むせつさんごものはっか | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 漁業者が

 「おい!岸がずーっと白くなってんのを知ってだが?」

 「はい、けっこう白いですよね」

 「原因は何だ?なにか悪いのが流れで来たのが?」

 「原因はよく解りません」

 「なーにやってんだ、勉強が足りねえなあ」

 

 って言われてしまったので

 県の水産技術センターの方に

 「海岸が白い帯状になってるんですけど、どうしてですかね?」

 そう問い合わせましたら、調べてくれまして

 

 東京海洋大学の藤田先生が

 春先の大潮(一年で最も潮が引く時期)の時に、まれに無節サンゴ藻の白化現象が起きる

 って書いてたよ

 そう教えてくれました

 

 無節サンゴ藻

 細胞壁に炭酸カルシウム(石灰)を沈着させる藻。なので、俗に石灰藻と呼ばれます

 

 

 大潮の干潮時に潮が引いて海から顔を出し

 波があれば時々バシャバシャ水がかかるので死なないんでしょうけど

 ずっとベタ凪だったので、水がかからずに干上がり

 しかも晴天続きだったので、強烈な紫外線にやられて真っ白けになったんじゃないでしょうか

 この状態を遠くから見ると、白い帯状に見えるんでしょう

 石灰でしょ?

 

 「顕微鏡で見れば細胞壁が確認できるよ」

 っていうので

 白い部分を採ろうと思ったら

 ガッチリ張り付いてて全く採れません

 その辺の石でガンガンぶったたいて採ろうとしたら

 石灰になった(笑)

 

 


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