赤パックン「お待たせしましタ。ワタクシ実質5年弱ぶりとなりマス、東北への旅行企画。今回は南東北をメインに、沿岸部も攻めテていくルートを考案しマした。」
2017年1月9日(月)午後1時 宮城県石巻市・前谷地駅
小牛田からの接続をとって、気仙沼線も発車となる。来たのはそのまま折り返しらしく、同じ車両が来た。しかしながら、乗りかえ客はほとんどいない。
22.前谷地13:00発→柳津13:22着 普通929D/柳津行き キハ110-107
1両でかなり空きスペースが多い、気仙沼線の列車。並行するBRTはどれだけの客が乗っているだろうか?
もも「最初からバスでさ…。」
さく「言ったでしょ、できるだけ鉄道って。」
外に広がるのはただ、水田地帯が続くような景色。並行するBRTは途中無停車であるため、全く異なるルートを通っていると思われる。そのため、押さえておきたかったというのも答え。
和渕と陸前豊里の間にある『のの岳』。沿線通じて家々は点在している格好。ただでさえ少ない客も次第に降りていく。
なぎ「こんなもんじゃないか?」
めぐ「…そうっぽいかもね。」
御岳堂からはとうとう他に1人だけ。雰囲気からしても地元民らしく、荷物量からして旅行客だったと見ても帰省客という結論に…。
もも「…あのさ?もっとまとまってから、そういうのは言いなさい。」
またも無料の"高速道路"が登場。高速道路にも"路線番号"が導入されることとなり、概ね並行する一般国道と同じ番号となっているという。三陸自動車道には"E45"が割り振られ、これは国道45号に則ったものである。
さく「そういや、天気は?」
めぐ「ああ…、ちょっと晴れてくるのかな?」
前谷地から乗ること22分で到着。かつてこの先も鉄道として続いていた、気仙沼線の"途中駅"柳津。隣は消され方があからさまであり、JR東日本のスタンスがわかるという…。
現在、ここから線路は続いていない。2011年3月の震災と、大津波。気仙沼線は大きな被害を受け、鉄道としての復旧を断念している。
めぐ「…ちょっとブレちゃったかな?」
駅構内までは線路がポイントと共に残っており、信号機も赤のままとなっている状態。しかしこれが生かされることは、もうないのかもしれない。
元々は方向別に線路を使用していたため、島式ホームと跨線橋を備えた駅となっている。現在は単純折り返し方式を取っているため、線路1本で間に合ってしまう。
さく「…使うときあるかも。」
もも「あるって…、アンタの好きじゃなくって?」
さく「仮にオーバーランしたときとか。」
なぎ「あっちゃダメだろ。」
乗り換えは一旦外へ出る形を取っており、跨線橋を上がったところにも簡単な案内が貼り付けられている。ここまで乗ってきた前谷地方向も単線であり、やはりポイントなどが備え残っている。周辺は線路を挟んで農地と住宅地に分かれる。
観光案内所となっているログハウスがあり、ほぼ無人駅と同様の扱いとなっている柳津。実際は簡易委託駅として、観光案内所に端末が備わって発券可能とか。一応駅舎なので、押さえておこう。
もも「…最初から狙ったんじゃなくって?」
めぐ「…え?」
乗り換えのバスは駅前から発車するため、バス停ポールが設けられている。そして、前谷地へと発車していくキハ110。雨もすっかり上がっており、寒すぎず心地よい。
さく「ほら、傘効果あったじゃん。」
もも「まあ、そう言うならね…。」
改めて、バス停ポールは時刻表や路線運賃図と一体化したタイプ。名鉄バスでは夜間に光るため、主要なバス停などに多い。隣にある一般路線のバス停ポールと比べて、対比が激しい。
BRTとして、鉄道路線らしいバス路線として。バス運行に合わせて設けられた待合室は、ガラス張りで造りのいいもの。
さく「好きなくせにさ…。」
なぎ「いいから、中入るなら入れ。」
(現)キリンメッツプラス・レモンスカッシュ(キリンビバレッジ) 130円
待合室の中にはバスの走行位置を示す画面装置があり、ある程度目安になっている。ただ難点として、空調装置がないため湿気がこもってしまう。待ち時間を利用し、手持ちの水分を補っておこう。
もも「まーたいつものパターンね。」
さく「いや、そうでもないかもよ?前の駅出たってあるし。」
めぐ「あ、これあんまり。前谷地だと意味ない。」
駅前広場として、他には自転車置き場と駐車場があるだけ。周囲の住民はどこへ通勤するのがメインだろうか?現状、石巻へは前谷地での乗換えを必要とする。小牛田へは少数ながら直通の普通が運転されている。
ログハウス風の"駅舎"に合わせて、隣接する別棟のトイレもログハウス風。共に屋根は緑色となっている。さらには電話ボックスもログハウス風となっており、これは屋根が黒い。周辺に飲食店やコンビニといったものはない。
そしてバスが入ってきた。前谷地で見た日野製ハイブリッドノンステップ車両であり、赤をベースにリスのキャラクターが入ったカラーリング。
なぎ「さっきのアレだな…。」
23.柳津13:40発→気仙沼15:36着 普通BRT43/気仙沼行き Y537-13508
前谷地13:05発のバスだが、他に誰も乗っていない。これは予想していなかった。
もも「あ、やっぱり前行くの?」
めぐ「景色見たいもん。」
ここからは鉄道として運行されなくなった区間。用済みと判断されたのか保守上の都合からか、線路が撤去されつつある。
バスは旧線路と並行するように、国道45号を進んでいく。この国道は仙台市から青森市まで、沿岸部を進んでいく幹線国道。片側1車線対面通行であり、交通量もさほど多くないので走りやすい。
もも「こういうとここそ原付でね…?」
めぐ「…どうかな?1日で仙台からここまで来れるか。」
なぎ「やる気満々じゃねえか。」
(つづく)
※次回以降、2017年当時に完成していた区間を紹介します。