2017年1月8日(日)午前9時38分 栃木県那須塩原市・黒磯駅を出発
7.黒磯9:38発→郡山10:39着 普通2131M/郡山行き モハ701-1002
 この車両は走行機器が更新されたらしく、新車らしいインバーターの走行音を立てる。ドアボタンも同じく更新されたが、閉めるボタンが赤く光らなくなってしまっている。加えて、閉めるボタンはグレーのパーツで囲われている。


 この点が321系以降のJR西日本で対応を異なるものとしており、開いている状態で開ボタンが光らず閉ボタンだけが赤く光る。閉まっている状態であれば閉ボタンが光らず、開ボタンが緑色に光る。
もも「あれ、そうだったっけ?」
さく「そうだよ、これとちょっと違ったり。」


 一転して、山間の路線となる東北本線。豊原までは栃木県、すなわち関東地方にある。東京から176.7km、同じ関東にして結構時間もかかるもの。ここまで来ると、駅前に建物があるか探したくなるかならないかというほど。
さく「…何かない?」
もも「あるわけないでしょ、こんなとこ調べてもないんだし。」

 そして福島県、すなわち東北地方へ。新白河で新幹線と接続するが、どうも折り返し対応とさせる話が流れてきている。実は黒磯の交直流切り替え方式を改め、2018年あたりに駅構内が全面直流化されるらしい。他線区で一般的な方式となるため、交直流両用車両が必要となる。E531系を用いて宇都宮から新白河もしくは郡山への直通が設定されれば、205系の改造が中途半端だったのも納得できる。
さく「あ、そうなの?」
めぐ「まだよくはわかんないけど…。」
もも「アンタまた悪いの出てる。」


 鏡石まで来た。この辺りは駅の周りに住宅が多い…。
さく「…眠くならない?」
めぐ「…これ下熱くて。」
もも「そうじゃないんじゃない?」

 黒磯から61分で郡山に着く。遠いのか遠くないのかわからない程度で、次の福島行きに乗り換え。
なぎ「おぉ、慌てるなよ。」
もも「アンタこそさっきまで寝てたくせに。」


 乗り換え客は時間が27分と余裕あった福島行きより、発車時間が迫っていた磐越西線(会津若松方向)が多かった様子。いたのはE721系ワンマン車両で、前に701系を連結した合計4両。両者は共通で運用されている。
さく「ロングじゃダメだよ。」


 発車まで時間はかなりあるので、車内に空席が目立っている。やはり旅行モノにはクロスシートが欠かせない。そしてこのE721系、ボックスシートにしてテーブルまで設置。あまり大きく重いもの(5kgまでと表記)ならともかく、窓枠と合わせてペットボトルや小物ならば十分だろう。
もも「本当、これ好きね。」
めぐ「…この子が食べちゃうかもよ?」
なぎ「お前、さっき全部食べたろ。」
さく「そうじゃないよ、名古屋のミントだよね?」


 さて、今から10年前の話。この郡山こそ、旅行班初の宿泊モノとなった第1次東北旅行で宿をとった場所である。当時はちゃんとした場所で宿泊するもの考えていたが、翌年の海浜幕張から費用面で大きく逸脱してしまった。皮肉にもこの回、郡山を経て家路についている。
さく「そんなのあったね…。」
めぐ「…1回外出れたかもね。」
なぎ「外な…、写真ないんだよな?」
めぐ「写真…、あったのよ。」
なぎ「あった…、んだ?」
めぐ「最初、前のパソコン壊れて消えちゃった。」
もも「いいけどさ、どうせロクなことしないんだからやめといたほうがいいんじゃない?」
さく「写真だけでしょ。どうせ時間もそうかからんし。」
もも「そう言うと座れないって、いっつも行動遅かったりとかしてさ。」

 


8.郡山11:06発→福島11:54着 普通1137M/福島行き クモハE721-41
 バカ話はさておき、発車時点ではやはり座席が埋まってきていた。ついでに701系の交換されたドアボタンは、E721系と同様のもの。こちらは閉めるボタンが半自動扱い時に赤く光り、開ボタン共々黄色パーツで囲われている。


 この点が2010年以降のJR東海で対応を異なるものとしており、開ボタンが緑色のパーツで囲われている。閉ボタンは赤パーツで囲われ、半自動扱いの際はそれぞれの色に光る。
もも「これでまた変なアレを長々とね…?」
なぎ「わからんぞ?」

 もうひとつ。E721系には本来、ドア上にある案内装置と自動放送を備えている。しかし701系にそれらがないことから、作動していない様子。701系を改造して、連動対応させるのがいいのだろうか?
なぎ「…いい加減バカ話で場所とるな、景色見ろ。」


 海から遠い中通り地方を走る東北本線。雪の全くない場所から、雪をかぶった山々を望む。
めぐ「……。」
さく「…雪、見たかった?」
めぐ「いや、何も言ってないよ?」


 東京から青森、全長740kmにもなる国道4号と並走する。この辺りは片側2車線で推移しているようで、流れが速い。
めぐ「なんか…、こういうとこ走りたくなっちゃって。」
もも「アンタの50ccで?」
さく「いいけど、ここまで来れないでしょアレじゃ。」


 東北自動車道とも並走するE721系。そちらは川口から青森、全長680km。遠くの山々に雲がかかっており、雪が降っているのか降っていないのか。
もも「高速の話は最後まで取っておきなさいよ、どうせ無駄な長話ばっかり…。」
めぐ「…雪見れるかな?」
なぎ「違う話を一緒にするな。」

 郡山から48分で福島へ。福島県中通り地方に位置するこの2都市間には、ただならぬ因縁があるという。福島県最大の都市は郡山でありながら、県庁所在地は福島。それでいて福島の住民は郡山に目を向けず、県をまたいで距離も離れている仙台へ。…あれ?
さく「はい、そこまで。」

(つづく)


「…あれ、今日って女子は?」
「なんか同じ画ばっかりだから、ちょっと変化欲しいんだって。」
「だってさ。」
「いや…、だったら流れで任せろよ。」

 ここで一旦区切ることとして、続きは後に…。
(つづく)