なぎさ「このときは本当にな大変で、めぐみに…。」
めぐみ「ああ、あれなら大丈夫大丈夫。」
なぎさ「それならよかった。じゃあ続き行くから。」
めぐみ「そうね。あと、あくまでもこの時の感想ですのでご了承ください。」
3人では初めてとなる『青春18きっぷの旅』。黒坂さん改めなぎ姉の立てた計画は、常磐線に新型車両としてE531系が導入され、あわせて設定された「E531系常磐線特別快速」に乗ろうと考えたものであった。
3人は名古屋から6時間45分かけて新宿に到着。降り立つと妙に涼しい。これから起こる大変な事態を予感させるように…
2005年7月23日(土)午後0時45分 東京都・新宿駅に到着
実はもうひとつの目当てだった中央緩行線に乗り換える。
6.新宿12:54発→秋葉原13:12着 普通1202B・千葉行き 209系500番台
なぎさ「ちょっと乗ってみたかったんだ。」
ももか「これで満足なの?」
なぎさ「だって私ら、基本的に田舎ものだろ?」
めぐみ「それとこれはメインじゃないの。」
ももか「わかったからもういいじゃない。」
~この電車は従来の半分以下の電力で走っています。~
めぐみ「そんな感じするね。」
ももか「それで?」
7.秋葉原13:15発→上野13:19着 普通・山手線内回り E231系500番台
8.上野13:25発→取手14:08着 快速1371H・取手行き E231系松戸所属車
上野まで山手線内回りで移動し、いよいよメインイベントに入る。
ももか「乗りたかったのこっちでしょ?」
なぎさ「まあ、そうだな。」
ももか「そうだなじゃないでしょ。私はもっとね、田舎ものなら田舎ものなりに観光とか。」
めぐみ「それで迷ったらどうするの?」
さて、常磐線快速は通過駅が多く、結構飛ばす感じがある。この列車にも自動放送がある。
そして上野から取手まで43分、茨城県まで来てしまった。
9.取手14:22発→上野14:53着 特別快速3390M・上野行き E531系
なぎさ「来るぞ来るぞ。」
さあE531のお出ましだ。
E231に自動放送があるんだからE531にあるのはなんら不思議ではない。さらに…
めぐみ「棚はプレートですよ。」
なぎさ「網からパイプと来て、プレートか…」
荷棚はアルミプレート。さらに…
めぐみ「号車も電光掲示に内蔵されてる。」
なぎさ「雑誌で見たとおりだ。」
なんと雑誌で下調べまでしてきたという。※そんなE531については「首都圏Express」内のこちらのページ(http://www.02.246.ne.jp/~sugi2002/jyouban531.htm)をご覧ください。
めぐみ「雰囲気といいE231と対になっていいじゃない。」
なぎさ「そうか、そうだな。」
特別快速は上野まで31分を実現。その時間はあっという間だった。
めぐみ「私はもうひとつ乗りたいのがあってね。」
ももか「…もしかして?」
なぎさ「グリーン車だな、前言ってた。」
めぐみ「そうそう。」
ももか「私もそう言うと思った。」
2004年10月16日より追加料金を払えば青春18きっぷでグリーン車に乗れるようになった。そして今回のもうひとつの目的として、そのグリーン車に乗ることになっていた。
10.上野15:05発→赤羽15:14着 普通597M・宇都宮行き E231系小山所属車
ここで予定を再確認。東京16時33分(だったと思う)の沼津行きに乗ればいいので、1時間半近く時間があることになる。そこで赤羽まで、行きは尾久を通る列車に、帰りは田端を通る電車に乗ることにした。
ももか「観光は?」
めぐみ「また時間があるときにね。…もともと期待して無いでしょ?」
ももか「期待…してないよ。」
ついでに、以前乗ったときには無かった自動放送が付いていた。
ももか「あなたの昔話はいいって。」
11.赤羽15:18発→秋葉原15:37着 快速1421A・磯子行き 209系
最終の快速だったためか、釣られて乗る。途中…
めぐみ「見て見て。」
なぎさ「おお、寝台押してんじゃん。」
これがいわゆる推進回送というものである。
なぎさ「初めて見た。」
ももか「私見たことないし。」
推進回送を見たところで、あとは東京駅に戻り、グリーン車で帰るだけとなった。
当初はそのまま東京駅に向かう予定だったが、時間が余るので少し回ってから帰ることにした。
12.秋葉原15:42発→錦糸町15:48着 普通1570B・千葉行き 209系500番台
13.錦糸町15:58発→品川16:18着 快速1590F・久里浜行き E217系
