涙声の電話で、私に兄のうつ病についてはじめて知らせてきた母。


私の旦那には言わないで欲しい、とのことでした。

でも、そんな重い話、私一人で背負えるわけない。


仕事から帰ってきた旦那に、速攻で(笑)洗いざらい話しました。
口留めした上でね。


兄はIT関連の専門家派遣会社に勤務。
約20年間、ある大手企業に派遣され、システム関連の仕事をしていた。
ところが、その企業の派遣仲介が大手コンピューター会社に移され、兄の会社は孫請けとなった。
やがて効率化の波が押し寄せ、人件費の高くなっていた兄は別の派遣先企業へと移ることになった。
20年間同じ職場で働いてきた兄。
そう簡単には別の企業のやり方には馴染めない。
慣れない仕事、おまけに多忙で、連日深夜までの残業の繰り返し。
とうとうメンタルに参ってしまった。


...そういうことらしいと。


心療内科にも通い、かなりの投薬も受けているらしい。


もともと口数の多くないタイプ。
だけど、まさに引きこもった生活になっているらしい。


兄嫁も愚痴ばかりが出るらしい。

「(兄は)何もやらない
風呂にも入らない
パソコンばかりやっている
早く仕事に復帰しないと」。


...兄がなさけないからそんなこと言われたと泣きながら私に言う母。


泣かれても、私が何をしてあげられるの。

だって、兄の様子って、典型的なうつ病の症状じゃないの。

それをどう受け止め、どういう生活をするかは、兄夫婦の家庭の問題じゃないの。


不幸中の幸いで、兄の会社は、休職中も規定の減額をした給料を払い続けてくれている。

でも、3人の男の子がいて学費もかかる兄の家庭。


母が兄夫婦に経済的支援をしてあげたい気持ちもわかるけど。

自分も病気の父を抱え、年金生活なんだしね、大丈夫かな。


困惑する私に、旦那は、ただただ「お母さんの話を聞いてあげな」って。

兄の不幸のはじまりは昨年でした。


ただ、うつ病は、2年ほど前からだったらしい。
でも私が知ったのは、昨年。


昨年の夏前のある日、実家の母から電話がありました。


母は携帯電話も最近まで嫌がっていた機械音痴。
パソコンなんて、全く縁のない生活。
で、何か知りたいことがあると、すぐ私に電話してきます。


そのとき父は入院中。
実は癌で、もう長くはなかったのですが、その話はまた後日。


それでなおさら、何かあったときの相談相手と言えば、決まって私。


「けい子ちゃん、ちょっと○○に10時までに行きたいんだけど電車の時間をパソコンで調べてくれない」
「けい子ちゃん、織田信長が生まれた場所はどこだったかパソコンで調べてくれない」

そんな調子。


便利な世の中になりましたね、機械音痴の母にとっても(笑)



その日の電話もその調子と思ったら、最初から涙声。


聞けば、兄がうつ病でもう1年ほど休職しているという事実。
私は初めてそれを聞かされたのでした。


母と兄夫婦は別世帯ですが、まさに「味噌汁の冷めない距離」に住んでいます。
当たり前ですが、行き来も頻繁にしています。


なので当然、母はその事実をもっと前から知っていたはず。

なぜこのタイミングでそれを私に言ってきたんだろう。


兄のところは、食べ盛りの男の子が3人。

長引く兄のうつ病。

経済的な不安が、日に日に家庭の雰囲気を悪くしたに違いない。


母の説明も歯切れが悪いのですが、このタイミングでの電話の意味を、言葉の裏から察する。


 もしかしたら、兄は母の元に追い出されて来たのか?
 もしかしたら、兄嫁が母に経済的支援を要請してきたのか?


後から知ったのですが、そんなことが実際にちょくちょくあったようです。


そしてこの時はいよいよ、兄嫁のその2つの「もしかしたら」の本気度が増し、
誰が見てもマズイ状況と分かるほど夫婦関係が悪化してきたようです。


母の涙声のその電話で、私もどっぷりと重い雰囲気をもらってしまいました。

ここでもう一度、兄の不幸を並べます。


うつ。詐欺被害。借金。解雇。離婚。


角度を変えて改めて考えてみました。


兄の問題の全ては、うつ病からスタートしてるような。


そこで、ちょっとパソコンで「うつ病」で検索してみる。
出るは出るは。


うつ病は、とてもやっかいな心の病気のようですね。


やる気、意欲、気力がなくなる。
だから、怠慢になったように見える。


そして、集中力、思考力もなくなる。
だから、言葉は悪いけど、アホになったように見える。


うつ病になると、ダメな人間になったように見えるに違いない。

だから、検索したどのページにも「周囲の理解が必要」と書いてある。


そこから疑問が沸いてきました。


・うつ病は解雇の理由になるの?
・うつ病は離婚の理由になるの?
・詐欺で借金、うつ病でもだまされた方が悪いの?


まずはこのあたりから、解決に向けての糸口を探ってゆきたいと思います。