旧ヤフーブログからのご常連なら、多分大丈夫。
なぎ「一応言うけど…、甘いのが好きじゃないんだ。食べれないことはないけど、それ以上にな…。期待に応えるほうにもなってくれってこと。基本同意の上でやってるから、深く突っ込まないように。」
2017年1月8日(日)午後1時38分 福島県米沢市・米沢駅に到着
山形へは米沢で乗り換えとなる。駅舎から離れたホームにて、折り返し列車同士が階段移動なく隣り合わせに乗り換えられる構造。同じ721系は乗客が既に多く乗っており、先程の客もほぼ乗り込むことで空席がないようなもの。
さく「…はい、温泉コース。」
もも「最初からわかってたくせに。」
10.米沢13:41発→高畠13:50着 普通443M/山形行き クモハ719-5001
同じく2両で、今度はワンマン運転を行う。温泉目当てに計画した高畠へは9分で着くことから、いっそ立ち席で過ごすこととした。ついでにこの719系、狭軌用の0番台と同じくロングシートの仕切りに風除け用ガラスが入っている。
めぐ「…413のほうがいいかも。」
もも「413なんかこんなとこいないわよ?」
めぐ「いないけど。このガラスのとこ。」
なぎ「ああ、413が731みたいだからってか。」
もも「731なんか乗ってないわよ、乗ったの733と735とキハ201。」
要するに、話はドア横部分の仕切りについてである。寒冷地を走る一般車両はかつてデッキでドア部分と客室が仕切られ、半自動ドアに置き換わってもドア部分に風除けが欲しいもの。外は米沢までとうってかわって、雪残る穏やかな盆地の風景。
さく「でもアレだよ?北海道と東北じゃ寒さとか全然違うし。」
もも「そんなもん言われなくたってさ。誰かさんなんか失くしもんまだ引きずってるもん。」
福島から59分、温泉のある高畠に到着。719系の色は0番台と5000番台で、緑色は全く同じ。窓下の赤色が、5000番台でオレンジ色になっている程度しかない。
めぐ「…ちょっとお風呂の間隔とか。」
もも「今更そんなもんさ…。」
ともあれ、降り立ったからには駅の写真を忘れてならない旅行班。高畠の駅舎は新幹線直通以降に建てられたものであり、西洋のお城みたいな外観。町営の温泉『高畠町太陽館』のほか、長期滞在型リゾートホテルも入居している。
さく「ま、とりあえず入ってさ。汗とかかいちゃってるんだし。」
(現)高畠町太陽館(高畠駅) 大人500円
温泉の入口にある券売機で入浴券を購入しよう。今回はここで111分過ごすべく、入浴と大広間休憩のセットを選択。入浴のみであれば大人1人300円、ホテル『フォルクローロ高畠』宿泊者は無料となる。
西洋風の外観と対照的に、内部はまさしく日本の公衆浴場。程よい広さの浴槽が温泉で、他はサウナと水風呂。洗い場にシャンプー類の備えがあった。客はそれなりに多い様子。
なぎ「どうだい?」
さく「…パスしちゃダメだね。」
めぐ「最初ね…、シャンプーセットとか見つからなくって。」
もも「ってか、それいつのよ?」
めぐ「…金沢?」
なぎ「そりゃあな…。」
さく「でも使ってなかったら腐ったりとかするんじゃない?」
1階の温泉から出た後は、2階の大広間に上がろう。こちらもほぼ全体にわたって畳が敷かれており、テーブルと座布団が並べられているなど和風。見た限りでは地元の方が集まっていた。他に個室(和室)があり、大広間での休憩料金とは別に1室1時間500円が必要。食べ物などの持込は禁止されていないようで、地元民も持ち込んでいる。
さく「…いくしかないんじゃない?」
もも「そりゃあね、早く食べなきゃ腐っちゃうし。」
なぎ「ここでか…!」
(現)板谷峠の力餅(峠の茶屋) 10個入り1000円
峠駅に停車する列車が1日6往復程度と希少で、購入機会も限られる名物品。餅は生モノでお土産にできないため、旅行中に食べ終える必要があった。外箱からも昔から変わらぬ風情ある佇まいを見せている。
めぐ「まあ、最初私いくよ。」
もも「アンタが一番食べたいんじゃないのよ。」
開けてみよう。中は小さめの大福餅が10個入っており、食べると甘すぎず独特にして絶妙な味わい。特に外が冷えていたためか、時間も経過して餅が絶妙な硬さに仕上がった。時期が時期なのか、合格祈願のカードが1枚封入。
めぐ「なんだろうね…、独特の何かな?」
さく「何かね…、食べないことには。」
なぎ「…食べればいいんだな?」
なんとなく笹にくるまれたような、竹のような風味がした力餅。米沢や新幹線車内で売られる餅は分店で製造されるものであり、峠駅近くの本店で製造されたものと味などが異なる。
さく「あ、そんな感じかも。」
もも「ほら、なぎ姉も。」
なぎ「わかってるって。」
相変わらず、旅行班の他に地元民しかいない大広間。甘いものが苦手ななぎさ姉さんのみならず、得意な人でもアウェーを感じている。早めの実食が求められたとはいえ、さすがにここで1人1箱(10個1000円)は問題アリだろう。
なぎ「…案外いけた。」
さく「でしょ?これ今日逃したらいつ次来れるかわかんないし。」
もも「…じゃあ次来れたら、食べ比べよ。変に傷つけたら、わかってるわよね?」
さあ、そろそろ乗る時間か。こういうとき、駅に直接入居している温泉は有利である。他にレストランや売店が駅に入っており、何か探したい。餅で多く失った水分も、そろそろ欲しい…。
(現)山形飯豊山秘境の湧き水(いいで源泉) 150円
東日本で毎回購入する流れになるフロムアクア(群馬谷川岳の大清水、110円)と比べて硬度が高く、ミネラル分(特にカルシウム、マグネシウム)が多く含まれているとのこと。やはり軟水と比べて飲みにくさは否めない。
(つづく)
高畠駅に入居している温泉『高畠町太陽館』について。利用時間は朝7時から夜10時まで、最終入場は夜9時半。定休日は毎月第2月曜日、ただしその日が休日であれば翌日休みになる。調べる際はカレンダーも逃さないようにしておきたい。
(2017年当時。2021年現在は要確認のこと。)