わーにん? | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 今朝、ってか夜中

 

 ピンポンパンポン・・・・・・・津波注意報が・・・・・・

 

 (夢か?地震もなかったしな、夢だ、夢)

 知らぬ間に寝てしまってたようで

 

 ウーウーってサイレン

 岩手県沿岸に津波注意報・・・・・

 (うるせえなあ・・・・・)

 うつらうつらしてたら

 

 携帯が大音量で

 キュキュキュ 

 鳴り始めました

 

 なんだ?なんだ?地震も来てないのになぜ津波が来んだ?

 チリ地震か?

 でもチリ地震ならだいぶ前から情報が出るよな?

 ついに南海トラフ来ちゃった?北海道沖?

 どこ?なに?

 携帯を見るとトンガ

 トンガ?どこだっけ?

 

 

 東日本大震災で家を山の上に移転してるので津波の危険はありません

 沖に出てる船は・・・・・今の時期、日曜日の今の時間は・・・・・・いないな

 日曜の夜中でよかったー

 とりあえず明るくなるまで寝よ

 って思ったら

 携帯が大音量でキュキュキュ

 終わったと思ったらウーウーって大音量のサイレンで起こされ

 もうわかったから勘弁してくれ

 

 最初は津波注意報だったのが

 防災無線でいつもアナウンスする女の人の声で

 「岩手県沿岸に津波警報が発令されました」

 え”警報になったの?

 「つなみ わーにん つなみ わーにん×〇〇×△◆・・・・・」 

 嫁さんに

 「つなみわーにんとか何言ってんだ?この放送?」

 「解んない。ホント何言ってんだろね?」

 

 

 あっ!やべっ!そういえば今日タコの口開けだ!

 津波警報が出てるのに海に出る人もいないでしょうけど

 中止の連絡はしなくちゃなんねえよなあ・・・・・

 4時30分過ぎ、着替えて事務所へ

 

 寒いよー、やだよー

 

 事務所に行って連絡を取ってましたら組合長登場

 「大変なことになったな、なんでトンガで噴火してこんなに早く津波が来んだ?」

 「ですよね。何が何だか」

 

 

 携帯が大音量でキュキュキュ

 ウーウーって大音量のサイレン

 「岩手県沿岸に津波警報が発令されました」の合間に

 「本日のタコの口開けは中止となります」

 ってなんとも間抜けな放送を

 「そんなのあたりめえだ!バカ!」

 って声が聞こえてきそうです

 

 

 明るくなって、サケの稚魚とアワビ稚貝を見に行こうと車で国道を北上すると

 止められ

 「どこへ行かれるんですか?」

 「漁協の施設、生き物を扱ってるんで」

 「申し訳ありませんが、津波警報で通せません」

 「え”?あのー生き物なんでどうにか・・・・・」

 「申し訳ありませんが、通せません」

 「はあ・・・・・・」

 

 仕方なく家に戻ると

 

 やっぱり

 携帯が大音量でキュキュキュ

 ウーウーって大音量のサイレン

 「岩手県沿岸に津波警報が発令されました」

 

 お昼過ぎまでずっと鳴ってるし

 放送してる女の人寝たのかな、寝てねえよな

 って心配になったりして

 

 半日以上

 「岩手県沿岸に津波警報が発令されました」

 を繰り返してたら

 「つなみ わーにん」

 が何だか滑らかになってきました

 なんだか英語っぽい

 ん?もしかして・・・・・

 tsunami Warningって言ってんの?

 

 よーく聞いたらやっぱりtsunami Warningでした

 

 宮古にどれだけ外国人がいるか知らんけど

 市の防災無線でも英語で話すことが必要な時代になったんですね