2013年1月4日(金)午後5時19分 愛知県常滑市・中部国際空港センターピアガーデン

 どことなく公園のような広いスペースへ出てきた。
ももか「結婚式もできるんだってね…?」
さくら「…憧れてんじゃない?」
ももか「別に…、憧れなんかないわよ。それより落ち着くとこって言ってたのアンタでしょ?」
めぐみ「ああ、そうだった。」

 ではエレベーターに乗ってスカイデッキに上がろうか。
なぎさ「外は寒いだろうな…。」


 夕暮れの空港島から見る美しい光景。風もあるので寒い。国際線のこれは…、どこ?
めぐみ「さあ…?」
ももか「マンチェスターシティっての?」
さくら「それはわかるけど、どこのかわかんないってこと。」
なぎさ「その隣は何だ…?」


 そしてまた飛び立っていく…。
さくら「行ってらっしゃい…」


 夕闇に浮かぶ明かりの数々。少なくとも空港内のそれはなければ困るものだ。
めぐみ「あっちも結構いいかも。」
なぎさ「対岸?」
ももか「明かり好きよね?」
めぐみ「好き…」


 相変わらず冷たい風が吹く中、スカイデッキを歩く。
なぎさ「本当…、寒いな。」
ももか「こんなんで寒いって言わないのでよ。次雪の中っぽいじゃないのよ。」
なぎさ「外あんまり…。」
さくら「出るよ。…たぶんネットカフェ以外も。」


 毎年行われているイルミネーション。
さくら「今日って1月4日だよね?」
なぎさ「それがどうかしたのか?」
さくら「イルミネーションってクリスマスじゃない?」
なぎさ「クリスマス…、だけど」
ももか「別にイルミネーションぐらいいいじゃないの。」
さくら「クリスマスって『洋』のイベントじゃん?お正月って『和』って感じだよ。」
めぐみ「そうそう…。」


 まだまだスカイデッキ。これも…、どこ?
めぐみ「大韓航空はわかるけど…、他わかんない。」


 日没を迎えた展望デッキとイルミネーション。どちらも美しく、"両手に花"というのはこれを指すようにも思える。


 こちらは国内線。
さくら「こっちはよく見るのがあってわかるよ、ANAとか。」
なぎさ「全日空は国際線もあるだろ。」


 もう1回国際線を見てみる。結局海外に行くことがなさそうな旅行班にとって、国外の航空会社などわからずじまいに終わる。


 とりあえず寒いので中に入ろう。和のイメージのちょうちん横丁。エビフライが有名な『まるは食堂』や、展望風呂はこちら。
めぐみ「時間あればいいんだけどね…」
ももか「さっき指定とったからダメよ。」
めぐみ「わかってます…。」

 洋のイメージのレンガ通り。メ~テレのドラマ『名古屋行き最終列車』に出てきた『回転寿司丸忠』はこちらなのでお間違いなく。『クイーン・アリス アクア』の、2000円ほどのバイキングも魅力。
ももか「…アンタの計画おかしいんじゃないの?」
めぐみ「別に今までと変わってないけど。」
ももか「その今までのがおかしいってことよ。」
なぎさ「…じゃあ御嵩でもう1本待てばよかったのか?」
めぐみ「休みで何もないよ?」

 結局のところ本来の到着予定は90分遅く、予算問題と混雑を抜きにすれば夕食時間にちょうどよくなっているはずだった。ただ30分では何もできないのでさらに1時間延長し、列車も遅らせれば岐阜の到着は21時過ぎ。やはり豊川で時間を取りすぎたのか…?
さくら「豊川は混んでるのわかってて組んだんだからしょうがないんじゃない?」
めぐみ「もっと時間かかるかなって。」
さくら「混んでないのなら小牧線ってのもあったんだよ。」
ももか「そうそう。せっかく地下鉄のいたのに、数少ないんでしょ?」

 スカイタウンは見るだけで終わり、列車の時間も迫ってきた。ところセントレアホールは…?
めぐみ「見ていい…?」


 どうも近くの文化ホールと同じようなもの。この日はイベントも何もないく、スターバックスが開いているだけなので退出。


 最後は2階の到着口。帰省客もそれなりにいるようだ。
ももか「…誰か待ってるわけじゃなくって?」
めぐみ「別に見たかっただけ。」


 それでは岐阜に向かおうか。



14.中部国際空港18:06発→名鉄岐阜19:04着 ミュースカイ45/名鉄岐阜行き 2107
 倒れる角度が小さいようだがフリーストップ式リクライニング座席で、連動して座面が少し沈み込む。センターアームレストもちゃんとついている。棚の横にLEDランプがあり空港では青く、それ以外では白く光り駅に近づくとやんわりと点滅する。棚の下窓側にも青白目の照明があり、そして間接照明。海と空をイメージしたであろうブルー系の車内だ。
めぐみ「私が思うにこれはありなの。」
ももか「どういうとこがよ?」
めぐみ「色々と…。」

 最高時速120kmで、車体傾斜つき。ミュースカイは基本的に神宮前までノンストップ。これだけならJRでも特急扱いされておかしくない。
ももか「…何か変なこと考えてない?」

(つづく)