国立大学の先生がワカメ・コンブ養殖の調査で時々来られます
難しいことは解りませんが、ワカメ・コンブそのものの研究者じゃなくて、それに関わる人とか地域のことを調査されるヒトみたいです
養殖技術の発展とか伝承とか、地域において養殖漁業がどのような位置を占めるかとか
先日、一緒にワカメの養殖施設に行きましたら
ワカメを刈り取った後の養殖ロープをじっと見ていて
「この小さな海藻はなんですか?」
って聞かれました(そこを見る人も珍しいけど:笑)
「コンブですよ」
「えっ?ここワカメの施設ですよね」
「そうです。種糸を巻かなくても、ほっておくとコンブが勝手に生えてきます。びっしりとね」
「そうなんですか?勝手に生えてくるものなんですか?」
「はい、隣のケタにも浮き玉にもたくさん生えてるでしょ」
「ホントだ。何もしなくてもこんなに生えるものなんだ」
「磯焼けの原因って、栄養がないとか、種がないからとか言う人がいますけど、これを見ればそうじゃないって解るでしょ?少なくとも田老の場合は種もあるし栄養だってある。原因は他にありますよ」
「ですよね。これだけ生えてくるのなら」
現場で答え合わせをすれば何が正しいか解ります
ま、現場に来ても利益とか立場とかのフィルターがあれば気づかないし
そもそも見る気がなければ気がつくはずもないでしょうけど(笑)
現場に来て、ちゃんと現実をみて、フラットな立場で考えられる
その上で、けた外れに理解度が高い
(おー、ほんのさわりを話しただけで、そこまで考えが及びますかって感じで)
国立大学の先生たるゆえんでしょうね
先生が養殖施設にワカメが繁茂してる状況をスマホで撮影しようとして
「水の反射で写らない」
って苦労してました
防水のケースにスマホを入れてたので
「それごと水の中に突っ込んで撮れば写りますよ」
って言ったら
「おー!それはいい考え」
って躊躇なく海水中に突っ込んでました
思い切りの良さも、先生たるゆえんでしょうかね