ステアリングステム | MCFWit 自由人masaのブログ

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四国は香川県にて、
株式会社モーターサイクルファクトリーWit
という会社を設立し、バイクの修理やメンテナンス、カスタムなど
を主に生業としております。

当ブログをお読み頂き、
それが皆様がお乗りのバイクや車を楽しむヒントになれば幸いです。

ZX-10R のメンテナンス作業を進めています。


いつもありがとうございます!
MCFWitmasa です(^-^)


フロントフォークのメンテナンスとフルード交換が完了し、

ステム周りのメンテナンスへ移行。

車種にもよりますが、
ステムベアリングの初期のグリスはごく僅かですので、車輌を長く快適に乗りたい方は、
早い段階でのメンテナンスをおすすめします。

おそらくは組み立てラインでの作業性、
完成車の仕上がりの誤差を減らす為に最小限のグリス塗布のみで仕上げられているのだと思います。

現在作業中の車輌から取り外したステアリングステムはこのような状態。


各ベアリングレースに
少しベアリングボールの跡がありますが
この程度であれば軽いラッピングで調います。


ベアリングを押し当てて見て、
引っ掛かりがあるようでしたらベアリングASSYで交換しましょう。


こちらがラッピング後。




セットアップグリスは、
Moty's さんの MS41 と MG85










ステムシャフトのプリロード設定は、
昔ながらの締め付け方法で。

塗布したグリスを馴染ませる為に重くなるまで締め込んで、

ガタが出るまで緩め

少し重いところまで閉め込んで

狙った軽さのところまで緩める

大型トラックのハブベアリング等の締め付け方法ですね。

ボクはこのやり方がしっくりくるので、
この締め付け方法で行っています。

締め付けトルクで管理してしまうと、
使用するベアリングのコンディションと、
使用するグリスでプリロードの設定が変わりますので、
初期の締め付け値以外は現物合わせの締め付けとなります。


ステムナットのダブルナットタイプこれも使い方
車輌セットアップの考え方で色々。

トップブリッジを外すとここがゆるゆるで締まっていなかったのか?
と感じるかもしれませんが、

この組み合わせですと、
下側のステムナットはステムベアリングのプリロード設定用。

上側のステムナットは、トップブリッジとトップナットの締め付けを受ける用。

とボクは考えていますので、
トップブリッジを取り外した時は緩い。
(ステムベアリングに大きなガタがなければ問題ナシ)
それで正解としています。

この辺りは使われている部品をどう使って車体のセットアップをどう考えるのか。

同軸上の複数のネジを締め付ける事でなにがどう変化して作用するか。

考え出すと面白いと思いますよ。

といったところで👋