文献「漢方薬でがんを治すことができるのか?」からヒントを得る | 大腸癌(直腸癌)とある患者の所感

大腸癌(直腸癌)とある患者の所感

「治療は患者との相互理解のもとに行っていくものである」という考え(アドヒアランス)に同意し、情報を集め分析しています。
「治療は医師の指示に従う」という考え(コンプライアンス)だけで、がん治療を乗り切れるとは到底思えないからです。


前記事に引き続きまして、大阪大学関連学会の大阪癌研究会公開文献、「癌と人」(2012年5月刊行)についての情報です。

漢方薬でがんを治すことができるのか? 著者:岩永剛 氏


著者も前記事と同じ人物です。大阪大学リポジトリ:ブラウズ:著者 岩永, 剛 で同組織内に登録された他の文献を参照することができます。「がんに対する補完代替医療について」(2010年5月)も内容が多岐にわたり面白いです。


ポイントを以下に抜粋しますが、誤解が生じると困りますので、上記のリンクから原本をお読みください。


・漢方薬や生薬が,がんに対して有効という学術発表が本当にあるのだろうかということを調べてみました。


・漢方では病因を探るのでなく,ヒト全体の状態を診て自然治癒力や生体防御機構を重視し,生体全体の歪みを補正するよう経験に基づいた漢方薬処方を行います。


・生薬や漢方薬により人の癌発生率低下や,癌患者の生存率の向上,さらに人の癌が縮小したという学術発表論文を出来るだけ集めてみました。


生薬

1.欝金(うこん)
2.黄耆(おうぎ)
3.紅参(こうじん) ・人参(にんじん)
4.半枝蓮(はんしれん)
5.その他
 a 生姜(しょうきょう)
 b 桑黄(そうおう)
 c 霊芝(れいし)


漢方薬

1.黄苓湯(おうごんとう)
2.十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
3.小柴胡湯(しょうさいことう)
4.補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
5.複方黄黛片(ふくほうおうたいへん)


・漢方は強力な癌治療で弱った身体を回復させ,副作用で生じた障害を取り除いて調和を保ち,毎日の生活を安泰に楽しくさせることが最も得意とするところです。


・実際に,カレンボク(喜樹)という木からカンプトテシンという抗癌作用のある成分が発見され,それがイリノテカンという強力な抗癌剤として利用されるようになりました。


全く要領を得ない雑抜粋ですので原本を是非お読みください。根拠となるデータや論文が記載されています。


私は、上記の漢方薬の中で「複方黄黛片」に注目しています。それは難病の潰瘍性大腸炎での治験が進んでいる、抗菌 ・ 抗炎症作用がある青黛(せいたい)が含まれているからです。


この青黛とがん治療について、潰瘍性大腸炎やクローン病に精通している草はみさんに質問したことがありますので、最後にその記事リンクを記載しておきたいと思います。

青黛に含まれるインジルビンの中国での癌治療研究 : 草はみの潰瘍性大腸炎・クローン病最新情報