいかどうかも分かんないし…。」
もも「お金ないとかじゃなくって?」
(現)みたらしだんご 2本250円?
古代米を使ったという特製の団子。焼きたての、優しく美味しい団子であった。
これぞ田舎という象徴として、水車小屋が挙げられる。流れる水の音はいつ聞いても清らかで癒される。
なぎ「本当…。」
さく「これが癒し?」
今回はあまり計画も立てておらず、バス乗車を優先して散策面ではやや消化不良気味だった旅行班。今度西湖に来るときはいやしの里だけでなく、富岳風穴やコウモリ穴も見ておきたい…。
(つづく)