患者の怒りを鎮静させる2つの言葉、「確かに」「実は」 | 大腸癌(直腸癌)とある患者の所感

大腸癌(直腸癌)とある患者の所感

「治療は患者との相互理解のもとに行っていくものである」という考え(アドヒアランス)に同意し、情報を集め分析しています。
「治療は医師の指示に従う」という考え(コンプライアンス)だけで、がん治療を乗り切れるとは到底思えないからです。


群馬大医学部付属病院の事故調査委員会の報告は、大変ショックなものでした。

 


それは「難易度が非常に高く、手術適用外であるにも関わらず、患者や家族の強い要望に応える形式で、非常に優秀な外科医が果敢に挑んだ」と思っていたからです。ところが、病院の体制や医師の技量不足が原因だったことは論外な驚きです。

 


この件から思い起こされたのですが、今年3月の日経メディカルに「患者の怒りを鎮静させる2つの言葉」というコラムが掲載されました。

 


患者の強いクレームに対して、伝家の宝刀「確かに」で切り返し、「実は」で主張伝えるのだそうです。「でも」は禁句とのことです。

 


医師や事務側が患者や家族とクラッチ合わせをする場合に便利な言葉で、関係構築に役立つと思われますが、意図的で何となく嫌な感じがします。

 


私が思う、信頼に値する言葉は「分からない」です。エビデンスのない情報や自分の専門外の情報に対して「分からない」と言いつつも、自分の専門や責任を負う情報については確信をもって回答可能であることが望ましいと思っています。

 

 

 

◆ 2016/12/19 追記 表 クレーマーの常套句と対応例◆
 

(長岡赤十字病院医療安全推進室による。日経メディカル 2015年4月号「特集◎日常診療に潜む危険」から)

 

 

 

◆ 2017/1/10 追記 日経メディカル Online 年間ランキング2016◆

 

第1位 患者の怒りを鎮静させる2つの言葉