告知マニュアル | 大腸癌(直腸癌)とある患者の所感

大腸癌(直腸癌)とある患者の所感

「治療は患者との相互理解のもとに行っていくものである」という考え(アドヒアランス)に同意し、情報を集め分析しています。
「治療は医師の指示に従う」という考え(コンプライアンス)だけで、がん治療を乗り切れるとは到底思えないからです。


本当はがん告知マニュアルなのですが、告白マニュアルにも見えないかと思って…と少々茶目っ気なタイトルにしてみました。


がん告知マニュアル|国立がんセンター 精神腫瘍学グループ
 (1ページものなので簡単に読みきれます)


私の場合、主治医や担当医の告知を振り返って照合してみると100点満点でした。だからすんなり受容できたのかもしれません。


・納得した記述: 『初対面の時から一貫して真実を述べることを心がけ、わかる範囲の情報をその都度伝えていく。未確認情報でがんと決めつけず、「疑い」や「可能性」から出発し、確診を得た時点で正確に伝える。』


・意外だった記述: 『家族には先に知らせないのが原則である。』


病理組織診結果や治療方針を決める術後の最初の外来で、主治医から私に異例な質問がありました。


主治医「mstnさんの手術説明(進行がん告知)時の反応があまりにも平然とされていたことに、大変違和感があったのだけれど、どうしてそうだったんですか?」


私「う~ん、そうでしたか。私はその時点で既に死を覚悟していたからだと思います。それで冷静に聴くことができたのではないでしょうか。」


もしかしたら入院時から「葉隠」のようなシミュレーションを無意識にしていたのかもしれません。その上で一刻も早く手術が行われることを望んでいましたから、寧ろ手術ができることに、かなり前向きだったといえます。


そう考えると第1相と第2相は瞬時に経過したか無かったようにも思えます。人間的にどうかという問題は残りますが(笑)。


告知に対する精神的反応
第1相;初期反応期/1週間以内(絶望感を経験)
第2相;苦悩・不安の時期/1~2週間
第3相;適応の時期/2週間以後1カ月~時には3カ月