小学生がサケの卵をふ化させ
稚魚まで育てて放流する
宮古市の水産が主になって、市内の小学校で
「全く成長しません」
っていう問い合わせがよくあります
自分でメダカとか熱帯魚を飼ったことがある先生がいるときはなんとかしてるみたいですけど
そういう先生がいないと、かなり苦戦するようですね
「酸素が足りないんでしょうか?」
問い合わせがあって行ってみると
魚はヘロヘロでなんとか息をしているような状態
酸欠じゃなくて濾過能力不足
要するに水が汚れてるんです
水色は透明なので、汚れているとは思わないんですね
汚れと言っても濁ってるんじゃなくて
アンモニアとか亜硝酸が水の中に大量にある状態
それでも、魚の数が少なければなんとかなるんでしょうけど
ふ化場の水槽から計算して水槽に入れる尾数を決めたんでしょうか?
あたりまえですけど、常に新しい水が入ってくるふ化場と同じ水が循環している水槽では生きられる魚の数が決定的に違います
それとも、せっかくだからたくさん入れた方がいい
って思ったのか??
いずれにせよ、水量と濾過器の能力を遙かに超えた数の魚が入ってるのでどうにもなりません
魚が死ぬのは管理方法とかの問題じゃない
で、去年は使ってない古い外部濾過器を設置して飼育してもらったんです
すると、ふ化場で飼育してる稚魚よりもデカいんじゃないかってぐらい
大きく元気に育ちました↓
「去年までとは魚の元気さが全く違います。なんでこんなに違うんですか?」
って先生
「水がちゃんとしてるから」(笑)
今年は学校で濾過器を準備できることになったようで
先日、先生から
「どんな濾過器がいいですか?」
って問い合わせがありまして、お答えしたんですが
設置するのも水を準備するのも大変だろうなあと思いまして
ふ化場の水を汲んで、濾過器をセットしてきました
せっかく飼うんだったら、元気に育って欲しい
最近、陸上に設置した水槽でサーモン養殖なんてニュースに出ますけど
基本システムはどちらも同じ
魚の代謝によって排出されたアンモニアをバクテリアで分解して無毒化する
閉鎖循環と呼ばれるシステムです
小学生がそのシステムでシロサケを孵化から稚魚まで飼育する
考えてみればすごいことですよ
ひとまず放流サイズまでの飼育が目標ですけど
やれそうならそのまま大きくなるまで飼ってもらおうか?
それができた子は、世界の最先端の技術を得ることになります(笑)