「ご無沙汰しておりました、鉄旅リターンズプラスでございます。今回は2012年3月12日、"あの翌日"から1年後のお話。いわゆる直前企画でして、目的はガイドウェイバスと瀬戸焼そば。しばらく乗っていなかったためでもありますが、全線通しで乗るのは開業間もない頃に1回しかありませんでした。」

2012年3月12日(月)午前10時25分 名古屋市中村区・名古屋駅広小路口

 朝から雪の舞った3月中旬。成城石井の前、そしてマリオットホテルの前を恒例の待ち合わせ場所としている旅行班。今日はどこかといえば、まずは大曽根だ。


 さて、知らない間に行先標が新しいものへ取り替えられた。文字を見ると緑色が濃いなど、何かおかしい。フルカラーにできそうとも考えてしまう。



2.名古屋10:39発→大曽根10:51着 普通621M/多治見行き クモハ313-1003
 今回の長旅で最初となるJRの車両は、神領の313系で初期の車両。今回は大曽根からガイドウェイバスで高蔵寺。そこから愛知環状と瀬戸線で尾張瀬戸に行き、瀬戸焼そばを味わうのだ。帰りは大曽根まで瀬戸線に乗り、大曽根からはJRで向かう。


 大曽根からガイドウェイバス『ゆとりーとライン』に乗り換える。一般道路も走り、車両もどう見ても路線バスそのもの。小幡緑地までは時刻表サイトに載っているため、鉄道路線ということとなる。


 小銭入れのほうにmanacaは入っており、なぜかポーチ直結のカード入れにあるSuicaと間違ってしまった。JRではまだmanacaは使えないので、JR用のSuicaを使わねばならない。では改めて、ガイドウェイバス『ゆとりーとライン』に乗り換えよう。


 大曽根駅では行先によって乗車位置が分かれており、高蔵寺行きとそれ以外とで位置が異なっている。基本的には中志段味行きがメインであり、開業後に志段味スポーツランド,志段味サイエンスパーク経由便が追加された。他の行き先として小幡緑地行きと高蔵寺行きがあり、それに加えかつては瀬戸みずの坂行きがあったが廃止された。使われていない乗車位置は現在も残っている。


 ガイドウェイバスは法律上、鉄道として扱われる。見た目としてはバス専用道路でもあり、大宮の『ニューシャトル』のようなゴムタイヤ式の新交通システムでもある。愛知県内ではかつて、桃花台の『ピーチライナー』が存在していた。

3.大曽根11:10発 普通/高蔵寺行き GB-1000形G-57
 さて、このガイドウェイバスは一応『鉄道』なので車両形式が存在する。このG-57編成に車椅子用リフトはない。そんなことを気にして肝心なことを忘れていた。乗車時にmanacaをタッチし忘れるも、下車時でよいとのこと。まあ始発から乗ったんだし、運転士の言った通りでいいだろう。


 大曽根を出てしばらくは『鉄道』として高架を走る。川村から白沢渓谷にかけてはこれまでの比較的平坦な印象から一転し、急な上り坂となる。上りきり、白沢渓谷を出て少しで小幡緑地に着く。空席が多いので前方へ移ろうか。


 小幡緑地を出たところで『鉄道』はおしまい。側面のローラーを収納すると、ゲートの遮断棒が開く。



3.大曽根11:10発→高蔵寺11:44着 路線バス/高蔵寺行き GB-1000形G-57
 ここからは『路線バス』として高蔵寺へと向かう。次は竜泉寺口。調べたところ竜泉寺ウォーターパークは廃業したらしく、その跡地が『竜泉寺の湯』となったとのこと。ここからは名古屋市内ながら郊外の起伏ある丘陵地を走る。名古屋市発行の敬老パスが使えるとあって高齢の方の利用が多い。


 長いのか短いのかよくわからない微妙な距離を結ぶこの路線。終点手前、東谷橋では完全に田舎路線となっている。これでもまだ名古屋市内であるから知らないものにとっては驚きものだ。


 さて愛知県労働者研修センター『サンパレア瀬戸』。大学入学後の研修から程なくして、閉鎖となったようだ。研修帰りのバスは高蔵寺に着いたのだが、今回のルートと最後だけ重なっている。


 景色などを懐かしんでいると程なく春日井市に入り、バスはそのまま高蔵寺に着く。大曽根から420円と、開業間もない頃に一度通しで乗った当時より200円安くなった。


 ここで愛知環状鉄道に乗り換えよう。2012年時点でICカードは名鉄のmanaca、JR東日本のSuicaとも使えないので現金だけが頼り。券売機はJRと別のものを使用。



4.高蔵寺11:54発→瀬戸市12:03着 普通2150H/岡崎行き クモハ313-1503
 乗るのはJRから直通するJRの車両。313系の3両編成で、ライナー用でない初期型。しかし何かがおかしい。"まもなく高蔵寺"と流れっぱなし。結局、ここからは車内のLED案内が何も流れない状態で進む。愛知環状鉄道向けの自動放送は最初から備えていない。9分で到着。


 すぐ近くに名鉄の新瀬戸駅があり、尾張瀬戸まで名鉄瀬戸線。ここからは名鉄の路線であるためmanacaを利用できる。



5.新瀬戸12:09発→尾張瀬戸12:14着 準急1133/尾張瀬戸行き 4054
 乗る列車が入ってくる。現れたのは4000系。初めて出会ってから実に4年、オリンピック1周してようやく乗ることが出来た。座席は東京でおなじみのものだが不思議とアウェーを感じない。


 ただ、ドアの上は気になるもの。E231系500番台で初お目見えだったであろう、液晶画面による案内表示。それが名鉄で初採用となった車両こそ、瀬戸線の4000系である。JRなどでは横に広告を流す画面も備えているが、名鉄や名古屋市営地下鉄では採用されなかった。


 乗ること5分で尾張瀬戸に到着。7年半前に一度来ており、そのときはただ折り返しただけであった。今回は55分あるので焼きそばだけなら十分な時間がある。

(つづく)