昨日、仕事で外出をした。行き先は同じ神奈川県内の、多摩川沿いのとある街だ。
自転車で府中街道を30分ほど走り、第3京浜の下をくぐりぬけて右折すると多摩川に沿って走る大きな道路が見えてくる。
多摩川は、東京と神奈川の境界線だ。向こうがわは世田谷区なので、何となく都会の川というイメージがあって今まであまり興味がなかったが、
日帰り出張で行った多摩川沿いの街は今まで見たことのない新鮮さがあり、私にある種の刺激をもたらしてくれた。
大きなマンションや似たような一戸建てがひしめき合って建っている。ところどころに公園はあるが、取り立てて緑が豊かという感じではない。
幼稚園や保育園がたくさんある。自転車で少し走っただけでも5つくらいはお目にかかった。
手ごろな大きさの公園を見つけたので自転車を止めて休憩した。確か東高津公園といったと思う。
最初は静かでベンチで居眠りするお年寄りなどがいたのだが・・・11時くらいになると、小さな子供連れのお母さんたちが続々とやって来て、
駐輪場は、荷台にチャイルドシートを付けた「ママチャリ」でいっぱいになってしまった。
公園内は小さな子供たちのカン高い声と、若いお母さんたちのおしゃべりでやかましい。居眠りをしていたお年寄りは、杖をつきながら去って行ってしまった。
私もすっかり場違いだった。これじゃゆっくり休憩などできないし、邪魔をするのも申し訳ないので、
そこそこに退散して場所を変え、多摩川沿いの道路の木陰で休憩をしなおした。
そこで思ったのが、
ここは、子供が多いということだ。この街にはたくさんの若い夫婦が住み、子供を育てている。多摩川沿いのこの街は、そのための場所なのだ。
マンションや一戸建てがびっしり立ち並ぶ住宅街だけれど、すぐそばには多摩川が流れている。
道路を越えればみどりが豊かな土手がある。この多摩川の自然を目当てに、子供をもった若い世代が住んでいるのだ。
用事を済ませて帰りは午後の15時を過ぎてしまった。
住宅街の迷路のような細い道で自転車を走らせていると、
向かいがわから子供たちの群れがやってきた。そういえば、小学校が近くにある。授業が終わって帰ってきたのだ。
皆おしゃべりをしながら、走ったり叫んだりして歩いている。難聴の私でも耳をふさぎたくなるくらいにやかましい。
いちばん声の大きいあの子がとおりすぎるまでの辛抱だ、と思って待っていると、
次から次へとまるで湧いてくるように、やかましい子供たちの群れが途切れることがない。
道路は細くて周りは一戸建ての住宅がびっしりだ。家の中にいる人もさぞうるさいに違いないが、
たいていの家には子供がいるから、何とも思わないんだと思う。
そのような住宅街を抜けて「やっと静かになった」と思いながら自転車を走らせていてあらためて、
最近の日本は少子化が進んでいるということを考えた。子供を持たない私は、こんなにたくさんの子供がいる街を見たのは、自分が子供の時以来である。
福島もそうだが、今住んでいる横浜周辺でも「お年寄り」と「中高年」にはたくさん出会うが、子供たちの群れに出会うことがめったにない。
そういった意味で、今回訪れた多摩川沿いの街の様子は私にとって新鮮で、ある驚きがあった。
5月15日という、自分の生誕記念日を過ぎて初めて出勤した日に見た、
多摩川沿いの、活気あふれるこの街の風景は、
今後の自分の目の前に展開されていく、新しい世界を示唆していると思う。
