とよす茶会グループ「春節茶会」開催御礼 | 俳茶居

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とよす茶会グループ「春節茶会」開催御礼

  春節の茶会の余韻いく日も

 

春節茶会 奇萊山茶設え とよす茶会G撮影

 

 とよす茶会グループの中国茶会「春節茶会」が2024年2月11日(日)人形町茶韻館で開催された。長いコロナ禍もあり、前回開催の2022年9月からほぼ一年半の時間が経っていた。前回は、受付で体温を測り、手の消毒。お客様と淹れ手との距離2m以上、茶杯は湯煎をしてお客様だけが触れられるように手配をしたり、お茶をいただくとき以外はマスクをお願いしたりとか、今思えば想像を絶するような対策の中でのお茶会であった。

鳳凰単欉八仙の茶杯と水色

 

 時が経ちほぼコロナ禍以前の形でお茶会が開かれたことを先ず喜びたい。おいで頂いたお客様、今回は来れなかったけれど、いつも応援していただいている方々に感謝の気持ちを伝えることとする。午前1回、午後2回、計3回のお茶席。お客様、淹れ手、お菓子担当、裏方スタッフも含め、皆幸せ感が溢れる茶会であった。そして茶会後のまったりとした余韻は今も続いている。とよす茶会グループ6人、それぞれの事情を抱えつつも見事なパフォーマンスが叶ったと思う。皆、次回の開催に向け確かな手応えを感じている。多謝再見

春節湯圓

 

黒糖生姜とナッツのパウンドケーキ、エッグタルト、ドライフルーツ

 

   とよす茶会グループ

   「春節茶会」茶譜 

<3種類のお茶とウエルカムティー、オリジナルスイーツ>

  

     ウエルカムティー 水出し貴妃茶

   1番目 奇萊山茶 2022年春茶   英国ティーリーフコンテスト軽焙煎部門金賞 

                  台湾南投県仁愛郷

 2番目 鳳凰単欉八仙 2023年   中国広東省潮州市鳳凰鎮ウードン村標高1200m

 3番目 天茯茶  2012年辰年   中国湖南省安化県 白沙渓茶廠製

  オリジナルスイーツ

  春節湯圓、黒糖生姜とナッツのパウンドケーキ、エッグタルト、ドライフルーツ

 

天茯茶の茶杯と水色

 

天茯茶1kgの包装

 天茯茶との出会いと呈茶

 お茶との出会いはいつも不思議だ。茶韻館亭主Mさんが12年前香港のお店で何げなく買ったこのお茶、干支で言えばひと回り12年の歳月が茶葉を育てたのだろう。淹れるお茶で苦労している私に天のお告げの様に届いた天茯茶であった。湖南黒茶は千両茶、茯磚茶が有名。天茯茶は初めて飲むお茶であった。湖南黒茶の師と仰ぐS先生に問い合わせ、改めて湖南黒茶の勉強をさせていただいた。

 中国茶の入り口に立つのは簡単だが、中に入るとその広さに驚く。そして長い時間静かに呼吸を続け成長・熟成を続けているお茶があることに驚愕させられるのである。今回の天茯茶、常滑の作家伊藤成二氏の急須で淹れることにした。一煎目を外さなければ、おそらく10煎は力を失わずに呈茶出来ると思えた。白湯から茶湯に変わる瞬間を一煎目に出来るようになると、あとは自然に煎を重ねることが出来た。白湯から茶湯、茶湯から苦湯になる湯の変化に淹れ手は敏感でなければならない。茶湯である時間は茶葉により違う。蒸らす時間の正鵠は自ら体得するしかないのである。

 天茯茶との出会い、茶韻館亭主Mさん、安化黒茶の伝道師S先生に感謝である。呈茶に関して、不思議な普洱茶を愉しませてくれる「自在の茶人」A氏に謝意を伝えることとする。 

               2024年2月15日   俳茶居