総武線の地下区間の乗ることにした。結構深いらしい。
14.品川16:20発→新橋16:28着 普通・山手線内回り E231系500番台
時間に余裕がなくなっていた。とりあえず6ドア車で新橋まで乗り、急いでグリーン券を購入した。
そして回送列車の通過中、それは起こった…
15.新橋発 普通329M・沼津行き 113系※3ドア11両と案内があった事からの推測
回送列車の通過中に地震発生。
ももか「おおおおお」
めぐみ「揺れてる揺れてる」
揺れが収まった。
めぐみ「揺れたね。」
なぎさ「結構強かったな。」
そして恐れていたことが…
めぐみ「…来ないね。」
10分後。
駅放送「地震の影響で運転を見合わせております。」
めぐみ「………」
なぎさ「………」
地震のために運転見合わせとなってしまった。さらに…
駅放送「運転再開のめどは立っていません。」
めぐみ「どうする?」
なぎさ「グリーン車…」
このとき考えたのは、運転再開後三島までグリーン車に乗ってから新幹線で帰るというものだ。しかし動く気配は無い。
駅放送「都営浅草線にて振替輸送を行っております。」
なぎさ「振替輸送?」
めぐみ「グリーン車…」
考え付いたのは、グリーン車をあきらめ振替輸送を行っている都営浅草線で、新幹線乗換駅の品川まで移動し、品川から新幹線で帰るというものだった。
ももか「早くしなさいよ…」
めぐみ「もう、グリーン車はいいよ…。」
なぎさ「…いいのか…」
某番組よろしく声をそろえて…
めぐみ・ももか・なぎさ「ギブアップ!」
振替輸送を行っている都営浅草線へ。グリーン料金を払い戻し、とりあえず品川と告げると、振り替え輸送として扱われた。
15.新橋発→品川着 快特・三崎口行き 京急600型
不測とはいえ、混雑するのにクロスシートでは…
めぐみ「詰め込みが甘いから。」
品川に着くと、ようやく新橋到着時に発車していた快速アクティーが運転を再開するところだった。
新幹線は動いているので、豊橋までワープする。その額1人あたり8190円。
16.品川(19:30)発→豊橋21:44着 新幹線こだま553号・新大阪行き 新幹線300系
めぐみ「あれ?」
ももか「どうした?」
なぎさ「…やっぱりグリーン車、乗りたかったのか…?」
そう言ったなぎ姉は泣きそうな表情だった。
思えばこの計画を立てたのはなぎ姉だった。そして、ルート上支障がないとはいえグリーン車に乗りたいといった私のわがまままで聞いてくれた。そう、なぎ姉は私をグリーン車に乗せてあげたかったのだろう。
めぐみ「別にいいよ。また乗りに行けばいいんだし。」
なぎさ「いや、でも…」
めぐみ「18きっぷもう1枚あるからさ。」
なぎさ「…うう、ごめんな、こんな…私の…ために…ひっく、うう…。」
なぎ姉は泣きだしてしまった。
ももか「アナタ、なぎ姉泣かしたわね!」
めぐみ「…聞いてくれる?」
そこで、迷惑かけてしまったためにもう誘ってもらえないのかと聞いた。すると、なぎ姉はそう思っていたのだ。
めぐみ「そんな…、なぎ姉は迷惑なんかじゃないよ。迷惑をかけたのは私…。」
なぎさ「!?」
めぐみ「それに、下の名前で呼んでいいって言ったよね?」
なぎさ「それ…が…?」
めぐみ「最初のとき、ちょっと怖い子のかと思ったの。青空フリーのとき断ってたら…、仲間になんて…なれなかった…。」
私も泣いていた。
めぐみ「それに…」
なぎさ「もう…、いいんだ。…ま…また、…グスッ…さ…誘って…うう…。」
めぐみ「もう…グスッ…ずっと一緒だよ!」
なぎさ「…うう…うわあーーーん!!」
ももか「2人とも泣かないで。私も一緒だから、ね。」
それからしばらく、私となぎ姉は涙が止まらなかった。
その涙が止まったとき、一気に晴れ晴れとした気持ちになった。
豊橋に着いたときにはいつものなぎ姉に戻っていた。
17.豊橋21:59発→金山23:03着 普通4139F・関ヶ原行き 313系0番台
豊橋で18きっぷの使用を再開する。乗ったところで疲れたのか寝てしまった。私たちは金山でそのまま解散にした。
後日、
念願だったグリーン車に乗車を果たし、
無念を晴らすと同時に
3人の結束が強まった気がした。
めぐみ「今回は初期にしては大変な旅でした。新車の高揚感から、抑止がかかったときのもどかしさ。このころは慣れてなかったので余計に感じていました。ついでに棚ですが網からパイプ、今回のアルミプレートと来て後に登場するメトロ10000系はガラスプレートになりました。時代と共に進歩するものですね。」
