至福 | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 昨日は磯の口開けでした

 主にマツモ・フノリ・イワノリ・ヒジキなどの海藻を採る日です

 

 通常は2月~4月の海藻が芽を出す頃に行われます

 5月は成長しすぎてたり

 色が抜けてたりするんですけど

 

 金属のゴツイ道具を持って、いそいそと沖に出かけていくオトーサン達が

 

 コイツを採るためです

 田老ではシューリと呼びます

 標準和名はイガイ

 

 ムール貝に似てますけど

 違います

 ムール貝はムラサキイガイといって外来種

 

 シューリ(イガイ)は在来種

 

 ムラサキイガイは養殖のロープなんかにビッシリ付きますけど

 シューリはロープには付かずに磯場でしか採れません

 大潮の最大干潮時にだけ顔を出すような岩場にいますので

 採れるのは年に数回のみ

 

 ムール貝より肉質がしっかりしてるので

 固い

 という人もいますけど

 

 美味いです

 ほんと

 

 昨日、漁業者が

 「シューリ食う?」

 「食う!食います!ぜひ」

 「好きなぐれえ持ってげ」

 「はい!遠慮なくいただきます」

 

 一番デカイ鍋に酒をちょっとだけ入れてフタをして

 茹でたてじゃないとダメなんですよ

 熱っ!ってハフハフしながら食う

 もう至福です

 

 いやー、都会の人達に届けてあげたい

 けど

 オレが食う(笑)

 

 


農林水産ランキング