2012年3月15日(木)午後6時54分 岩手県・北上線列車内
37.北上18:25発→ほっとゆだ19:07着 普通739D/横手行き キハ100-3
 外は雪深いようだが、暗くて見えない。
めぐみ「乗り直し…?」
ももか「いつになるのかわかんないのに?」


 ところでこれまで乗ったキハ110もそうだが、座席は同期となるJR東海キハ11より良い気がする。
ももか「気のせいでしょ?」
めぐみ「そうでも…、ないかな?」

 前の車両はまたタイプが違い、天井周りは『一般向け』で気のせいか車内は明るめ。乗った車両は番号も若いことから初期の車両だったことがわかる。
ももか「またどうでもいいことを…」


 ほっとゆだに到着。時間は1時間半近くあり、温泉も21時まで開いているので少し外に出よう。
さくら「やっぱ寒いよ。」
めぐみ「寒いけど…、時間がありすぎるの。」
ももか「ありすぎるって…。」
さくら「入ろっか。」

 3月まで、入浴だけなら1人250円となっている。2階の休憩室はそれとは別に350円必要だったがすでに終了。利用するかどうかを考えるまでも無かった。

 遅い時間のせいか、メジャーな施設の割には人が少ない。その中で、地元の方の利用が多いようだ。
なぎさ「荷物…。」
めぐみ「大丈夫、ちゃんとあるよ。」
ももか「ロッカー使えば?」
さくら「…壊れてお金戻ってこないって。」

 まあ使えるので問題ない。風呂自体は、壁に列車の時間を知らせる信号機があるほかは非常にシンプルな構造となっており、露天風呂もない。入浴中に信号が青になったが、これで『発車45分前』を示している。
めぐみ「ちょっとぬるっと…。」


 しばらく入っていようか?
ももか「…黄色になるまで入ってる気?」
めぐみ「そうかな…?やっぱりせっかくじゃん…。」


 やめよう。のぼせると後々大変だ。コーヒー牛乳でも飲みながら体を冷ましておこう。
めぐみ「いい?北上で3分しかないの。階段なの。」
なぎさ「お前…。」
さくら「おかしくなってんじゃない?コーヒー飲んで。」


 外気にさらして風邪を引かない程度に冷しておけば、問題はない。幸いかどうか、外はかなりの雪が積もっている。
さくら「夜来るとこじゃないねやっぱり。」
めぐみ「大丈夫…、たぶん次は朝にするから。」
なぎさ「次…、ないだろ。」


 でも雪の夜も悪くないかもしれない…。


38.ほっとゆだ20:36発→北上21:18着 普通740D/北上行き キハ100-3
 入浴中に列車は横手まで行って、戻ってきた。後ろに2両連結したが締め切られている。これが最終列車だというのだから恐れ入る。
さくら「あんまり寝ててもアレだからね。」
めぐみ「遅れたら北上のとこあるけど…」

 正確には北上から見て1駅乗った柳原が最寄となる。しかしまあ快活CLUBは主要駅から離れたとこがお好きなこと…。

 ゆるく42分かけ戻ってきた。しかしここで緊迫の階段3分乗り換え。
ももか「荷物とか大丈夫?」
めぐみ「そっちこそ。」
ももか「私はいいけど昨日のがあるから…。」


39.北上21:21発→一ノ関22:00着 普通1554M/一ノ関行き クモハ701-1026
 心配は無用だった。やってきた701系は後ろが仙台の車両。秋田,IGR,盛岡,そして仙台と今日は4タイプ目。違いはビジュアルだけ。
なぎさ「北上のアレいいな…。」
ももか「発車とかああいうの?」

 一ノ関まで39分ゆるく過ぎるだけ。


 一ノ関到着。在来線は終了して、ここから18きっぷは使えない。それでいて新幹線がまだあるのだから、それはそれでどうかと思ってしまう。
ももか「乗りたいわけね。」
めぐみ「そうじゃなくて、今日中に仙台…。」
ももか「わかってるよ。…でも在来線なくて新幹線あるのって変よね?」
めぐみ「私、最終ので帰れるよ。」