(10.11.24修正)
めぐみ「ああ、あれなら大丈夫大丈夫。」
なぎさ「それならよかった。じゃあ続き行くから。」
めぐみ「そうね。あと、あくまでもこの時の感想ですのでご了承ください。」

3人では初めてとなる『青春18きっぷの旅』。黒坂さん改めなぎ姉の立てた計画は、常磐線に新型車両としてE531系が導入され、あわせて設定された「E531系常磐線特別快速」に乗ろうと考えたものであった。
3人は名古屋から6時間45分かけて新宿に到着。降り立つと妙に涼しい。これから起こる大変な事態を予感させるように…
2005年7月23日(土)午後0時45分 東京都・新宿駅に到着
実はもうひとつの目当てだった中央緩行線に乗り換える。
6.新宿12:54発→秋葉原13:12着 普通1202B・千葉行き 209系500番台
なぎさ「ちょっと乗ってみたかったんだ。」
ももか「これで満足なの?」
なぎさ「だって私ら、基本的に田舎ものだろ?」
めぐみ「それとこれはメインじゃないの。」
ももか「わかったからもういいじゃない。」
~この電車は従来の半分以下の電力で走っています。~
めぐみ「そんな感じするね。」
ももか「それで?」
7.秋葉原13:15発→上野13:19着 普通・山手線内回り E231系500番台
8.上野13:25発→取手14:08着 快速1371H・取手行き E231系松戸所属車
上野まで山手線内回りで移動し、いよいよメインイベントに入る。
ももか「乗りたかったのこっちでしょ?」
なぎさ「まあ、そうだな。」
ももか「そうだなじゃないでしょ。私はもっとね、田舎ものなら田舎ものなりに観光とか。」
めぐみ「それで迷ったらどうするの?」
さて、常磐線快速は通過駅が多く、結構飛ばす感じがある。この列車にも自動放送がある。
そして上野から取手まで43分、茨城県まで来てしまった。
9.取手14:22発→上野14:53着 特別快速3390M・上野行き E531系
なぎさ「来るぞ来るぞ。」
さあE531のお出ましだ。
E231に自動放送があるんだからE531にあるのはなんら不思議ではない。さらに…
めぐみ「棚はプレートですよ。」
なぎさ「網からパイプと来て、プレートか…」
荷棚はアルミプレート。さらに…
めぐみ「号車も電光掲示に内蔵されてる。」
なぎさ「雑誌で見たとおりだ。」
なんと雑誌で下調べまでしてきたという。※そんなE531については「首都圏Express」内のこちらのページ(http://www.02.246.ne.jp/~sugi2002/jyouban531.htm)をご覧ください。
めぐみ「雰囲気といいE231と対になっていいじゃない。」
なぎさ「そうか、そうだな。」
特別快速は上野まで31分を実現。その時間はあっという間だった。
めぐみ「私はもうひとつ乗りたいのがあってね。」
ももか「…もしかして?」
なぎさ「グリーン車だな、前言ってた。」
めぐみ「そうそう。」
ももか「私もそう言うと思った。」
2004年10月16日より追加料金を払えば青春18きっぷでグリーン車に乗れるようになった。そして今回のもうひとつの目的として、そのグリーン車に乗ることになっていた。
10.上野15:05発→赤羽15:14着 普通597M・宇都宮行き E231系小山所属車
ここで予定を再確認。東京16時33分(だったと思う)の沼津行きに乗ればいいので、1時間半近く時間があることになる。そこで赤羽まで、行きは尾久を通る列車に、帰りは田端を通る電車に乗ることにした。
ももか「観光は?」
めぐみ「また時間があるときにね。…もともと期待して無いでしょ?」
ももか「期待…してないよ。」
ついでに、以前乗ったときには無かった自動放送が付いていた。
ももか「あなたの昔話はいいって。」
11.赤羽15:18発→秋葉原15:37着 快速1421A・磯子行き 209系
最終の快速だったためか、釣られて乗る。途中…
めぐみ「見て見て。」
なぎさ「おお、寝台押してんじゃん。」
これがいわゆる推進回送というものである。
なぎさ「初めて見た。」
ももか「私見たことないし。」
推進回送を見たところで、あとは東京駅に戻り、グリーン車で帰るだけとなった。
当初はそのまま東京駅に向かう予定だったが、時間が余るので少し回ってから帰ることにした。
12.秋葉原15:42発→錦糸町15:48着 普通1570B・千葉行き 209系500番台
13.錦糸町15:58発→品川16:18着 快速1590F・久里浜行き E217系
