買収した子会社にいかにガバナンスを効かせるか、ということは非常に難しい問題です。
良い情報も悪い情報も、すべてが適時・的確に親会社に集まる仕組みを作らなければなりませんし、なによりも企業文化が統一されなければ、グループ全社が一丸となって同じ方向に進んでいくことはできません。
企業文化の統一は、とりもなおさず、今までその会社で働いてきた従業員の意識を改革をして、新たな親会社の色に染めるということですが、そのためには経営者の明確なビジョンと強烈なリーダーシップが必要であるこということは言うまでもないことです。
新たに子会社となった会社を尊重するあまり、今述べたことが実践できなくては買収した意味がありません。
しかし、逆に資本の論理だけをかざして何の納得感も得られていないまま親会社の企業風土を強要するのも間違いです。
大切なことは、いかにして有効な仕掛けを作り、その仕掛けの意味を全員が共有し、戦える組織を作れるかということだと思います。
「仕掛けを作る」という意味では、内部統制監査制度が導入されて3年目を迎えています。
しかし、「内部統制」という言葉だけが一人歩きをし、形骸化を招いているだけ、といった例は少なくありません。
文書や社内規定を整備するだけであったり、毎年何も考えずに同じ統制行為を確認するだけで満足している会社が多いような気がします。
どんなに小さな会社であれ、戦える組織を作るために何らかの仕掛けが必要ですし、そのために実践している社内の仕組づくりこそが真の内部統制であると思います。
制度に振り回されず、うまく活用できるかどうかも会社の力量次第、といったところではないでしょうか。
文責:原田公認会計士事務所
