購入し満足する所有欲が満たされた後はどうでしょうか?使い方も、楽しみ方も、消耗し故障する時期も、それは人それぞれであり、中にはその商品の「本当の価値」を見出せないまま朽ちていく場合も多いです。
性能や特徴、機能や装備、または取扱説明書はウェブで確認することが容易になりました。しかし、それをどう使いながら、どんな風に自分のスタイルイメージを具現化させ、その都度楽しみながら、最終的に自分のこだわりと思い描く理想に近づいていけるか?
これはその商品を自ら使いながら、様々な経験と同時に培ってきた知識とノウハウ、そしてその商品が好きだからこそ、生活も仕事も関係なしに突き詰めていった人間にしか、具体的でなおかつ「コア」な提案をすることができません。
余談ですが、わたしは中学生の頃から「ギター」が好きです。今も大好きで大切な趣味であり、バイクショップで働いてる「髙橋進」という人間の特徴のひとつであると思っています。
そんな初めてのギターとのきっかけは、高校受験に合格したご褒美として親父に地元の楽器屋さんで「エレキギター」を買ってもらったことです。今はそのギターを含めて6本所有しています。
残念ながら、その楽器屋さんはとうの昔に閉店しましたが、その時の担当スタッフさんとは今でもお付き合いがあり、かれこれ20年以上になります。そのスタッフさんが現在在籍の楽器屋を通じて、ギター、アンプ、その他用品を購入させてもらってます。毎回わがままばかり言ってスイマセン…
様々な音楽のジャンルから好みがあるように、もちろんギターやアンプといったその周辺機器にも、デザインやタイプ、音色や音域、甘くて太い、ドライでシャープ、デジタルやアナログ、様々なサウンドがあり、それらを愛用する人の様々な好みからハマればハマるほど「こだわりや理想」が生まれてきます。
そんなギターの好みから「こだわりと理想」を持つ「わたし」という顧客について理解してくれているのがそのスタッフさんです。これってすごく嬉しくなりますよね?そのスタッフさんとのトークがなんとも心地良くて、楽しくて、行くのが毎回ワクワクしてきます。
そんな理解してくれているスタッフさんからの新しいギターやオススメの用品を提案されたらつい購入したくなりますよね?または、それらを購入した後に、調整やメンテナンスを依頼ついでに、こんな風に弾くと、こんな風に用品機器のツマミを調整すると…といったアドバイスをいただけたら、なんかものすごく得した感があり、満足感に満たされます。
そんな自らの実体験を交えながら、自分の職業や業務に照らし合わせてみると、楽器屋とバイク屋って似てるかも…その商品「もの」でどれだけ楽しい時間を叶えられるお手伝いができるのか?顧客の好みを理解しコーディネートする「コンシェルジュ」のような感じで同じじゃ〜ん!そんな風に思ってみたり(^^)
全く異なる業種または環境だとしても店側と客側の立場を越えて、意外と相通ずるところが多くあります。
同じような店が多数あるけれど、ある店のこのスタッフから購入しなければ、求めようと思っても他では買えない商品以上の目には見えない「価値」があり、自分の仕事にも活かせることがあるんだなと感じました。そしていつものようにまた「悪い虫」が疼き出し、新しいギターとアンプが欲しくなってしまった店長でした(笑)