2017年1月8日(日)午後3時37分 山形県東置賜郡高畠町・高畠駅

 温泉のある駅、高畠。構内はシンプルな2面2線相対式ホームで、改札に面しているのが1番線。実態は階段を介した2番線を本線とする1線スルー方式で、通過列車は2番線を走行していくそうな。一方で停車列車は新幹線共々基本的に1番線を使用し、2番線に停車するのは待避にかかわる一部のみ。では、山形へ進もうか。


11.高畠15:41発→山形16:17着 普通447M/山形行き クモハ719-5009
 やはり719系で、今度は2本つないだ4両。ワンマン運転を行わず、対応もしていない車両。ここまでとうってかわって空席が多いのは、閑散区間との接続がないためでもあるのだろうか?


 米沢盆地を往く列車。右側の車窓からは連なった雪山(奥羽山脈)を望む。
もも「本当…、いいわよね。アンタらは乗ったら適当に座って写真撮ってさ、わからなかったら後で調べて入れときゃいいんだもの。この山とかだって名前も調べないからさ…。」
なぎ「…お前が落ち着け。」


 赤湯は高畠と同じく新幹線が停車し、立派な駅設備と共に本数はやや多いそうな。山形鉄道フラワー長井線もここから出ており、今泉を経て荒砥に続いている。奥羽本線(山形新幹線、山形線)とは線路幅が一致しなくなったため、直通できない。
めぐ「…右もよかったけどね。」
もも「はいはい、アンタのせいです。」


 再び山めいた雰囲気と化した山形線(山形新幹線、奥羽本線)。国道13号と並走しており、バイパス化されてなかなか走りやすそう。
さく「…あの小っちゃいので?」
めぐ「…アレちょっと限界あってね、もっと大きい免許とか。」
もも「ふーん、それでまた国府宮からたっぷり走ってどこよ?」
なぎ「お前、ちょっと黙れ。」


 かみのやま温泉も新幹線が停車する駅。名前のとおり温泉に近い駅ではあるが、直接温泉施設が入居しているわけではなくあくまでアクセス重視。ここまでの疲れか、眠くなってくる。
さく「…本当にしゃべんないね。」


 実は羽前中山から複線となっていた山形新幹線(奥羽本線、山形線)。山形盆地を進んでいき、次は山形の駅。川が都市部と田舎の境目のように感じられる。

 そして高畠から36分で、かつて新幹線の終着駅だった山形に到着。特別に放送がなく、後の予定に影響も及ぼさないので遅れなかったものとしよう。
さく「あれ、どうしたの?」
めぐ「ちょっとスマホ電池きついかも。」


 10年以上ぶりとなる、県庁所在地の山形市を代表する駅。西口で目ぼしいものはホテルと、高層マンションぐらい…?
めぐ「もうあんまり覚えてないんだけど、…手直しとかもしたいし。」


 駅自体は東西自由通路を持つ橋上駅舎で、ガラス面が大きく近代的。そして通路を介して直結する『霞城セントラル』こそ、山形県で最も高い建築物である。10年前にも訪れており、改めて来よう今回は計画していた。
さく「ああ、そんなのあったね。」
もも「あったね、じゃないの。初めての泊まりだし、このメンバーで来たとこよ。」


 外は寒いので、霞城セントラルの中へ入ろう。低層部はレストランなどが入居する商業施設にして、公共施設も入居している。展望ロビーに上るには、高層部専用のエレベーターを利用する。
もも「24階よね?」
さく「なんたって10年ぶりだもん。」

 24階の展望ロビーは無料で入場できる。他にホテルやレストランが入っており、やや高級な雰囲気。
めぐ「…こっちでよかったっけ?」
なぎ「…そうあるんならいいんじゃないか?」


 夕方の4時半を回り、日も沈んで暗くなっていく1月初旬の山形市。展望ロビーの天井はイルミネーションで青く彩られている。飲食は禁止と表記。さあ、景色を見よう。
めぐ「10年前の写真あったらよかったけど、なくなっちゃってるし。」


 では南東方向から見ていこう。やはりメインとなるのは東口であり、周辺にビルが立ち並んでいる。視線を先に延ばすと、蔵王連峰がそびえている。向こう側は宮城県だ。


 山形駅は奥羽本線の駅であり、仙山線や左沢線の列車も発着する。このため、山形新幹線となってからも1067mmの線路が行き止まり式に存続している。
さく「…建物の名前とかは?」
もも「…わかんないってんだし、いいんじゃない?」


 続いて南西方向。やはりこちらはホテルや高層マンションのほか、目ぼしいのがコンサートホールだけ。あとは住宅地となっている。飯豊山地はこちら側だったかと。


 水田地帯を見渡せる超高層ビルは、日本全国探してもそうそうないだろう。日も沈みつつも暗くならない中で、街明かりが灯り始める光景。絶景から夜景へ移ろうのが素晴らしい。
なぎ「時間的にちょうどよかったんだ。」
めぐ「まあ、昔は昼間だったし。」


 山形城址のある霞城公園と、その隣を通っている奥羽本線(山形新幹線,山形線,仙山線,左沢線)。線路幅の異なる単線同士が並行して羽前千歳まで続いている(左沢線は北山形で分岐)。


 山形県は村山・最上・置賜・庄内の4地方から成っており、都市部が少なく山林が多いことで面積も広く感じられる。全て回れる日はいつになるか…。
めぐ「…あんまり暗くなってもダメかな?」
さく「ってか、大きくしなくてよかったの?」
めぐ「あ…。」
もも「遅い遅い。」

 今回は周囲を見渡したかったので、このあたりで霞城セントラルを後にした旅行班。気づけば時間を余らせるばかりか、仙山線の1本早い普通に乗ることが出来てしまう。
めぐ「…もうちょっといい?」

(つづく)