総武線の地下区間の乗ることにした。結構深いらしい。
14.品川16:20発→新橋16:28着 普通・山手線内回り E231系500番台
時間に余裕がなくなっていた。とりあえず6ドア車で新橋まで乗り、急いでグリーン券を購入した。
そして回送列車の通過中、それは起こった…
15.新橋発 普通329M・沼津行き 113系※3ドア11両と案内があった事からの推測
回送列車の通過中に地震発生。
ももか「おおおおお」
めぐみ「揺れてる揺れてる」
揺れが収まった。
めぐみ「揺れたね。」
なぎさ「結構強かったな。」
そして恐れていたことが…
めぐみ「…来ないね。」
10分後。
駅放送「地震の影響で運転を見合わせております。」
めぐみ「………」
なぎさ「………」
地震のために運転見合わせとなってしまった。さらに…
駅放送「運転再開のめどは立っていません。」
めぐみ「どうする?」
なぎさ「グリーン車…」
このとき考えたのは、運転再開後三島までグリーン車に乗ってから新幹線で帰るというものだ。しかし動く気配は無い。
駅放送「都営浅草線にて振替輸送を行っております。」
なぎさ「振替輸送?」
めぐみ「グリーン車…」
考え付いたのは、グリーン車をあきらめ振替輸送を行っている都営浅草線で、新幹線乗換駅の品川まで移動し、品川から新幹線で帰るというものだった。
ももか「早くしなさいよ…」
めぐみ「もう、グリーン車はいいよ…。」
なぎさ「…いいのか…」
某番組よろしく声をそろえて…
めぐみ・ももか・なぎさ「ギブアップ!」
振替輸送を行っている都営浅草線へ。グリーン料金を払い戻し、とりあえず品川と告げると、振り替え輸送として扱われた。
15.新橋発→品川着 快特・三崎口行き 京急600型
不測とはいえ、混雑するのにクロスシートでは…
めぐみ「詰め込みが甘いから。」
品川に着くと、ようやく新橋到着時に発車していた快速アクティーが運転を再開するところだった。
新幹線は動いているので、豊橋までワープする。その額1人あたり8190円。
16.品川(19:30)発→豊橋21:44着 新幹線こだま553号・新大阪行き 新幹線300系

めぐみ「あれ?」
ももか「どうした?」
なぎさ「…やっぱりグリーン車、乗りたかったのか…?」
そう言ったなぎ姉は泣きそうな表情だった。
思えばこの計画を立てたのはなぎ姉だった。そして、ルート上支障がないとはいえグリーン車に乗りたいといった私のわがまままで聞いてくれた。そう、なぎ姉は私をグリーン車に乗せてあげたかったのだろう。
めぐみ「別にいいよ。また乗りに行けばいいんだし。」
なぎさ「いや、でも…」
めぐみ「18きっぷもう1枚あるからさ。」
なぎさ「…うう、ごめんな、こんな…私の…ために…ひっく、うう…。」
なぎ姉は泣きだしてしまった。

ももか「アナタ、なぎ姉泣かしたわね!」
めぐみ「…聞いてくれる?」
そこで、迷惑かけてしまったためにもう誘ってもらえないのかと聞いた。すると、なぎ姉はそう思っていたのだ。
めぐみ「そんな…、なぎ姉は迷惑なんかじゃないよ。迷惑をかけたのは私…。」
なぎさ「!?」
めぐみ「それに、下の名前で呼んでいいって言ったよね?」
なぎさ「それ…が…?」

めぐみ「最初のとき、ちょっと怖い子のかと思ったの。青空フリーのとき断ってたら…、仲間になんて…なれなかった…。」
私も泣いていた。
めぐみ「それに…」
なぎさ「もう…、いいんだ。…ま…また、…グスッ…さ…誘って…うう…。」
めぐみ「もう…グスッ…ずっと一緒だよ!」


なぎさ「…うう…うわあーーーん!!」
ももか「2人とも泣かないで。私も一緒だから、ね。」
それからしばらく、私となぎ姉は涙が止まらなかった。
その涙が止まったとき、一気に晴れ晴れとした気持ちになった。
豊橋に着いたときにはいつものなぎ姉に戻っていた。
17.豊橋21:59発→金山23:03着 普通4139F・関ヶ原行き 313系0番台
豊橋で18きっぷの使用を再開する。乗ったところで疲れたのか寝てしまった。私たちは金山でそのまま解散にした。
後日、
念願だったグリーン車に乗車を果たし、
無念を晴らすと同時に
3人の結束が強まった気がした。
めぐみ「今回は初期にしては大変な旅でした。新車の高揚感から、抑止がかかったときのもどかしさ。このころは慣れてなかったので余計に感じていました。ついでに棚ですが網からパイプ、今回のアルミプレートと来て後に登場するメトロ10000系はガラスプレートになりました。時代と共に進歩するものですね。」
(10.11.24修正)