 豊橋でも、最終の新幹線『ひかり537号』から飯田線で豊川までなら帰宅可能だ。さて、駅前を見てもコンビニがない。冗談抜きで何もない。切符を買ったらトイレ以外全くすることなし…。



40.一ノ関22:31発→仙台23:04着 新幹線はやて96号/仙台行き E226-1317
 こちらの最終ではE2の1000番台が登場。『当たりの方』だとしよう。乗客はほとんどいない。
放送「この電車は、はやて号・こまち号仙台行きです。次は、くりこま高原に停まります。車内はデッキ、トイレを含めまして全て禁煙です。お客様にお願いいたします。携帯電話をご使用の際にはデッキをご利用ください。」
めぐみ「…このチャイムやっぱり好き。」


 もうあとは仙台まで流れに身を任せよう。在来線がどれだけ速かろうが新幹線にはかなわない。これも275km/h出しているのだろうか?

 今日は実質午後からの乗車ながら、結構乗ったという実感がある。
放送「まもなく、終点仙台です。お忘れ物の無いようお支度下さい。本日もJR東日本をご利用下さいましてありがとうございました。」
なぎさ「…もう着いたのか?」
めぐみ「もう着くよ。」


 33分で仙台に到着。
めぐみ「どれだけだろう…?」
さくら「さっき中見たらまだ寝てた人がいたけど…。」
なぎさ「…いるよな?」
ももか「私いるよ?アンタらこそ荷物とか大丈夫?」
めぐみ「あります。」


41.仙台23:22発→あおば通23:23着 普通2244S/あおば通行き モハ204-3115
 ついでなので仙石線で1駅移動してこの日はお開きとした。今夜の"キャンプ地"となるアルファ仙台は、あおば通はおろか仙台からも予想外に近かった。ではまた明日…。
(東北旅行日記2012 つづく)


ひな「…はい。」
ユン「いや…、誰が感想とか先に言うかってのを。」

 まず2日目までは東京都内から青森へ、秋田を回ってたどり着いている。八戸から青森までは青春18きっぷで青い森鉄道に乗れるというので、次の機会があればそれも使いたい。
むつ「計算上だけど、結局東京から青森まで東北本線で当日中に移動するのが安上がりなんですね…。」
フローラ「そこは、乗りたいほうじゃん?」

 この日の食事内容を言うと、朝食バイキングのほかはりんごソフトクリームと『気になるリンゴ』。結局詰め込んだ分は大館から盛岡を経て、北上まで持ってしまった。
むつ「普通に考えておかしいのよ。朝食バイキングから夕方まで、りんごソフトと『気になるリンゴ』って。」
ユン「そりゃ…、バッテリー切れは当然ですよ。バイキングが相当持ったんでしょうけど。」

 ただ車窓の雪景色だけを見ていればよかったところ、再び緊迫ムードと化したのは腹下しか。さらに日が落ちて、そのまま戻るかと思わせてまだ目的がある今回の旅。疲れも出てくる頃なので温泉だ。今回も色々と面倒なので、入浴シーンの画は省略している。
フローラ「見たかったら…。」
むつ「やめなさい、そういうの求めてない人だっているの。」


 一ノ関から乗った『はやて96号』は改正後、E5系での運行へ切り替え。慣れの段階でいきなりってのもアレだろうし、かえってE2系1000番台で良かったかもしれない。2021年現在は新函館北斗を始発とする『はやぶさ96号』だ。E5系へも後に乗車を果たしている。
ひな「じゃあ、今日はここまで。」
フローラ「あ、投げた。」


 さあ仙台で迎える"最終日"。ある意味最重要とした"冷やかし"にして、この旅の核心に迫っていく。ひとまず今日の旅行部は解散。
(つづく)